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岩永善次郎、異世界と現代日本を行き来する  作者: 山口遊子


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第416話 発掘1


 ゆらぎを通って島の中心部らしき廃墟の町には合計6つのゆらぎが並んでいた。揺らぎを前にして俺たちはこれからのコア探索方針を話し合った。結論は結局、コア探索は継続して、コアのガーディアンに出会ったらなるべく神さまの力に頼らないようにしようということになった。


 そのあと、残った5つのゆらぎの中に入りその先を確認したところ、2つのゆらぎは作動せず、3つのゆらぎの先には今いる場所と同じような廃墟の町があった。最後に訪れた廃墟の町は相当離れているようで、一度上ったあの丘は見えなかった。その代り町の外れから海が見えた。見渡す限りその先に陸地は見えず、まさに海は広いな大きいなだった。



 廃墟の町を回り終えたら昼時になっていた。今日の昼食はリサに断ってきているので、俺たちはロイヤルアルバトロス号に戻ってアッパーデッキのキャビンの食堂で昼食をとることにした。


 ちなみに食堂の椅子は長テーブルに前後して横に6人ずつ並ぶことができる長椅子形式になっており、動かすことはできない。


 俺とキリアが並んで座り、向かいに華ちゃんとアキナちゃんが座った。


 今日はテーブルがあるので、大抵のものを出すことができる。


「食べたいものを言ってくれれば、レパートリーにあれば出せるぞ」


「わらわは無難にうな重じゃな」


 無難の意味するところは不明だが、アキナちゃんにはうな重と肝吸い。それに山椒の入った小袋と割りばしを出してやった。


「わたしは、握りずしかな」


 キリアには適当にネタを選んで、平皿の上に握りずしをおいてやり、小皿に醤油を入れて、ワサビの入った小袋と割りばしを出してやった。汁物としてなめこの赤だしを出してやった。なめこの赤だしは年末温泉旅館で知らないうちに仕入れていたものだ。


「華ちゃんは?」


「そうですね。わたしは天ザルかな」


「華ちゃん、天ぷらマシマシする?」


「マシマシはいいです」


「わらわがエビ天を貰うのじゃ」


 華ちゃんには天ザルとめんつゆ。それに薬味のネギとワサビの入った小皿と割りばしを出してやった。アキナちゃんにはエビ天を2本小皿にとって、つゆを付けて渡してやった。



 そして俺は、牛肉マシマシの牛丼にしてみた。俺にもなめこの赤だしを付けた。


「「いただきます」」


 途中でキリアにもう少しどうだと聞いたら、もう少しだけ。と言われたので5個別々のネタの握りを皿の上においてやった。


 最後に寿司屋の緑茶をみんなに出してやった。


 ……。


「「ごちそうさまでした」」


「お昼からお腹いっぱいです」


「いやー。おいしかったー。ほんにわらわはゼンちゃんの子になって幸せじゃー」


「わたしもお腹いっぱいになりました」


「デザートはどうする?」


「わらわはアイスじゃ」


 アキナちゃん一人にデザートのアイスを渡した。緑茶とストロベリーだ。両手にコーンを持って交互に舐めていたと思ったら、ガブリとバリバリと食べてしまった。


 残りの俺たちはアキナちゃんを見ながらお茶をすすっていた。


 アキナちゃんが食べ終わって、テーブルの上を片付けて居間の方に移ってしばらく休んでいたら、連絡用の小部屋の扉が開いてスポーツウェア姿のはるかさんが現れた。


「今日はここで食べてたんですね」


「島で食べてもここで食べても同じだし。そういう意味だと屋敷の食堂でもよかったけど、こっちの食堂を使って見たくて。外で食べるとテーブルを使わずに食べるから簡単なものしか食べないんですけど、こっちだとテーブルの上に汁物まで出せて便利でした」


「なるほど」


「はるかさんはジムですね」


「はい。昨日華ちゃんとトレーニングしたとき、あまりの差に愕然としたので、少し鍛えようと思って」


「わたしたちは、ダンジョンでモンスターと戦うことで体が勝手に強く成ってるから、それと比較すると厳しいですよ」


「わたしの場合、一般人以下だったもので」


「ほどほどに頑張ってください。

 そうだ、スタミナポーション上げますから、疲れたと思ったら飲んでください」


 そういってスタミナポーションをはるかさんに1本渡しておいた。


「ありがとうございます」


 スタミナポーションがトレーニング効果にどういった影響があるか分からないが、無理することはないからな。


 はるかさんが下のデッキに下りていったところで、


「そろそろ行くか」


 みんなが俺の手を取ったところで、島に跳ぼうと思ったのだが、島で何をするのか考えていなかった。


「島に行って何するかな? 遺跡調査もあまり面白くなさそうだし」


「それでもあの島の中心の町を調べてみませんか? 何か面白いものがあるかもしれないし」と、華ちゃん。


「そうするか。転移」



 島の中心と思われる町の広場に出た俺たちは、周辺の遺跡調査をすることにした。


 崩れた壁を超えて建物跡を見て回る。華ちゃんがデテクトアノマリーをかけているので本当の意味で特殊なものが何かあれば見つかる可能性は高い。


 そうやって何軒目といっていいのか分からないが、20分ほど遺跡の中を歩いていたら、床というのか地面というのか分からないが崩れた壁を超えた先でデテクトアノマリーに反応した赤く点滅する個所があった。点滅の大きさは直径1メートルを超えるくらいの円形。


「何だろうな?」


「まずはディテクトトラップ。

 罠じゃないようです。

 試しに、ノック」


 華ちゃんがノックを唱えたが、何の変化もなく赤い点滅は続いていた。何かの物体があるのなら俺のアイテムボックススキルの力で何となく何があるのか分かるのだが、全く感触をつかむことはできなかった。


「点滅はそのままだし、何かが現れるわけじゃなかったな。

 ということはここを掘り返さないといけないってことだろう。

 点滅の周りの瓦礫と土砂を少しずつ収納していきながら様子を見てみよう」


 まずは点滅しているところとその周りの瓦礫をアイテムボックスの中に収納して取り払った。


 次に、点滅している円を囲むような形で、深さ30センチほど、幅50センチほどでドーナツ型に土を収納して溝を掘ってやった。


 残った土の柱は上から見ると赤く点滅しているのだが、横から見ると点滅していなかった。もっと下に何かが隠れているようだ。


 高さ30センチほどの土の柱を収納したところ、結局直径2メートルちょっと、深さ30センチの穴の真ん中の直径1メートルちょっとの円が赤く点滅していた。


 その後、アイテムボックスからスコップを取り出して、溝を掘り下げようとしたのだが、コンクリート練り用のスコップだったので先がひらっべたくて地面を掘るのには適していない。いったん収納して錬金工房の中で先端の尖ったスコップに変形してみた。これくらいの造形ではさすがに失敗はせず、それなりに見てくれの良いスコップができ上った。


 スコップを使って赤い点滅の周囲を掘り下げ、溝の深さを50センチくらいまで掘り下げてみた。今回も残したの土の柱を横から見て赤く点滅してなかったので、その部分も収納できれいにしてやった。


 作業を続けて、溝の深さをもう20センチくらい掘り下げた。残った土の柱の下半分は横から見ると真っ黒な金属っぽい何かが露出して赤く点滅していた。その金属の上に乗っかっていた土を払ったら6角の真っ黒な金属の塊?が現れた。




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