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「わたしがなんで怒っているのかわかる?」
「わたしがなんで怒っているのかわかる?」
「ええ! 怒ってたの? そりゃいけないなあ。なんでなんで? なにか不満があったら溜め込まずにすぐいってくれないと。おれ、女心とか人の心の微妙の機微とかそんな細かいところに気がつくほど気が利いているわけではないんだからさあ。思うところがあったらさっさと口に出してくれた方が断然効率がいいよ、うん。下手に暗黙の了解とか求めるの、そういうの、おれみたいな雑なのに期待するだけ無駄だし。
で、なんのはなしだったっけ?」




