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岩永善次郎、異世界と現代日本を行き来する  作者: 山口遊子


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第42話 コピー三昧(ざんまい)


 朝食の後片付けを終えた子どもたちは、俺が用意したポーションを荷車に積んで運んでいった。リサは食堂の掃除をしている。


 俺は華ちゃんを連れて外の物置小屋にやって来た。昨日そのままにしておいたのでエンジンはまだ回っている。


 物置の扉を開き、


「これがガソリン発電機だ。2つあるから適当に切り替えて使う。

 いま、手前のエンジンが動いているけどだいぶ長い間動かしているのでガソリンも少なくなっていると思うから、向うの発電機に切り替えようと思う。

 手順は、屋敷の中の電気器具が全部切れていることを確認する。これはさっき俺が確認している。

 次に、発電機につながっているこのコードを抜く。こいつが今のところ屋敷につながってるんだ。

 次に、このエンジンスイッチを『停止』の位置に合わせて、最後にここにある燃料給油キャップのつまみを『ON』から『OFF』にしておく。


 そして今度は隣の発電機の起動だ。

 さっきの逆にして、最後にこのワイヤーを思いっきり引けばエンジンが回り始める。こんな具合だ」


 ワイヤーを引いたら、簡単にエンジンが起動した。それほど力は必要じゃなかった。


「そしたら、さっき抜いたコードのプラグをこっちの発電機のコンセントに差し込んで出来上がりだ。

 エンジンの切り替えの時は、慣れるまで俺が付いてやるから大丈夫だ」


「はい」


 俺はその後、だいぶ減っていたガソリンタンクにアイテムボックスから直接コピーガソリンを補充しておいた。


「ガソリンの残量はこの覗き窓を見ればわかるから、下から4分の1くらいになったら教えてくれ。そしたら俺がガソリンを補充するから」


「ガソリンの場所が分かればわたしが補充しておきますが」


「ガソリンは俺が作ってるんだよ。

 直接タンクの中にアイテムボックスからガソリンを入れてしまうから運転中でも安全なんだ」


「そんなものまで」


「まあな。

 俺はこれから向こうに跳んで用事を済ませてくるから、華ちゃんはどうする?

 昨日は急いで買い物したから、もう少し落ち着いて買い物したければまた買い物に行くか?」


「とくに買わなくちゃいけないものはないのでここにいます。

 私服を着ていても、18未満の女子が昼間から買い物してたら目立ちますし」


「確かにそうだな。しかも俺みたいなおっさんと連れだってたら、俺が不審者だと思われかねないものな。

 何か買ってきてほしいものはあるか? 遠慮は無用だぞ」


「今のところ間に合っているので大丈夫です」


「わかった。それじゃあいってくる。

 そうそう、今日の昼めしは俺がハンバーガーを買ってくるからスープくらいでいいぞってリサに伝えておいてくれ」


「はい」


 華ちゃんにそう言って、俺はまず貴金属屋に跳び、そこで何個か持っていた金のサイコロを換金した。


 そのあと俺は中古車屋に行って、集まっていた5台ほどの廃車を50万で買っておいた。



 その次に向かったのはいつもの大型スーパーだ。


 スーパーに転移した俺は何食わぬ顔をしてカートを押して食品売り場に向かった。


 今日はビール以外の酒を買って、子どもたちのためにはジュース類も充実させよう。俺もジュースは好きだけどな。それに炭酸水だ。今でも炭酸水は簡単に作れるが、あの頑丈なペットボトルがいいんだよな。1本しか買わないけどな。


 ハンバーガーをコピーで作る場合、パテの錬成に必要な元素はほとんど空気から調達できるわけだが、何か違うような気がして、最初に肉売り場でパックに入った牛肉、豚肉、鶏肉を大量に買い込んでおいた。


 次が酒類売り場。ビール以外を買おうと思っていたのだが、いろいろビールが並んでいたので、気付けば数種類カートに入れていた。黒ビールが欲しかったがあいにく売っていなかった。次に酎ハイを数種類。日本酒はあまりいいものを売っていなかったのでパスしてジュース売り場にいった。


 高そうなジュースはどれも果汁100パーセントだろうということで、一番高そうな瓶入りジュースのシリーズを全種類1本ずつ買ってやった。あとは炭酸水とコーラだ。コーラもファミリーサイズだとすぐに炭酸が抜けてしまうので500ミリボトルにしておいた。


 飲み物類の隣りは菓子類売り場だった。


 子どもたちにお菓子も買ってやってもいいが、チョコレートなんかはどう見ても虫歯になりやすいし、虫歯になったとして、こっちの歯医者に連れていけないし。


 待てよ、骨折が治るくらいなら俺のポーションで虫歯が治ってもおかしくないな。


 そんじゃ、子どものお菓子の定番を何種類か買っておこう。クラッカーを棒状にして持ち手を残してチョコを塗ったもの。キノコや竹の子を形どったチョコ菓子。フルーツ味のキャンディー。そういったものをカートに入れていった。



 カートが一杯になったところで、レジで精算し、いつものように人目のないところでアイテムボックスに収納しておいた。その際、掲示板に貼られた華ちゃんたちの写真が目に入った。当たり前だが、前回見た時とおなじだ。


 スーパーから俺は、ドライブスルーの付いたハンバーガー屋に跳んだ。今度のハンバーガー屋は前回のハンバーガー屋とは違う系列だ。



 今回は単品で10種類ほどメニューから選んで買い込んだ。定番のお菓子もスーパーで買っていたが、バニラとチョコとストロベリーのアイスクリームを売っていたので一緒に持ち帰りで注文しておいた。


 渡された紙袋を持っていったん店を出た俺は、できの良い車があればコピーしてやろうと考えていたことを思い出した。



 ドライブスルーの駐車場にはあいにくよさげな車は止まっていなかったが、ドライブスルーの隣の駐車場にはそれなりの車が何台も駐車しているのが見えた。


「ちょっといってみるとしよう」



 隣の駐車場に何食わぬ顔をして入っていった俺は、自動車泥棒になった気持ちで車を物色する。


 はたから見ればまるで不審者だし、やろうとしていることは、犯罪とは言えないかもしれないがグレーな行為だ。グレーはブラックではないので、もちろん法は犯してはいない。ハズ。


 やっぱりお金持ちはいるようで、車輪もデカく車高の高い大型車がいた。洗車したてのようでガラスも車体もピカピカだ。


『きみに決めた!』


 ということで目の前にあったその車をアイテムボックスに収納して、複製ボックスに移し、すぐに錬金工房でコピーを作った。


 でき上った自動車コピーが本当に走るのかどうかは今のところ不明だが、すぐにアイテムボックスから良心的にオリジナルの大型車を元の場所に戻しておいた。


 目的を達成した俺は、不審者らしく周りを見渡し、人目がないことを確認してニューワールドの屋敷に戻った。





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