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Connect☆Planet -コネクトプラネット-  作者: 二乃まど
第六章 それぞれの想いと
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VR格ゲー『InnocenceRed~イノセンスレッド~』2

 筐体のカードリーダーにカードを翳してゲームを開始する。

 一通りアーケードモードで、操作感を覚えてから対戦してみようという話で落ち着いた。ちなみに金額は一プレイ五百円。昨今のゲームセンターでは、クレーンゲームなどでわりと一般的に採用されている値段設定だが、連コイン上等の格闘ゲームでは珍しく強気な値段設定である。

 その理由が、ただゲームをプレイしました。クリアしました。ゲームオーバーです。で終わりではなく、プレイしたポイントがそれぞれ専用のカードに加算され、たまったポイントでキャラクターカラーや称号、フレームなどを購入することが出来る、蓄積型のシステムになっているのだ。

 とまあそうは言っても五百円が高い事には変わらず。


(二人で倍。これだけで千円か。千円あったらマリテニが何度も出来るよなー)


 始め千寿流はカードを翳すまで値段設定をしっかりと見ておらず、クレジットを投入してから渋い顔をした。面白そうな設定ばかりだったので、色々なキャラクターを触ってみたかったけど、この値段ではなかなか難しいだろう。

 こんなことなら専用のカードも購入すればよかったかと一瞬思ったが、どうせそんな頻繁に遊ぶものではないし、まあいいかということで決着がついた。


 二回目の起動画面。再びアーケードモードを選択し、ボタンを押すとキャラクター選択画面に映る。迷わずに最初にアーケードをクリアしたキャラを選択する。というかそれ以外触っていないので操作感が解らない。

 キャラを選択し終えるとアーケードが始まる。キャラが何やら喋り出そうとしたところで、その画面に罅割れる演出が入り、騒がしい音と共に、ディスプレイいっぱいにでかでかと『Here Comes A New Challenger!』の文字が表示される。分かってはいるのだが心臓に悪い。


挿絵(By みてみん)


 アリィちゃんが選択したのは斧を振り回す重量級の大男キャラ、ヴィンセント。アーケードで敵として出てきた時は、その斧を振り回すだけではなく、振りかぶり投げつける様な攻撃もしてきた。おそらくはあれが特殊攻撃にあたるのだろう。初見なので何とも言えないがモーションを見るに弱キャラだと思う。

 ちなみにあたしが選択したのは氷使いのイケメン剣士、フブキだ。特殊攻撃で相手を凍らせて中下段で補正切りを行うお手本のような初心者殺しキャラ。正直こんなキャラだとは思っていなかったが、これしか触っていないので仕方がない。


 この作品に触るのは初めてだけど、格ゲーは一応いろいろ手を出してる。VRゲーということもあって、勝手は違うものの基本は同じ。差し込んで、ダウンを取ってからの起き攻め。アリィちゃんには悪いけど、格ゲーぐらいは負けたくない。

 手に熱がこもる。うん!やっぱりゲームは本気でやるから面白い!


「あれ、勝っちゃった?」


 さすがVR、没入感が違う。キャラもそうなら背景もとても出来が良い。脈々と地平線まで続く景色を観ながらのプレイは一味も二味も違うのだ。おまけに今回は対人戦だ。千寿流本人は気がついていないが、それらはより一層新鮮な景色に視えたに違いない。

 なのだろうか、気が付いたらアリィちゃんの使っていたキャラが仰向けで倒れていた。


 Round2の文字と共に二回戦が開始される。

 しかし。


「うん、やった!」


 今度はしっかりと相手キャラを視て操作できた。とは言っても弱キックのような小技から入り、ダウンにツララ攻撃を重ねて起き攻めを繰り返しただけだ。難しい操作は一切していない。あたしは良く知らないけれど、大男キャラならガードポイント付きの反撃技の一つや二つあるだろう。

 ちなみにガードポイントというのは、一部の打撃判定を受け流すことができる判定を持った技だ。突進攻撃中は攻撃を受けてもひるまない、みたいなアレだ。

 対人戦に勝利したことで再びアーケードモードが始まる。と思ったのだが。


『Here Comes A New Challenger!』


 またまた挑戦者現るの文字が表示される。


「あ、アリィちゃん?」


 声に出してみるも今やっているゲームはVR。お互いにヘッドセットをしてるので声は届かない。正直もう満足した感はあるが、挑まれた以上対戦を途中で放り出すのも悪いだろう。

 その後、何度も何度も同じキャラで挑まれ、最終的にはローラーの要領でキャラを変えては挑まれ変えては挑まれを繰り返し、全キャラ制覇したところでようやく諦めがついたのか、それ以降挑まれることは無くなった。

 ちなみに勝利数が下に表示されているのだが、二十一勝というとんでもない数字になっていた。傍から見たら、すごい上手い奴がプレイしていると思われかねない数字である。

 見ず知らずの熟練者に挑まれたらどうしようと、不安に苛まれながらプレイを続ける羽目になったが、人が少ないこともあってか結局ゲームオーバーまで乱入が入ることは無かった。


 ヘッドセットを取り外し、ようやく筐体から離れると、ベンチに座り肩を落としているアリィちゃんの姿を発見する。


「ちずちずぅ~。強すぎませんかぁ~」


 あたしが近づくのに気が付くと、顔を上げて泣きそうな顔でそう言った。

フブキくんの元ネタはジンキサラギとペットショップです。

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