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旬が過ぎたVtuber、企業案件でダンジョンに潜ったら、イケメン男装麗人とコラボすることになった件  作者: 立風館幻夢
第4章 動く陰謀

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第67話 お茶

「お、お持たせ……しました……」

「ありがとう……って危ない!」


 純ちゃんは予想通り、お茶を落としかけたため、私は咄嗟に純ちゃんを支えた。


「ほら、私が置くから、純ちゃんは座って」

「す、すみません……」


 湯呑を受け取った私は広めのテーブルに置いた。

 飲める状況じゃないけど、用意してもらったので頂こう。


「じゃあ、いただくよ? 純ちゃん」

「はい……」


 純ちゃんはソファーに座るや否や、体育座りになり、震え始めた。

 いつもの笑顔も無く、何か思いつめたような表情をしていた。


「純ちゃん……何かあったの?」

「……」


 質問をしても、純ちゃんは震えたままだった。


「お腹……空いてる?」

「い、いえ……」

「喉は? お茶飲んだら?」

「は、はい……」


 純ちゃんは用意したお茶を手の取ろうとした……が。


「あ、ちょっと!」


 純ちゃんは湯呑を盛大に落とし、湯呑は土へと帰り、熱々のお茶が床を湖に変えた。


「あーもう……今タオルと掃除機持ってくるから」

「す、すみません……すみません……」

「……」


 やっぱり純ちゃん、何かおかしいな……。

 錦糸町で別れた後、何かあったのだろうか?

 タオルと掃除機を持ってきた私は、純ちゃんがぶちまけてしまったものを掃除し始めた。

 掃除を終え、私は純ちゃんの隣に座った。


「ほら、私の飲んで」

「は、はい……」

「あぁーと! ちょっと待った、私が飲ませてあげるから!」


 流石に純ちゃんの震えた手じゃ、湯呑を掴めない。

 私は代わりに口に運んであげた。


「ゆっくり飲んで」


 湯呑をゆっくりと傾け、純ちゃんはお茶を喉に入れた。


「んく……んく……かは!?」

「あ、ごめん!」


 私は咄嗟に湯呑をテーブルの置き、背中を摩ってあげた。

 いけないいけない……私としたことが……。


「だ、大丈夫!?」

「だ、大丈夫です……」


 純ちゃんは咳き込んだ後……またも体育座りになり、震え始めた。

 うーん……このままじゃ埒が明かないな。

 ……そうだ、お風呂だ! お風呂に入ればすっきりして、考えがまとまるかも。


「純ちゃん、お風呂入らない?」

「お、お風呂……ですか?」

「そう、純ちゃん、しばらくお風呂入ってないでしょ? 用意したから、入って」

「お風呂……お風呂……」


 うーん……ちょっと入れるような状態じゃないかもしれないな……。

 こうなれば……仕方がない。


「……じゃあわかった! 私も入るから!」

「……え?」


 もはやこうするしか方法はない……よくよく考えたら、こんな状態の純ちゃんを仮にお風呂に入れたら、下手をすると浴槽の中で溺れるかもしれない、ここは私も一肌脱ごう!


「さ、おいで……立てる?」

「……」


 純ちゃんは小さく頷き、体をゆっくりと伸ばした。

 私は純ちゃんの肩を支えながら、浴室へと誘導した。

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