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Connect☆Planet -コネクトプラネット-  作者: 二乃まど
第六章 それぞれの想いと
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ゲームが苦手なアリシア

「えひひ、あたしあのゲームたぶん上手くないよ?アリィちゃんが弱いだけだと思う」


「それは、そうですね。はい、薄々感じてました。最初の三戦で勝てないなーって思ってました。っていうかあの氷卑怯じゃないですか!?あんなのどうやっても抜け出せっこないですよ!」


「あう、ごめん」


 再び肩を落とすアリィちゃん。どうやら下手なら下手なりに、まぐれでも一戦だけでもいいから勝ちたいという話だった。

 確かにそうだ。別に卑怯な手を使っているつもりは無かったけれど、あたしも途中で負けてあげればよかったのかも。ただ、なんかワザと負けるのも違うような気がして、なんとなくでプレイし続けてしまったのかもしれない。


「あ、えっとさ。アリィちゃんってゲーム苦手?」


「い、いえ、そんなことはっ!ボルテックスファンタジアはハード譜面でも七割方は行けますからね!」


 ボルテックスファンタジアというのは、円状に配置されたタッチパネルやボタンをリズムよくタッチする、新感覚の音ゲーである。決まったタイミングでタッチをすれば、あとはどういうプレイの仕方をしてもいいので、ダンスをしながらなど、いわゆる魅せプレイをSNSなどに投稿するのが流行っており、そう言った方面でも大変人気だ。

 円状という性質上、自身の後方にもタッチパネルが表示されているが、液晶には三百六十度どこから見ても流れてくるノーツ(リズムアイコン)が分かるように表示されるので、あとは反射神経で対応するという感じだ。

 難易度はビギナー、ノーマル、ハード、ベリーハード、マニア、ヘヴンと六段階に分かれており、順に難しくなっていく。ちなみにハード程度であれば初見でフルコンをする人も少なくない。


「う、うん。あたしはやったことないからよく分からないけど、ハードだもんね。すごいの、かな?」


 曖昧な返事をしておく。身体を張ったリズムゲーは興味よりも、どうしても恥ずかしさが勝ってしまう。なので、やったことがないから、ハード譜面七割というのが難しいのかいまいち分からなかった。


「あ、ちずちず!次はあれやりましょーよ、あれ!」


 話題が変わってもう立ち直ったのか、そう言ってあたしの手を握り引っ張っていく。


「わっ!ま、待ってよアリィちゃん!」


 驚いちゃったけど、アリィちゃんといっしょにゲームをするのはすごく楽しい。だから、それに応えるように今は目いっぱい楽しみたい。今は辛い記憶のことなんかすっかり忘れて、この幸せな時間の海で気ままに泳ぐことにしよう。


「えへへへへ、ちずちず、今日はいっぱい遊んじゃいましたね!」


「えひひ、うん!すっごく楽しかったよ!また来ようね!」


 気がつけば日が傾き始めていた。熱中していたので気が付かなかったがお腹が減っているのに気づく。


 グゥウゥ~


「へへへ、お腹空きましたね。今日は何食べたいですか、ちずちず」


 アリィちゃんはお腹を押さえながら照れ臭そうにそう言った。


「うんとね、今の気分は、う~ん、パスタかな?」


「オッケーです!じゃあ、スーパーに寄って材料を買い出しに行きましょう!」


 パスタに関しては風ちゃんの得意料理ということで、作ってもらったことは何度かあるけれど、お世辞にも料理が美味いとは思えなかった。味付けが濃かったりべっとりしていたり、こう勢いだけで作った男の料理というか、せっかく作ってもらったのにこう言っては悪いが、たぶん作り慣れていないんだろうとは思った。

 その点、アリィちゃんの作る料理はおいしい。ママの料理も、クラマちゃんの料理も美味しいけど、それとは違う美味しさと云ったらいいだろうか、結局みんな美味しいのでいざ言葉にしようとするとすごく難しい。だから、そんなアリィちゃんの作るパスタを食べてみたかった。


 今あたしはすっごくワクワクしている。ワクワクしているのが自分でも分かる。

 ゲーセンで遊び倒して身体は疲れているはずなのだが、あたしはなんだか楽しくなってしまい、ウキウキ気分でスキップをする。


「ほらほら、前を向いて歩かないと危ないですよ!」


「えへへ、だって早くアリィちゃんの作るパスタが食べてみたいんだもんっ!ほら、早く行こ、アリィちゃん!」


 そんなあたしの様子を見て、アリィちゃんは仕方がないなあという顔をするのだった。

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