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岩永善次郎、異世界と現代日本を行き来する  作者: 山口遊子


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第14話 転移1

誤字報告ありがとうございます。


 屋敷が引き渡される5日後を楽しみにしながら、4日間錬金術師ギルドと冒険者ギルドにヒールポーションを卸し続けた。4日目には俺が子どもたちと一緒に回って代金を回収しておいた。


 その結果、手持ちの金も金貨だけで1300枚をゆうに超えてしまった。お金の方はいいのだが、よく考えたら、子どもたちだけで高価なポーションを運ばせていたわけで、何事もなかったからいいようなものの、もしものことが有ったらと思うと、われながら平和ボケしていたと反省した。


 とはいえ、用心棒を雇うのも大げさだし、俺がついて歩くようでは本末転倒なので、子どもたちには、


「もし、誰かに荷物を襲われるようなことがあったら、荷物のことは放って一目散に逃げるんだぞ!」


 そう言っておいた。


 錬金術師ギルドで代金回収時、やんわりと俺が冒険者ギルドに今までの価格で(やすく)ヒールポーションを卸していることを指摘されたが、「それが?」とひとこと言ったら先方は口をつぐんだ。


 錬金術師ギルドの顧客のうち冒険者ギルドは大手かも知れないが、俺を失うほうが痛手なのだろう。それと、神殿の方からもあれ以来何もない。あの実力行使ばくはつはちゃんと効果があったようでなによりだ。



 そして、約束の引き渡し日。


 俺は宿を引き払い子どもたちを連れて商業ギルドに顔を出した。子どもたちの荷物などは俺のアイテムボックスに入れている。


 すぐに担当の人が出てきて馬車で現地に送ってもらい鍵を渡され、屋敷の中の簡単な説明を受けた。


「それでは、今後ともよろしくお願いします」


 そう言って担当の人は馬車に乗って帰っていった。


 この4日間で、台所用品や食器、ほうきや桶の類、今後人が増えるかもしれないのでベッドルーム分の寝具など購入してアイテムボックスに収納している。


 子どもたちを連れてもう一度家の中を見て回り、階段を上がってすぐの部屋を自分の部屋にした俺は、子どもたちに向かって、


「お前たちにも部屋を一人一部屋やるからな」


「ご主人さま、私たちは一緒の部屋でかまいません」「「かまいません」」


「それならそれでいいか。

 じゃあ、お前たちは俺の隣りの部屋でいいな」



 もちろん一部屋にはベッドが1つしか置いていないので、使う当てのない部屋からベッドとタンスをアイテムボックスに入れて、俺の隣りの子ども部屋まで運んで出しておいた。そしたら、4人はベッド四つをくっつけて座敷のようにしてしまった。


 まっ、好きにしてくれて構わんがな。


 ベッドの上に4人分の寝具を出してやり、


「昼メシまで部屋の片付けでもやっていろ」と、言ってあとは自由にさせた。


 俺の方は、自分の部屋に寝具を置いたあと、物置に掃除道具を置き、台所にいって台所用具や用品、食器などをアイテムボックスから取り出して整理していった。


 台所用品を取り出しているとき、布巾になるようなものがないことに気づいた。ついでに雑巾も用意していなかった。


 買いに行くのは面倒だし、これからいって帰ってくれば昼を過ぎてしまう。なんかこう、テレポート能力みたいなのが欲しいが、そう都合よく能力が備わるはずもないよなー。と、思っていたら、


 ピロロン!


 なんだー? 久しぶりのピロロンが鳴ったぞ。


『10スキルポイントを使って転移術Lv1を習得しますか? はい、いいえ』


 10ポイントはお高いが、当然『はい』を選択。


『10スキルポイントを消費して転移術Lv1を習得しました。これにより、術者は知覚範囲に転移可能になります。また、知覚範囲内の対象を知覚範囲内の別の場所に転移させることが可能となります。

 残スキルポイントは73です』


『職業:転移術師が選択できます。

 現在の職業と以下の職業のうち1つを交換することができます』


『0.今は選択しない。

1.武道家(杖術)

2.転移術師

0~2の番号でお選びください』


 転移術師は気にはなるが今の錬金術師と代えたくないので、0を選ぼうとしたところで、


『1スキルポイントを使って第2職業選択スキルを取得しますか? はい、いいえ』ときた。


 そんなのがあったのか、当然『はい』


『1スキルポイントを使って第2職業選択スキルを取得しました。残スキルポイントは72です。追加で以下の職業から1つ選択できます』


『0.今は選択しない。

1.武道家(杖術)

2.転移術師

0~2の番号でお選びください』


 2をポチっとな。


 これで、職業を2つ持つことになった。俺も出世したものだ。


『20スキルポイントを使って転移術Lv2を習得しますか? はい、いいえ』


 転移術のLv2か、20は高いが、その価値はあるはず。


『20スキルポイントを消費して転移術Lv2を習得しました。

 これにより、術者は記憶にある位置に転移可能となります。また、知覚範囲内の対象を術者の記憶にある位置に転移可能となります。距離的制限はありません。

 残スキルポイントは52です』


 レベル2があるということは、予想通りその先も。


『30スキルポイントを使って転移術LvMaxを習得しますか? はい、いいえ』


 レベル3でマックスだった。助かった。当然『はい』を選択。


『30スキルポイントを消費して転移術LvMaxを習得しました。

 これにより、術者は記憶にある位置に転移可能となります。また、知覚範囲内の対象を術者の記憶にある位置に転移可能となります。転移はあらゆる制限を受けません。

 残スキルポイントは22です』


 人物鑑定すると、


名前:ゼンジロウ・イワナガ

年齢:27歳

職業:錬金術師、転移術師

スキル:錬金術:LvMax、アイテムボックス:LvMax、転移術LvMax、杖術:Lv3、人物鑑定、第2職業選択


 スキルポイントがあと22しかなくなったが、悔いはない! と思いたい。


 それはそれとして、転移術LvMaxで何ができるのか?


 レベル2のときと内容にそこまで差がないような気がするが、最後の『転移はあらゆる制限を受けません』がミソなのだろう。


『転移はあらゆる制限を受けない』とはどういう意味だ? 何でもできるってこと? まさかな。


 少なくとも記憶にあるところに転移できるようなので、試しに布巾や雑巾を買うため雑貨屋の前に転移してみることにした。俺の転移した先に誰か立っていればかなりヤヴァイことになりそうだが、転移LvMaxに死角はあるまい。と思い転移することにした。


 何か呪文のようなものを唱えるのかと一瞬考えたが、魔法じゃなくてスキルだから呪文はないだろうと思い直した。こういうのは素直に意識しさえすれば発動するに違いない。


 雑貨屋を思い出して、心の中で『転移!』ときっかけになるように口に出してみた。


『転』まで口にしたとき、目に映っていたものが一瞬で切り替わり、俺は雑貨屋の前に立っていた。近くに人はいたが、俺が突然現れたことに気づかなかったようで、明後日あさっての方を向いている。


 いいじゃないか、転移。


 俺は店に入って、布巾や雑巾になりそうな布をそれなりの量買い込み、店の外に出て、転移で台所に現れた。



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