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岩永善次郎、異世界と現代日本を行き来する  作者: 山口遊子


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第115話 お勉強。探索再開


 食事の後片付けが終わり、華ちゃんとリサが風呂から上がって着替えて居間にやってきたところで、今日の国語教室だ。居間の中はスタンドの明かりで照らされていてかなり明るい。


 その中で子どもたち4人とリサが、幼稚園児用のドリルを開き、鉛筆で真剣にひらがなを書き込んでいる。


 華ちゃんは、5人の後ろからドリルに書き込まれたひらがなや書き順などを見て回って、おかしなところがあれば直していく。


 みんなが手に持っている鉛筆は俺が自作したものだ。


 国語の授業は週末から始まってまだ3回目なのに、みんなひらがなを読めるし書けるようになっていた。


 鉛筆はアイテムボックスの中に入っていなかったのでコピーできず、俺が最初から作った自作だ。鉛筆の芯は黒鉛と粘土をよく混ぜて焼き固めたものだったはずなので、混ぜ合わせる割合を重さで9:1から1:9まで9種類。そいつらを鉛筆の芯の形にして1000度まで過熱してやり、温度を常温まで下げてから、芯の周りを木っぽい何かでそれらしくおおった物だ。9種類のうち、黒鉛と粘土の比率で7:3か8:2のものが鉛筆として良さそうだったが、何か足りないようで、紙の上でよくつっかえ、書き心地はあまり良くなかった。やはり本物を手に入れてコピーしないとまともな鉛筆にはならないようだ。素人には分からないノウハウが店に売っている製品には込められているのだろう。


 来週初め、ポーションを卸すため日本に跳ぶからその時に筆記道具は仕入れよう。あとはノートだな。子ども用の学習帳でもいいがただのノートでも十分だろう。



 そんなことを考えていたら、今日の学習は終了したようだ。30分しかないしな。


「「ハナおねえさん、きょうもありがとう」」「ハナさん、ありがとう」


 そう言って、リサと子どもたちは台所に急いでいった。お茶の用意はリサ一人で十分だろうが俺に何かを催促しているのだろう。


「日本語の発音練習もしないといけないから、これから先は黒板があった方が良さそうだな。黒板に書いたかな(・・)をみんな揃って発音すれば早くうまくなるんじゃないか?」


「そうですね。それほど大きな黒板は要りませんが、あった方がいいと思います」


「こんど日本にいったら黒板とチョークを仕入れておこう」


 と言って、大抵忘れるんだがな。


「小学校1年生レベルになったら、日本に研修旅行に行ってもいいかもしれないな。温泉旅館にでもいけば楽しいぞ」


「それは楽しそうですね」


「旅館の食事はなかなか味わえないからな。

 その次はは○バスで東京見物でもすればみんな喜ぶだろう」


「そうですね」


 華ちゃんとそんな話をしていたら、お茶の用意ができたようで、ティーポットとティーカップの他、取り皿やフォークなどが乗ったワゴンが運ばれてきた。


 俺は各人のケーキの要望を聞きながら取り皿の上にケーキを置いていった。


「「いただきます」」


 みんながケーキにフォークをいれたところで、


「さっき華ちゃんとも話したんだが、みんながある程度日本語が読めて聞き取れるようになったら、日本の温泉旅館にいこう。温泉っていうのは、地面から湧き出る温かいお湯のことで、旅館というのはホテルのことだ。温泉旅館には温泉を引いた大きなお風呂があって楽しいぞー。あと食事は食堂じゃなくて、自分の部屋まで届けてくれるんだ。料理もおいしいから期待してていいぞ」


「「「がんばります!」」「がんばります」


「今の調子なら、2、3週間もあればいけるんじゃないかな」と、華ちゃん。


 ちょっとハードルが低かったかもしれない。俺も温泉旅館にいってみたいし、まっ、いいか。


「食べたら歯を磨いて寝るんだぞ」


「「はい」」「はい」


 子どもたちが2階に上がって、リサも2階に上がったところで、


「華ちゃんにコミックを渡さないとな」


 俺は段ボールに入った少女向けのコミックを華ちゃんに渡しておいた。華ちゃんの部屋には俺の部屋からコードを延長していて、ランプよりよほど明るい電気スタンドも置いてあるので、夜でも読書・・可能だ。


