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岩永善次郎、異世界と現代日本を行き来する  作者: 山口遊子


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第135話 屋敷の現代化改修3


 自衛隊の隊員たちが食事中、俺はリサとはるかさんを呼んで、楽園に跳ぶことにした。二人とも楽園は初めてなので驚くだろう。


「ここが楽園です」


「すごくきれいなところ。本当に楽園」「子どもたちに聞いてはいましたがこれほどとは」



 楽園の広場では、ブルーシートのうえで子どもたちと華ちゃんが車座になって童謡を歌っていた。華ちゃんの肩の上には当たり前のようにピョンちゃんが乗っかっているのだが、華ちゃんが歌いながら体を左右に揺らすのに合わせて、自分も体を揺らしていた。


 曲が終わったところで、


「それじゃあ、昼食にしよう。

 いつものハンバーガーだが、そこは我慢してくれ」


 そう言って、各人の好みのハンバーガーを出してやり、ポテトを配っていった。飲み物はなぜか全員コーラを所望していた。啓蒙の成果なのだと思っていよう。


 俺は鶏のフライの入ったハンバーガーを食べ終わったところで、


「はるかさん、午後から作業の用事がないようならここにいてください。リサも工事中だと何もできないようだからここでゆっくりしていればいい」


「わたしも、隊長さんには必要なことは伝えていますので、午後からはここにいます」「ありがとうございます」


「了解。

 それじゃあ、作業が終わったらみんなを迎えに来るから」


 俺はそう言って、早めに屋敷に戻った。



 午後4時。


 隊員たちが屋敷の中から出てきて、そのままトラックの中に消えていった。


 バックホウは明日も使うそうなのでここに置いていくそうだ。


「本日の作業、無事終了しました」


 隊長さんが俺に敬礼してトラックに乗り込んだので、俺はトラック3台と一緒に市ヶ谷の防衛省の広場に転移した。


 俺はトラックの中から敬礼する隊長さんに「ご苦労さまでした」と礼を言って、動き出したトラックを見送った。


 防衛省の駐車場でトラックを見送った俺は、昨日と同じように野辺副室長に今日の作業も無事終わったことをメールして、屋敷に転移した。



 居間に転移してみたら、俺が素人仕事で貼った電気コード用のモールは取り払われ、壁とマッチしたやや大型のモールが張られており、壁の各所にちゃんとしたコンセントがコードがハミ出ることなく取り付けられていた。エアコン用のコンセントも同様でしっかりしたものが壁に取り付けられており、コンセント自体にアース用のコードが差し込まれていた。


 さらに驚いたことに、天井には2カ所吊り下げ型の電灯を下げられるよう補強材と吊り具、そしてコンセントが付いていた。しかも、居間の入り口にはスイッチまでついていた。


 これまで面倒だったので、電源コードは屋敷の中の要所にしかなかったのだが、どの部屋にもコンセントがついていたし、居間同様吊り下げ型の電灯が取り付けられるようになっていて、入り口にはスイッチが取り付けられていた。


 さらに驚いたのは、玄関を入ってすぐの壁にブレーカーボックスが付いていた。中を開けると、大きなブレーカーが1つとそのほかの小さなブレーカーがそれこそ部屋の数以上についていた。小型ブレーカーにはご丁寧に、どこのブレーカーなのか分かるよう簡単に部屋の名まえを書いたタグまでついていた。


 台所に入ってみると、電気関係は他の部屋と同じ。しかも、流しの前には蛇口が2つ付いていた。流し台に続く調理台の隅にはガスパイプが栓付きで2口出ていた。ガスコンロ、ガスオーブンが使えるということだろう。


 台所には、さらにエアコン用の据付板が壁に取り付けられ、壁にはエアコン用の孔と専用コンセントも取り付けられていた。タダ分らなかったのは、調理台に面した壁の上の方に四角い孔が空いていたところだ。近くにコンセントも取り付けられているので、もしかして、もしかしたら換気扇が付くのかもしれない。


 そして、風呂場だ。思った通り、ここでも電灯がとりつけられるようになっていた。風呂場用の防水カバーのかかった電灯を用意する必要があるが、ホームセンターにいけば簡単に手に入るだろう。


 洗い場にはお湯と水を混合した上にシャワーのホースまでついた蛇口が3セット取り付けられていた。もちろん湯舟にもお湯と水用の蛇口が付いている。ライオンの口からお湯が出れば最高だったがそこまでは付いていなかった。


 ここの壁にも上の方に四角い孔が空いていた。その脇にネジを切ったコンセントの取り口が付いていたので、やはり四角い孔は換気扇用の孔だと思う。


 脱衣所の脇にはおそらく洗濯機置き場らしいものがセメントででき上っていた。壁に這わせたパイプの先に蛇口が付いて、少し離れた壁にアース付きのコンセントが取り付けられていた。排水は風呂場に流れるようになっていた。


 洗面所にももちろん蛇口が付いている。


 温水が出るのは風呂場と台所だけのようだがそれだけでもとんでもない進化だ。


『文明生活とは水回りと見つけたり』



 屋敷の中を一通り見て回った俺は、華ちゃんたちを迎えに楽園に跳んでいった。


 子どもたちは走り回っていたが、華ちゃん他2名はブルーシートの上で横になって休んでいた。


 近くに生っていた楽園イチゴを10個ほど摘んでいたら、俺が現れたのを見つけた子どもたちはすぐに集まり、華ちゃんたちも起き上がった。俺はブルーシートごと集められていたゴミも収納したので後片付けは必要ない。


「ピョンちゃんまた今度ね」「「ピョンちゃん、さようなら」」


 みんなが俺の手を取ったところで、俺は屋敷の居間に跳んだ。


「今日は電気が使えないし、お風呂も台所も使わない方が良さそうだから、もう少ししたら日本に跳んで夕食にしよう。明るいうちに向こう用の服に着替えておくぞ」


「「はい!」」



 まだ外は明るいが日も傾いてきたので、


「それじゃあ、食事にいこう」


 みんなが俺の手を取ったところで、「転移」


 今日の俺は超久しぶりにカレーが食べたくなったので日本橋のカレー屋にいこうと思ったのだが、あまりに辛いのでカレー初見の子どもたちやリサでは無理だろうと断念した。代わりに、そばを食べることにした。跳んだ先は俺のアパートの近くのそば屋だ。もちろんうどんも出しているし、あまり辛くないカレーも出している。カレーを注文すれば子どもたちでも食べられる。






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― 新着の感想 ―
[気になる点] 日本政府のニューワールドに対する方針が決まっていないのかもしれませんが、まだ召還による拉致被害者が居る状況で、自衛隊の隊員が屋敷の外を伺う様子すら無いと言うのはどうなんでしょう。はるか…
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