第50話 地竜
「な、なにここ……?」
「か、変わったダンジョンですね……」
ダンジョンの中へ入ると、そこは、大きな草原だった。
しかも、上は青空が広がっていて、外の様子とまるで違っていた。
ここ……ダンジョンだよね?
「ねぇ、ダンジョンって中は洞窟みたいな感じじゃないの?」
「そうですよね……」
どうやら純ちゃんもこのようなダンジョンは初めてのようだ。
『なんだこのダンジョン?』
『2人とも本当にダンジョンにいるの?』
『まぁ確かに、ゲームだとダンジョンって洞窟だけじゃないけど……』
なるほど、コメント欄見て何となく納得した。
……確かに、RPGとかだとダンジョンって洞窟だけじゃないよね、時にはこういうサバンナ地形、森地形、山岳地系……様々だ。
そんな悠長なことを考えるのもつかの間、草むらからなにやら動物が飛び出してきた。
それは例えるならば、巨大なトカゲだ。
ゲームとかでもこういう敵は登場する……大体名前は決まって……。
「……グランドドラゴン、ですね」
「つまり……地竜ってこと?」
「そうとも言いますね」
地竜……呼んで字の如く、地を這うトカゲ。
端から見たら大昔に絶滅した恐竜のようだった……まぁ、生で恐竜なんか見たことは無いんだけど。
奴は私たちを見るや否や、巨大な口を大きく開け、咆哮を上げた。
「うわぁ……キモい……」
奴は大きな口を開け、牙と長い舌を見せびらかし、「こいつが俺の武器だ」と言いたげな様子だった。
「……純ちゃん、行ける?」
「……当然、プロですから」
「……だよね、行こう!」
私は携帯を操作し、刀を装備した。
「観ている皆さん! 私たち、あのトカゲを蹴散らしてくるから!」
『頑張れ! 純様! 美羽さん! ¥10000』
『美羽ちゃんならいけるよ!』
『前と比べて強かになった気がする』
今からやることを高らかに宣言すると、コメント欄が爆速で流れて行った。
よし、気を引き締めて行こう!




