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香澄、恋愛イベント2~後編~

色々な意味ですいませんでした。



(うさちゃん的)前回のあらすじ☆


風船配りのうさちゃんが修羅場を目撃!泣いている子どもを助けるべく店長になりきって修羅場へと!そこにはうさちゃんがストーカーしてたあの子が!?

大体というかかなりあってる。



(主人公的)前回のあらすじ☆


たまたま道で会った香澄くんにおもちゃ屋に連れられてきた。何をするんでしょう?そしてそこでなぜか修羅場になりました。そんな中登場したのは店長の井山と名乗るクラスメートでした。




☆・☆・☆




真のサブタイトルは、元うさちゃんはラスボスでした(嘘)みたいな感じ。


何をテンパったか私は意味不明な言葉を言っていた。



「ふっふっふ、私店長井山はラスボスである」


「「「……え?」」」



見事にハモった修羅場三人組はポカーンと間抜け面をしている。


正直私も今自分で何言ってるか理解に苦しむ。



「さあ、勇者花崎とそのお供よ!私を倒してごらん。お前らに倒せるわけないがなぁ!」



……あーれー?

なんかジャンルちがくね?


てかなにこの漂う中ボス臭。



「あ、あの……?」



戸惑いを飛び越えてドン引きしている勇者花崎が遠慮がちに声をかけてきた。



「ラスボスとか勇者とかってどういう意味で」


「いけいけ勇者ー!ラスボスなんかたおしちゃえ」


「え」



会話に乱入してきたのはさっき私に助けを求めてきたマスミくんだった。


いいぞマスミくん!

君はたった今脇役へと昇格した、まあ名前がある時点である程度出番があるんだろうけど。



私の狙いはただひとつ、この茶番みたいなものをチビたちがショーかなんかと勘違いしてくれればって。



「いやあの、え?」



完全にキョドっている勇者花崎。


ま、そうなるわな。

まったく臨機応変できないと大変なのよ?分かってるの君。



「あ、なるほど。……待ってください勇者さま、ここは僕が囮になります」



おっと?

香澄くんが状況を把握した、かな?



「えっ?香澄くん?」


「香澄ではなく、堕天使カスミルとお呼びください」



堕 天 使 カ ス ミ ル 降 臨


なにそれ。

彼は中二病なの?

いやでも香澄くんは実際中二か中三くらいなのかな。


堕天使カスミルは勇者花崎……面倒だなこれ!

堕天使は勇者の前に庇うように前に立った。



いやこれ何のジャンルのゲームだっけ?

そもそもゲームだっけ?



「この店長井山を倒せるのは勇者さましかおりません」



カスミルが予想以上にノリノリだ!いや全然予想してなかったけども!



「香澄……?」



すっかり空気になっていた由梨ちゃんが呆然としながら呟く。


どうやら香澄くんの意外な一面?を知って面食らっているようだ。



「ふふふ、どこからでもかかって」


「君!何をしているんだ!?」



あ、やべ。

すいませんでした。



「……チッ」



あ。しまった反対だった。


いやだってさぁ、これからが見せ場なのに真の店長さんが登場してなんか萎えた。



「クビだクビ!」


「ラスボスをクビにするというのですか」


「はぁ」


「ラスボスですよ?」


「……頭大丈夫かい?」



冷静すぎてつまらないけど妙にグサッときた。


花崎歌と由梨ちゃんはホッとしたような表情をし、香澄くんは少し不満そうに顔を歪めていた。



「違うよおじさん!」


「……?」



近くで見ていたマスミくんが店長さんを睨んでいた。



「この人はおれを助けてくれたんだから、良い人なの」



マスミくんはそれだけ言うと歩いて私の目の前まで来た。



「ありがと。ねーちゃん」



……今なんかドキッとした。

ショタコンじゃないはずなんだけどな私。



「由梨ねぇも香澄にーちゃんも、おねーさんも行こ?」



ニコニコしながら三人に言うマスミくんに敗北感。


三人はそれぞれ騒いだことを謝りながらマスミくんと仲良く帰っていったとさ。



「でも君はクビだよ」



……はぁ。

またバイト探さなきゃなー。


十一月の中旬くらいだから、ああでも受験勉強も始めなきゃ。


花崎歌と関わりを持ってしまったし。



神村武蔵のこともあるし、憂鬱だなぁ。




香澄、恋愛イベント2


おかしな方向にいったが、なんとか終了。

もうこれ恋愛イベントじゃなくて寒いギャグ的なイベントだよね。

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