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古城弟の場合

あの最悪な日から一週間経ちました。いやー、進むの早いね。


特に出来事がなかったから一週間過ぎただけだけど。



さて、今日の花崎歌ウォッチング~!パチパチパチ。


今日見るのは、花崎歌とダブルプリンス弟、生徒会書記で微妙に影が薄い古城勇人です。



とりあえず今二人がいるのは生徒会室、え?私?


生徒会室に設置されてる掃除用具入れの中なう。


せまいしほうきと添い寝状態だし最悪だけど頑張りまーす。



「ねえねえ勇人くん」


「ん、何?」



チッ、距離は近いけど隙間からじゃよく見えないではないか。


とりあえず生徒会でもない花崎歌がなんでいるんだとか、他のメンバーどこいったのかは無視で決定。



私はモブキャラだから全部おっけーね。いやなんて便利な言葉なんだろう、モブキャラ。



「クリスマスパーティーのジンクスって何?」


「あれ、知ってたの」


「隼人くんが言ってんだけど、内容教えてくれなくて」


「……もしかして、隼人からクリスマスカード渡された?」


「え、うん」



古城弟は盛大なため息をついて、……笑顔になった。


怖っ!



「ふーん、隼人がねぇ……ふーんそうなんだ」


「どうしたの勇人くん、なんか怖いよ?」


「いや何でもないよ、で、歌ちゃんはジンクスの内容が知りたいの?」


「そうなんだけど、勇人くんは知ってる?」



なんか古城弟は苦手だわ、絶対腹黒い。


まあ私も人のこと言えないけど、ものすごく言えないけど。



「うーん、知らないかな」



嘘だろお前、あの盛大なため息が証拠。内容を知らないならあそこでため息つく理由がない。


むしろこの学校にいる人は誰でも知ってるようなジンクスなのに。



「知らないかぁ」


「でも隼人がやってるなら俺も歌ちゃんにあげようかな」


「えっ」



花崎歌に警告する、コイツのルートには進んだらいけない。

性格があきらかに歪んでいる。



「家に帰ったらあげるね」


「な、なんで?」


「隼人があげてるんだからいいよね?」


「いいんだけど、でもどんなジンクスかも分からないのに」


「悪いジンクスではないと思うから」



なぜ花崎歌のような鈍感を主人公にしたんだ!察しろよ、危険だから、能なし主人公め。



……結局、花崎歌は更に謎が増え、古城弟は超笑顔なのに目が笑ってない状態で生徒会室を出て行ったのでした。



これさ、たぶん五人が花崎歌にクリスマスカード渡すシナリオなんだよね。


香澄くんはどうなるのだろうか。



てか、



「ほこりくさっ」



さすがに掃除用具入れは無理があったかなぁ。


私も用は済んだし生徒会室から出るか。



残るは香澄くん除く三人、長谷良太、香坂馨、神村武蔵。

ちょっと楽しみになってきたかもしれない。



「あー!生徒会は雑用係じゃねぇー」



私が掃除用具入れから出た瞬間。


第・三・者・乱・入。

なんのフラグよこれ?



「はぁ早くおわー……え?あれ?お前……」


「……」



茶髪でえらく容姿が整っている第三者は、私を見て呆然としていた。


第三者は扉のすぐ前にたっているので逃げられない。



私、ピンチじゃね?

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