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Connect☆Planet -コネクトプラネット-  作者: 二乃まど
第六章 それぞれの想いと
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あたしのお料理修行2

「え、料理?」


 いや、そりゃ見ればわかる。蓋が開けられ四方に展開されたそれは、どこからどう見ても簡易的なキッチンだ。それ以外の何物でもない。疑問なのはなぜキッチンなのかということだけ。


「はい!これは移動式簡易キッチンです!」


「えぇ~~~!?あたしはてっきりすごいトレーニングマシンとかなのかなって?」


 だから、あたしにもできるかなって緊張していたのに、ただのキッチンだったなんて。これじゃあ、緊張し損。バカみたいじゃないか。


「えっと、修行、なんだよね?なんでキッチン?なんでお料理?」


 思った疑問を素直に口にする。


「そんなんで強くなれるの?」


 そこまで口にしてあることに気づく。


 もしかしたら、直接的な指導ではなくて料理をして、その過程で何か掴んでみせろ、ということなのかもしれない。

 漫画なんかでも見たことがある。一見何でもないような内容なのに、振り返ってみるとその全てが意味のある内容だったりするのだ。


「もしかして!もしかしてだよ!お料理を作ることで何か筋肉とかが鍛えられて、その、トレーニングになるとか?」


「いえ!お料理はお料理です!」


 その場でずっこけそうになる。料理は上手に越したことはないけれど、あたしは料理人になりたいわけじゃないのだが。


「はぅ、なんで料理なの?あたし、てっきり箱の中にものすごい武器とか入ってるの期待してたのに」


「武器なんて!そんなもの扱わせるわけないじゃないですか!危ないですし!」


「けど、お料理なんかで修行になるの?」


「なれます!」


 ドン、と大きな胸を張るアリィちゃん。根拠のような物は感じられないけれど、なんだろうか。不思議とその頼もしい表情を視ていると安心してしまうのだ。


「それに料理を馬鹿にしちゃいけません!それだけ言うからには、始めてからきつい~って泣き言なんて言わないでくださいよ?」


 う、そう言われると物怖じしてしまう。


「内容は簡単です。これからちずちずには風太が返ってくるまで毎日三食、ちずちずとわたし、三人分のお料理を作ってもらいます。ホテル内にいるときはホテル内の、外に行くときはこちらを使いましょう。一通りの料理はこのマシンで全て事足ります」


 確かに大変そうだ。なぜ二人しかいないのに、三人前を作らなければいけないのかは、訊かないほうが良いかもしれない。


「あと、条件をもう三つ。まず一つ『ネットでのレシピ検索の禁止』。これはレシピを確認し、食材を買い込んで作るだけならば文字通り、誰が作ってもほとんど同じになってしまうからですね。今の時代、レシピを見れば誰でも美味しい物が作れちゃいますからね。それの禁止です」


 レシピ通りに作ることの禁止。まともな知識がないあたしにとっては大変な条件だ。


「二つ目、『メモの禁止』です。調味料の分量をメモしておけば使いまわせますからね。それの禁止です。あ、もちろん頭の中で覚えておいて、再現すること自体は禁止しません」


 うん。メモの禁止。これがどう響いてくるのか今のあたしには分からない。


「そして最後。これから作るメニュー、『全て違うものを作ること』。同じメニューを作ったとしても数に入れません。もう一度作っていただきます」


「う、それ、さすがに厳しくない?あたし、料理なんて調理実習以外でまともにやったこと無いんだよ?」


「大丈夫ですよ!わたしは完璧な物を作れなんて一言も言っていません。ちずちずなりの精いっぱいを見せてくれればそれでいいんです」


 内容をざっと聞いてみて、正直この修行?に関して、あたしが強くなるための何かを握っているとは到底思えない。

 けど、自分一人で悩んでいたって、いつまで経っても何も思いつかないだろうし。アリィちゃんが意味があるというのならひとまずは試してみよう、そう思った。


「あ、最後に一つ言い忘れてました!」


「へ?まだ何かあるの?」


 これ以上まだ何かあるのか。さすがにもう勘弁してほしいところなのだが。


「料理は愛情!楽しく、ですよっ♪」


 アリィちゃんはそう言って、舌をペロっと出しウインクをした。

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