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岩永善次郎、異世界と現代日本を行き来する  作者: 山口遊子


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第177話 プール作り。


 その日の夕食時に、プールの件で華ちゃんの意見を聞くことにした。


「華ちゃん、一段下がった洞窟ダンジョンにプールを作ると、あそこは曲がりなりにもダンジョンだから、楽園と違ってモンスターが湧いてくる可能性が少しあるだろ?」


「確かにそうですね」


「となると、モンスターを警戒するためには、デテクトライフをいつもかけておかなきゃならないだろ? いくらデスペルマジックで消せると言っても面倒じゃないか?」


「大した手間ではありませんが、少しは面倒かも」


「それにみんな着ているのは水着だから、防御力は皆無だし、華ちゃんの魔法もあれば俺のポーションもあるから大事になることはないと思うけど、やっぱり不用心だ。

 だったら、プールは楽園の中に作らないか? プールの形に泉の近くを掘って、泉に繋げてしまえば、プールの底がたとえ砂や土でも水は漏れないだろうし、少々漏れても泉からいくらでも水が入ってくるからいけるんじゃないだろうか?」


「そうですね。楽園の方がごつごつした岩なんかよりよほどいいし綺麗だし。それでいきましょう」


 そういうことで、楽園の泉のそばにプールを作ることにした。




 翌日、プールを作るため、俺は華ちゃんを連れて楽園に跳んだ。


 

 まず楽園の真ん中に跳んでピョンちゃんを引き連れ、それから泉のほとりに跳んで作業を始めることにした。


 泉のほとりから少し離し、小学校のプールをイメージして縦25メートル、横10メートルのプールを作ることにした。アイテムボックスだか転移術のご利益なのかわからないが、俺の距離や大きさ、ついでに重さの目分量はかなり正確だ。



 まずは、深さ1メートルで穴を掘って様子をみてみるか。


 その前に、地面に生えている木と草を刈らないとな。プール建設予定地は、以前華ちゃんがウィンドカッターできれいにした後、重力魔法で押し固めた場所とズレていたので、


 ピョンちゃんと遊んでいる華ちゃんに、


「華ちゃん、またウィンドカッターで、木と草を払ってくれるか? 余裕をもってここから縦30メートル、横15メートルくらいで」


「えっ?」


 華ちゃんはピョンちゃんに夢中で、俺の言葉を何も聞いていなかったようだ。もう一度、華ちゃんに同じことを頼むことになった。


「はい。ウィンドカッター!」


 華ちゃんの魔法であっという間に指定した広さで木と草が払われた。


 俺は切り払われた木と草を一度に収納して、その後に残った切り株を収納してやった。そこから本命の穴づくり。よく考えたら穴を地面指定で掘っていたら、木とか草はそのまま残って簡単に後から収納できたはずだ。後の祭りではあるが、今の作業がそれほど手間だったわけではない。今回収納した木や草にもたくさん実が生っていたので、大儲けではある。楽園イチゴも大量に手に入ったし、もちろん楽園リンゴも大量に手に入った。


『収納』


 簡単に縦25メートル、横10メートル、深さ1メートルの穴ができ上った。泉に近い方の穴の底は砂で、その向こうは土だった。穴の底を見ていると、手前の砂地の底から少しずつ水が湧きだしてきた。


 底が完全に水没してしまうと次の作業がやりにくそうな気がしたので、素早く手前の砂地から25メートル先の向こうで30センチほど深くなるように斜めに底を削ってやった。


 その後プールを眺めていたら、プールの底にどんどん水が溜まっていき、15分ほどでプールの上から20センチまで水が溜まった。もう少し見ていたが、そこで落ち着いたようだ。浅いところで80センチ、深いところで1メートルではさすがに浅すぎるような気がしたので、20センチほど全体を掘り下げてやった。水の底から土砂をアイテムボックスに収納したわけだが、上の水ごといったん収納して、それから、水を元に戻しておいた。


 まだ浅いかも知れないが、初めて泳ぎの練習するなら十分だろう。みんな泳げるようになれば、その時掘り下げてやってもいい。


「華ちゃん、ちょっと浅いけどプールは完成したぞ!」


 ピョンちゃんと遊んでいた華ちゃんに声をかけたら、


「えっ? あっ! もうプールができてる」


 全然俺の作業を見ていなかったらしい。まあいいけどな。


「後は、みんながプールぎわで横になれるよう何か敷けば十分だろう」


「岩永さん、なんだかプールの周りが崩れてきてるんですけど」


 あっ? そう言えば、プールの壁は土と砂なんだから水に浸かれば崩れるのは当たり前か。とはいえ、泉を拡張したと思えば十分か。ある程度崩れてしまえば、砂浜みたいになるだろう。底に溜まれば浚渫するだけだ。


「このまま放っておいても、そのうち落ち着くだろうからこれでもいいんじゃないか?」


「そうですね。競泳するわけじゃないから、硬いプールよりこっちの方がいいかも」


「それにしても、思った以上に簡単にでき上ってしまったな」


「岩永さんですものね」


「ここは太陽の光がサンサンってわけじゃないからビーチパラソルは要らないが、こうなってくるとビーチチェアと、バーベキューセットが欲しくなってくるな。

 いまの格好でもおかしくないから、このまま、ホームセンターにいって揃えてやるか。そしたら明日はプール開きだ! 華ちゃんもホームセンターに付いてくるかい?」


「それでしたら、わたしはここで待ってますから」


 ピョンちゃんもいるしそうだろうと思ったよ。それじゃあ、俺は一人寂しく、


「じゃあ、いってくる。転移」



 ホームセンターに転移して、目当てのビーチ用品を探したらすぐに見つかった。


 まずは、ビーチチェアだ。ビーチチェアはなるべくしっかりしたものを選んでおいた。店のカートの中に段ボールで包装された品物を一包み突っ込んだ。浮き輪とビーチボール、それに空気を入れて水に浮かべるマットもあったのでついでにカートに突っ込んだ。


 その後、バーベキューセットだ。8人もいるので大型のものが欲しい。ガスコンロが付いたものもあったが、やはり炭火だろう。ということで炭火焼用のバーベキューセットを買っておいた。あとはキャンプ用の椅子付き簡易テーブル。木炭は毎週材木屋から1馬車分届けてもらっている関係でかなり積み上がっているから買わなくても大丈夫だ。炭の点火器は華ちゃんがいるしな。


 俺はレジで精算し、人目を忍んで荷物をアイテムボックスの中に収納して楽園に跳んだ。




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