「ありがとうございます。

 あしたもダンジョンに潜るから、わたしも歯を磨いたらすぐ寝ます」


 そう言って、段ボールを抱えて2階に上がっていった。



 俺も自室に戻ったところで、薬箱のことを思い出した。俺がいなくても華ちゃんがいれば、魔法で大概のケガや病気は何とかなるだろうと思ったが、華ちゃんは俺と行動を共にしていることが多いので、やはり薬箱は必要だ。ということで、かなりいいヒールポーションを10本作って箱に入れて、部屋にあった作り付けの棚の上に置いておいた。


 その日はそれでかなり疲れてしまったので、金のサイコロを作ることなく眠ってしまった。





 翌日。


 朝の支度を終えた俺は、華ちゃんを含め全員を部屋に呼んで、俺が不在の時もしものことがあれば、ということで薬箱を教えておいた。




 朝食と日課を終え、戦闘服に着替えた俺と華ちゃんはいったん楽園に転移してピョンちゃんを拾い、それから第1層の未探索部分を探検するため、魔法陣の部屋に跳んだ。週末までみっちりダンジョンで稼ぐぞ!



 その翌日。


 俺の新しいスキル両手武器Lv1と華ちゃんの片手武器Lv1、打撃武器Lv2だが、俺に限って言えば、如意棒を振り回しても特に何かが変わった感じはしなかった。そのかわり、華ちゃんのメイスさばきは見違えるように良くなったし、一撃の威力がかなり増したようだ。そのことを華ちゃんに話したら、全く自覚はなかったそうだ。ということは俺も傍から見たらそれなりにすごくなっていたかと華ちゃんに聞いたところ「うーん。よく分かりません」だった。


 まっ。興味のないものについて、いちいち感想なんて持つわけないものな。



 それから、週末までみっちり稼いだ俺たちだが、第1階層の探索は終わったわけではない。それまで、石室の中でだけモンスターに遭遇していたが、通路でもモンスターに遭遇することが何度かあった。不思議なことだが、モンスターにダンジョン内に仕掛けられた罠は発動しないようだった。


 付け加えると、ピョンちゃんを毎日迎えにいってそれからダンジョンの探索をしている。ピョンちゃんはいつも華ちゃんの肩の上に止まっているが、危なそうになるとちゃんと飛び上がるし、連れ歩いて問題になるようなことはなかった。




 5日間で手に入れたスキルブックとアイテム。他に金貨を1500枚ほど手に入れている。


 スキルブックは、残っていたスキルブック、盾術×1と体術×1を加え、

  盾術×1

  体術×1

  片手武器×2

  両手武器×2

  打撃武器×2

  斬撃武器×2

 アイテムは、これまでに手に入れていたアイテムを加え、

  ダガーナイフ×1

  長剣×2

  メイス×1

  ラウンドシールド×1

  タワーシールド×1

  蜘蛛の毒糸×6

  ミミックの死骸×4

  その他の死骸


 こういった感じである。


 魔術のスキルブックとか杖術のスキルブックが手に入ればすぐにでもスキルを取ったのだが、あいにくそれらのスキルブックを見つけることはできなかった。


 その代わり、俺の方は両手武器のスキルブックを2つ使って、両手武器がLv3、打撃武器を1つ使って新たに打撃武器Lv1が加わった。


名前:ゼンジロウ・イワナガ

年齢:27歳

職業:錬金術師、転移術師

スキル:錬金術:LvMax、アイテムボックス:LvMax、転移術LvMax、杖術:Lv3、人物鑑定、第2職業選択、オートマッピング、両手武器Lv3、打撃武器Lv1


 華ちゃんは、打撃武器を一つ、片手武器を2つ使って、

スキル:魔術:Lv4、錬金術:Lv1、鑑定Lv1、片手武器Lv3、打撃武器Lv3となった。


 これで残ったスキルブックは、

  盾術×1

  体術×1

  斬撃武器×2、の4つとなった。


 かなりレベルアップし、俺自身でも如意棒を振った感じ、相当強くなってしまった実感があった。華ちゃんに言わせると、俺の如意棒の動きは目では追えないそうだ。そういう華ちゃんの動きも相当良くなっており、魔法無しでも勇者ごときに引けを取らないのではと思うくらいだ。相手には勇者という職業補正がありそうなので、実際はまだまだかもしれない。


 あと、打撃武器とか斬撃武器というスキルは攻撃時の威力を増すスキルと思う。そして片手武器とか両手武器というスキルは武器の取り回しが上手くなるスキルのようだ。





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― 新着の感想 ―
[気になる点] 家もおそらくばれているのに、神殿からアクションが無いのが気になる
[一言] 黒板よりもホワイトボードがいいな。粉ちらないし・・・ 黒板はホームセンターで塗料を買えば作れるけれど
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