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岩永善次郎、異世界と現代日本を行き来する  作者: 山口遊子


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第419話 大型モニター1


 破船の調査と謎の6角柱の発掘作業を行なった翌日。


 マンションの駐車場に150インチ(W3320ミリH1868ミリ)のモニターがトラックで運ばれてきた。アスカ3号から知らされた俺は、アキナちゃんを連れて駐車場におもむいた。


 駐車場ではアスカ3号が巨大な梱包の隣りに立っていた。


「もっと大きなものが欲しかったのじゃが、天井が低くてこの大きさが限界じゃった」


「これだけ大きければ十分じゃないか?」


「そうじゃろか?」


「将来的にロイヤルアルバトロス2型を作ったら、大型スクリーンが使える設計にするから」


「期待しておくのじゃ」


 駐車場に下ろされた巨大な梱包と付属品らしき梱包を収納して、アキナちゃんとアスカ3号を連れ、ロイヤルアルバトロス号のキャビンの居間に跳んだ。そこでモニターと付属品を梱包から出した。付いていた説明書をアスカ3号に渡したところ、アスカ3号が説明書をすごいスピードでめくって俺に返した。


 きっと説明書を読み終えて理解したのだろう。


「アスカ3号、このモニターの設置は一人でできそうか?」


「一人では無理ですが、造船所から作業員を連れてくるので大丈夫です。設置はできますが、このモニターは200ボルトなのでアスカ2号に船内の配線を変えてもらう必要があります」


 このモニターやたらと大きいと思ったら200ボルトだったのか。


「了解した。アスカ3号は他に用事がないようなら、このモニターを取り付けてくれ」


「はい。マスター」


「アキナちゃん。そういうことだから少し待っていてくれ。設置が終わったら宮殿でコードを這わしているアスカ2号を呼びに行ってくるから」


「頼むのじゃ」


「そういえば、アスカ2号の頼んでいた発電所用の器材もそろそろだったよな」


「マスター。発電所用の器材は今日の午後届く予定です。持ち運べないほどの大きさの場合お呼びしますので発電所までの運搬をお願いします」


「了解。任せてくれ」



 アスカ3号が居間から出ていったあと、アキナちゃんはマンションに帰ると言って居間を出ていった。俺は用事がないので、アキナちゃんの蔵書はどんなものか見てみようと、下のデッキに下りていった。


 船内図書館に入ると、確かにそこらの本屋に置いてあるコミックの比ではなかった。しかも第1巻から最終巻、ないし最新刊まですべてそろっている。ソフトは主にアニメそれに邦画だった。俺の知っているものもあれば知らないものもたくさんあった。


 アニメは無理にしても、そのうちオストランとかバレンに日本語の普及も兼ねてコミック図書館を建ててやってもいいかもな。


 図書館の中を確かめて、キャビンの居間に戻ったら、ゴーレムたちとアスカ3号が居間の壁にぴったり沿うような形でモニターを設置中だった。スピーカーやら円盤のプレーヤーとかもあるので結構面倒そうに見える。アスカ3号が細かい作業をするのは分かるがゴーレムでさえ器用に配線を繋いでいた。やはり造船所の作業員は見てくれはゴーレムゴーレムだがそれなりに高級なゴーレムだったようだ。


 結局10分ほどで据え付け作業は終わったようで、アスカ3号はゴーレムたちを連れて帰っていった。


 当の俺は、アスカ2号を呼ぶべく宮殿に跳んだ。


 跳んだ先は俺の執務室だが、誰もいなかった。


 アスカ2号を探すため執務室を出て宮殿の通路をうろうろしたのだが、アスカ2号は見つからなかった。俺が通路を歩いているだけですれ違う人が立ち止まって頭を下げるので、恐縮してしまう。こういう時に『アスカ2号、ピヨロロロロロン、ピヨロロロロロン』とオカリナを吹くだけでやってくればいいのにとつくづく思う。


 王さまが宮殿の片隅で呆けていても仕方がないので、邪魔にはなると思うがブラウさんの執務室に行ってみることにした。宮殿でアスカ2号を指名手配してもらうためだ。


 大きく廊下を回りこんで歩いていたら、運のいいことにアスカ1号が手押し台車の上に箱を乗せて運搬しているところに出会った。箱の中にはコンセントが2、30個入っていた。アスカ1号の腰にはどう見てもワーク〇ンで買ってきたような作業用のベルトが巻かれていて、ドライバーやらニッパーなどがぶら下がっていた。完全に電気屋さんだ。


「アスカ1号、アスカ2号を見なかったか?」


「アスカ2号の居場所は分かりませんが、連絡は取れます」


「なんと!?」


 一卵性双生児以上にそっくりだからお互いにテレパシーでも働くのか? 確かにモンスター同士どう考えても連携していることがあったが、そういった能力で意思疎通していたのかもしれない。


「じゃあ、ロイヤルアルバトロス号のキャビンに大型モニターが届いたから200ボルトの配線を頼むと伝えてくれ。それと発電所用の器材が午後に届くそうだ」


「……。アスカ2号に伝えました。ロイヤルアルバトロス号のキャビンに急行すると言っていました」


「サンキュウ。それで宮殿内の配線はどんな感じだ?」


「わたし一人でも夕方までには完了します」


「ご苦労」


「はい!」



 アスカ1号を残し俺はまたまたロイヤルアルバトロス号のキャビンの居間に舞い戻った。


 そうしたら、5分ほどでアスカ2号が現れた。片手に道具箱のようなものを持ち、反対の手にケーブルを輪にして束ねたものを持っていた。アスカ1号と違って腰には電気屋さんのベルトをしていなかった。


「マスター。配線始めます」


 アスカ2号は道具箱を床に置き、中から取り出したドライバーのようなものではめ込み式のパネルになっていた壁の一部を取り外したら壁の中にコードが走っていた。床に近いあたりでそのコードを道具箱に入っていたニッパーで切断し、切断した両端を道具箱から取り出したコンセントに繋いだ。


 その後アスカ2号は道具箱から取り出した電池式の電動ジグソーで取り外したパネルに四角く孔を空けてコンセントをパネルボルト締めしてパネルを壁にはめ直した。その後、モニターから出ていたプラグをコンセントに差し込んだ。最後に小型のチリ取りと刷毛で周辺を掃除して作業は終わった。塵取りのゴミは俺が収納しておいてやった。


「マスター。ありがとうございます。

 モニターの接続作業は完了しました」


「ご苦労」


「それでは、船内のブレーカーを元に戻して宮殿に帰って作業を続行します。3時までには作業が終了しますので、発電所に戻ります」


「了解。荷物が届いたら、発電所に届けるから」


「よろしくお願いします」


 アスカ2号は道具箱を持って居間から帰っていった。俺はマンションに跳んで、アキナちゃんにモニターの電源が繋がったことを教えておいた。




『マグマ大使!!~』

https://www.youtube.com/watch?v=rbrK25oDx1k

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