第282話 足立と下村と火野4、雑談
第1階層の枝道で合計3匹モンスターを斃した3人はそこで引き返した。出口に向かう途中、一度休憩し、昼食用に持参していたコンビニおにぎりや調理パンを食べている。それでも昼前にはダンジョンを後にした。
買い取り所での査定は、大蜘蛛が最高査定のキロ7千円。大ネズミは、最高査定にはやや及ばず、どちらもキロ1万8千円となった。それぞれ重さが14.5キロ、11キロ、10キロだったため合計で47万9千500円が支払われた。一人あたり、約16万である。
買い取り代金は代表として足立のダンジョン免許証に振り込まれているので、足立から、下村と火野のダンジョン免許証に3等分した金額を振り込んでいる。
その後、足立と下村は、ダンジョンスーツを買いたいという火野に付き合い、3人でワーク○ンにいった。ワーク○ンではダンジョン免許証による支払いが可能になっているので、火野はダンジョンスーツの代金をダンジョン免許証で支払っている。足立と下村のダンジョンスーツは濃いグレーだが、火野の選んだダンジョンスーツは明るいグレーだった。
「この格好じゃアレだから、いったん家に帰って着替えてからどこかで明日以降の計画を立てないか?」
「賛成!」「いいわね」
「じゃあ、40分後に駅前のマッ○で」
「「了解」」
3人はそこから小走りで自宅に帰っていった。
普段着に着替えて約束の時間に駅前のマ○クに集合した3人は、ひる○ックセットを頼んで、2階の4人席に運んで明日以降の活動について食べながら話し合っていた。
足立と下村はビッグマ○ク、火野はダブルチ○ズバーガーを食べている。3人ともお握りや調理パンでは足りなかったようだ。
「明日から本格的にダンジョンに潜っていこうと思うけど、さすがにこれから毎日じゃきついだろうから、1週、土日は休みで、月から金まで5日でどうだ?」
「夏休みなんだから、曜日は気にせず、3日潜って1日休みの方が良くないか?」
「そのほうがいいか。
火野はどう?」
「もちろんそれでいいよ」
「じゃあ、明日、明後日潜って、次休みな」
「「了解」」
「集合場所は武器の受渡し所の前、時間はどうする?」
「8時でいいんじゃないか」
「わたしもそれでいいよ」
「じゃあ、8時。
火野、メッセンジャーアプリを交換しておこうか」
「うん」
火野が足立と下村とメッセンジャーアプリを交換した。
「そういえば、防衛省のダンジョン関連情報動画でやってた、メタル大蜘蛛とメタルゴーレムのレンタルどう思う?」
「もちろん使ってみたいけど、メタル大蜘蛛が1日5万円でメタルゴーレムが10万円だろ、ちょっと俺たちじゃ手が出ないんじゃないか」
「そのうちだな。
だけど、あんな小さなフィギュアがダンジョンの中で大きくなるんだもの、まさに奇跡のダンジョンだよな」
「あれって、防衛省が開発したわけじゃないよね」
「そりゃそうだろう」
「レンタルできるってことは、防衛省は相当数持ってるってことじゃない?」
「人工物じゃない物をたくさん持っているということは、グリーンリーフかあと2つある防衛省のチームがダンジョンの中で大量に見つけたってことか! そうでないとすると例の最強チーム」
「たぶんあの最強チームじゃないか。しかも外に貸し出せるってことは、補充もきくってことだよな?」
「そうなんだろうな。
いま立ち入りが禁止されている15階層以降から見つけたんじゃないか?」
「だとすると、15階層とかもっと先の階層に向かう冒険者が増えるかも知れないよね」
「15階層に下りる階段の前で誰か見張っているわけじゃないはずだから、進入禁止といってもあまり意味はないと思うけど、15階層から先には結構罠があるって話だし、普通はいかないよな」
「それに公開されている地図は5階層までの地図だけだから、地図なしで階段を探しながら進んでいくのは相当大変だぞ。まかり間違えれば迷子になって遭難するわけだし」
「このまえプロチームの動画を見たけど、5階層辺りで結構儲けてるじゃない。わざわざプロが危険を冒すかな?」
「救護隊はいるといえばいるけど、ダンジョンの中から簡単に連絡できない以上、すぐに駆け付けることはできないし、最初から5階層までしか救護にいかないって言ってるものな。それに6階層以下での遭難には保険も下りないって話だから、本物のプロはそんな危険は冒さないんじゃないか。まあ、ヤラかすとすれば迷惑系ユーチューバーとかおかしな連中だけだろ」
「それはあるな。そんな連中が、今の温い規則を守らず15階層で罠にはまって全滅して行方不明とかになったりすると、確実に規制が厳しくなるからマジで止めてもらいたいよな」
「そうだよな」「ほんとそれ」
……。
相談も終わり、ポテトを食べて飲み物も飲み終わったところで、
「そろそろいこうか。
それじゃあ2人とも、明日の午前8時、武器受渡し所の前で」
「「了解」」
3人は打ち合わせと雑談を終え、マ○クを出て各々の家に帰っていった。




