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始まりは魔法科高校から  作者: 眼鏡 純
4章:青き炎

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26話 青き炎

こんにちは!作者です!そろそろ前書きで話すことがなくなってきました!なので潔く話しません!



──それでは皆様に、少しでもワクワクできる時間を。

 (うわっ!スタイルいい…!)

トワイラが心の中で羨ましがっていると、ソノが自分の後ろに隠れてきた。事情を訊こうとしたトワイラだが、ソノの怯える顔を見て、イルファが少なくとも味方ではないと認識した。

「ソノをこちらに渡してもらおうかしら。シャイン君。」

イルファが落ち着いた態度でシャインに交渉する。

「断る。革命軍(お前ら)が狙っているってことは、ソノの魔法は絶滅魔法なんだろ?なのにほいほいこいつを渡せるか。」

シャインが真っ向から拒否する。

「シャン、この人って悪い人?」

トワイラがシャインの背後から尋ねる。

「ああ。水面下で世界を壊すほどの計画を企てている組織の幹部だ。絶滅魔法の魔力を狙っている。」

「マジで!?激悪の人じゃん。」

「その子の存在は『特別』なの。今すぐこちらに渡しなさい。さもなければ、実力行使になるわよ。」

イルファがパチンと指を鳴らし、手元に分厚い本が出現させると、臨戦態勢となる。

「おいおい…いくら周りに人気(ひとけ)がないからって、こんな公園でドンパチ始めたらすぐに騒ぎになるぞ。」

「私達はそれでも構わない。困るのは後処理をするOGだけよ。」

イルファの足元に魔法陣が展開される。

(妙に焦ってやがる。よほどソノがこっち側にいることを嫌がっているみたいだな。)

シャインは風砕牙を抜刀し、こちらも臨戦態勢をとる。

(武器は本……というよりは魔法主体って感じか。サナと同じと考えてもいいか。)

シャインがイルファの戦い方を推測していると、イルファが先に仕掛けてきた。

「[ブラックボックス]。」

イルファが本を開くと、トワイラとソノの足元から漆黒の箱が出現し、一瞬にして2人を閉じ込めた。

(発動まで早い…!サナレベルの魔法の使い手か…!)

シャインがトワイラ達に気を取られている間に、イルファが次の攻撃を仕掛ける。

「[エレメントフォース]!」

魔法が発動した瞬間、シャインの正面から突風が吹き荒れ、シャインを空中へと吹き飛ばした。すぐに体勢を整えるシャイン。そして突風の中に斬撃が紛れていることに気が付いた。

「ちっ…!」

シャインが風砕牙で襲ってくる斬撃を全て弾いて防御する。だが、イルファの攻撃は続く。

シャインを襲った突風はシャインの頭上水へと変化した。水は巨大な球体になると、シャインに落下して中に閉じ込めた。そして落下速度を速め、シャインを地面に叩きつけた。水はそのまま地面に浸透していく。

シャインが大の字で倒れて苦しんでいると、自分の真下の地面が揺れていることに気が付くが、少し遅かった。浸透した水は岩に変化しており、円錐の形でシャインの真下から勢いよく隆起し、シャインをまた空中に打ち上げた。

背中にまともに喰らったシャインは、なかなか体勢を戻せずにいる。その間に隆起した岩は弾けるように砕けると、バラバラになった岩が全て炎の玉へと変化する。そして落下してくるシャインの周囲を瞬時に取り囲むと、一斉に突撃して容赦無く炎上させた。

