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死に戻り白豚勇者、日本で準備万端ととのえて、いざ異世界へ(※ただし彼は洗脳されている)  作者: 優木凛々
第3章 リベンジ

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21.断罪の時間1


5,000文字超えたので、2つに分けました。


シャーロット王女は叫んだ。



「わたくしは、ちゃんと許可を取って辺境伯領を慰問に訪れました! ミノタウロスなんて知りません! それなのに、いくら否定しても、誰も聞いてくれず、有無を言わさずここに連れてこられたのです!」



こんの嘘つき女、と、小声でささやくアリス。

まったくよね~、と、小声で同意するゾフィア。


シオンは心の底からげんなりした。


この場に及んで、言い逃れ。

しかも、まさかの噓八百。

予想はしていたが、ガッカリだし、最低だ。


バクスター侯爵は、勝ち誇ったような顔で、シオン達を指差した。



「聞きましたか、国王陛下! 奴らこそが、無実のシャーロット様に無体を働いた罪人です!」



ふむ、と、無表情に顎を撫でる国王。


宰相が、ウィリアムに尋ねた。



「今、お前が説明したことを事実だと証明するものはあるのか?」



ウィリアムは、はい、と答えると、騎士に合図してトレイを持って来させた。

トレイの上には、黒い下着と太い腕輪が並べられている。


ウィリアムは、黒い下着を指差しながら声を張り上げた。



「こちらの下着は、シオン殿がシャーロット様から、『寝ている時間以外は身に付けろ』と、渡された “身体強化の魔道具” です。

この魔道具には、身体能力を倍にする効果がありますが、長時間身に付けることにより、魔力回復力が60%低下。身体能力に至っては50%程度低下するという副作用がございます」



ゾフィアが口を開いた。



「それについては、魔法士団が保証します。例の方法で調べてありますので、間違いありません。

ついでに言うならば、魔道具の製作者である偉大な魔法使いは、この魔道具が”弱体化の魔道具”として悪用されることを危惧し、使用を禁止しております」



ウィリアムが言葉を続けた。



「合わせて、ミノタウルスに襲撃される少し前に、シャーロット王女がその下着をシオン殿の部屋から盗み出したことも付け加えさせて頂きます」



俯き、苦虫を嚙み潰したような顔で黙り込むシャーロット王女。


ざわつく貴族達。


ウィリアムは、次に、トレイの上の太い腕輪を指差した。



「こちらの腕輪も同じく、シャーロット様がシオン殿に与えた魔道具です。力が強くなる効果がありますが、実は、登録者が魔力を込めると締め付けるようになっている、いわゆる”隷属の魔道具”です。登録者がシャーロット王女になっていることも確認済みです」



謁見の間が騒然となった。


勇者に、”弱体化の魔道具”と、所有も使用も厳しく禁じられている”隷属の魔道具”を身に付けさせようとするなど、誰がどう聞いても良からぬことを企んでいたとしか思えない。



「……勇者を始末するために、弱体化と隷属化させたと考えれば辻褄が合いますな」

「……シオン殿達の主張の方が正しいということになりますな……」



ひそひそと囁き合う貴族達。

シャーロット王女に対する目が一気に厳しくなる。


しかし、敵もさるもの。

シャーロット王女は、両手を祈るように胸の前で組むと、目を潤ませて叫んだ。



「わたくしは、知らなかったのです! 何とかシオン様のお役に立とうと考えていただけなのです! お願いです。どうか信じて下さい!」



涙をポロポロとこぼしながら懇願する王女。

その姿は、汚れのなき聖女そのもの。

謁見の間の雰囲気が、同情的なものに変わる。


その後も、教会騎士から回収した、瘴気を発生させる魔道具や、ミノタウルスを興奮させるために使用した魔道具を証拠として提出するが、知らぬ存ぜぬを貫くシャーロット王女達。


終いには、なぜそんな不気味な魔道具でわたくしたちを陥れようとするのです、と、泣き出す始末。

エミールも、慰問の様子などを詳細に話し、シャーロット王女の優しさをアピール。


それらに押されるように、ますます同情的なものへと変わっていく謁見の間の空気。



バクスター侯爵が、勝ち誇ったように言った。



「確かに、魔道具は教会のものかもしれません。しかし、彼等が使ったという証拠は何もないではありませんか。完全な言い掛かりです!」


「そうだ! 道具ばかりで、使った証拠がないじゃないか!」


「証拠もない状態で王族であるシャーロット王女を罪人扱いするとは、万死に値する!」



ここぞとばかり声を上げる、教会派の貴族達。


バクスター侯爵が、ニヤリと笑って言った。



「王族への冤罪は、死で償うべきと相場が決まっておりますぞ、どうされますか? 勇者シオン?」



アホだな、と、小声で悪態をつくジャックス。

ああ、同感だな、と、小声で同意するカルロス。



シオンは溜息をついた。

こいつら最低だ。

どこまで人をガッカリさせれば気が済むんだ。


そして、立ち上がると、宰相に向かって言った。



「それでは、新たな証拠をお見せ致します」








明日続きを投稿します。

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