第100話 決着
やばいやばい……出口どこ? っていうか、私たち今どこ?
「ふふふ……焦ってるなぁ……もう諦めたらどうだい? このまま瓦礫に埋もれるのもまた……」
「うるさい!」
「僕たちは絶対にあきらめない!」
お荷物の社長様がなにやら御託を並べているが、今私たちがやることはただ一つ、早いとこ脱出してこいつを牢屋にぶち込むこと!
「諦めない? 言うねぇ、でも状況を見てみたまえ、このまま下に降りるのは無理じゃないのかい? ここはダンジョンと化している、当然出口を出るのも……」
「ちょっと黙って!!」
純ちゃんは社長の口の手を抑えつけ……黙らせた。
社長はそのまま力が抜け……何も言わなくなった。
「美羽さん! あそこ!」
純ちゃんが指を差した先……そこにはちょうど、倒壊して穴が開いていた。
高さとか色々不安だけど……今は四の五の言ってられないね!
「リスナーの皆! 今から私たち、飛びます!」
「もしかしたら死ぬかもしれないけど……先に言っとくね!」
「「ここまでご視聴……ありがとうございました!!」」
私たちは先に〆の言葉を述べ……穴に向かって走り出した……。
『美羽ちゃん! イノジュン! 早まんないで!』
『純様! やめてええええええええええ!!』
『そんなお荷物放っておいて早く逃げろよ!』
『美羽ちゃあああああああああああん!!』
コメント欄を尻目に、私たちは飛び出した……。
「うわあああああああああああ!?」
「うおおおおおおおおおお!?」
……あれ? そこまで高くない? これは……行ける!
「美羽さん! ちゃんと受け身取ってくださいね!」
「わかってるって!」
私たちは着地の準備を整えた。
ちょ、ちょっと怖いな……。
「ああ……なんか怖いな……」
「純ちゃんも怖い?」
「はい……」
「じゃ、目、閉じよっか!」
私たちは目を閉じ……気が付くと、足に衝撃が走るの分かった。
これは……着地できた? ……っていうか
「いっっっっっった!!」
あんまり高くないとはいえ……めちゃくちゃ痛い!!
『イノジュン、美羽ちゃん! 無事!?』
『ひやひやした……』
『ナイス着地 ¥5000』
コメント欄が安堵の声で埋まるのが見え……私たちはお互いの無事を確認した。
そして……後ろを振り返ると、本社ビルが、けたたましい音と共に……倒壊していくのが見えた。
「これで……終わったんですね」
「うん……」
何とも呆気ない……でも、これで、全てが終わった。
決着が……ついたんだ。




