詩など(象徴詩) たきつぼマリー 作者: 檸檬 絵郎 掲載日:2019/01/11 マリー……、 きみはきんいろにかがやいて 触れようとしても触れられない 水の装束《ヴェエル》を身にまとって 月の光ににらみを利《き》かせて 明け方、イワナを取りにくるちいさな彼は知っている 水面《みなも》をゆらしていたのはきみであると 青い夜、きみの灯《ほのお》はなお燃えさかっていたのだと、知っている 彼はイワナを拝借して ゆっくり、森へ帰っていった マリー……、 きみはきんいろにかがやいて 触れようとしても触れられない