「………!!あっっっついんだよ!!」

シャインは叫びと共に能力解放(アビリティリリース)をして、無理矢理纏わり付く炎を消し飛ばした。そして地面スレスレで体勢を戻して着地した。

「あら、能力解放(アビリティリリース)に自由になれるようになっていたの。」

「夏休み中にな。結構苦労したんだぞ。」

黄緑一色の髪に金色の瞳になったシャインが、フラつきながらも立ち上がる。

「そう。でも、そのダメージだとあまり長くは保ちそうにないわね。」

「……余計なお世話だ。」

シャインは強気な態度をとりながら風砕牙を構える。イルファも次の攻撃を仕掛けるために構えた。


 その時。トワイラとソノを閉じ込めている漆黒の箱に突如ヒビが入り、隙間から青き炎が漏れ始めたのだ。

 シャインとイルファが異変に気付いた時、漆黒の箱は木っ端微塵に爆発し、中から青き炎が溢れてきた。爆発した瞬間、間一髪に危機から逃れたトワイラは放物線を描いて空中を飛び、くるりくるりと華麗に回転してからシャインの近くに着地した。

「あっぶなぁ〜!」

冷や汗ダラダラのトワイラが心からの声を上げる。

「おいトワイラ、あれは何だ?」

シャインが燃え盛る青い炎を見ながら尋ねる。

「真っ暗な空間に閉じ込められたことで、ソノちゃんがパニック状態になっちゃって、頑張って慰めていたの。でもその時、いきなりあの青い炎がソノちゃんの体から放たれて、真っ暗な空間を吹き飛ばすくらい一気に燃え広がったの。」

「じゃあ、あの炎の発生源はソノなのか。」

シャインが目を凝らすと、青い炎の中心部にうずくまるソノの姿を発見した。

「どーしよシャン!?このままじゃソノちゃんが…!」

トワイラが慌てふためいている。

「おいイルファ。お前、何か知ってんじゃねぇのか?」

シャインがイルファに問いかける。

「…………」

しかし、イルファは口を閉ざしたままであった。

「黙りかよ。じゃあいい。俺らで止めるぞ。」

シャインはイルファからの助言を諦め、自分達だけで助けることを決める。

「でも、どうやって助けるの?」

トワイラが救出方法を尋ねる。

「時間はなさそうだ。強行突破しかねぇだろ。」

シャインは覚悟を決め、自分に魔法をかける。

[守護風陣(しゅごふうじん)]。」

風のバリアを纏うと、青い炎へと入っていくシャイン。すると、瞬く間に風のバリアにヒビが入っていく。

能力解放(アビリティリリース)状態の守護風陣(しゅごふうじん)ですらもう限界か……)

シャインは風のバリアが破壊される前に、急いでうずくまるソノに近寄った。

「ソノ。」

シャインはソノの前で片膝をつき、優しく声をかける。ソノは突然声をかけられたことにビックリする。すると、青い炎の火力が比例して強くなった。それより風のバリアの耐久力が一気に減り、破壊寸前となる。

「大丈夫だソノ…。俺は敵じゃない…。」

シャインは怯むことなく声をかけ続ける。

「いや…!怖い…!怖い…!一人ぼっちは嫌…!嫌…!嫌…!」

ソノの中で恐怖が増えるにつれ、青い炎の火力が更に強くなる。そして遂に風のバリアが破壊され、シャインが青い炎に飲まれてしまった。

「シャン!!」

トワイラが泣きそうな顔で叫ぶ。シャインは全く怯むことなく、そっと抱き締めた。

「ソノ、お前は1人はじゃねぇ。俺もいるし、トワイラもいる。なんなら俺の仲間達にも会わせてやる。」

「1人じゃ…ない?」

ソノにシャインの言葉が届き、ソノの感情が変化する。

「ああ。お前にはもう、孤独を感じさせねぇよ。」

「シャイン…さん…!」

ソノの頬に涙が伝い、徐々に青い炎の火力も弱まっていく。そして青い炎が鎮火すると、力を使い過ぎた影響か、ソノはヘタッとシャインに抱きかかえられるように気を失った。

「シャン!ソノちゃんは…!」

炎が消えたことにより、トワイラもシャインとソノの元に駆け寄った。

「気を失ってはいるが、呼吸もしているし大丈夫そうだ。」

能力解放(アビリティリリース)を解き、気を失っているソノをお姫様抱っこするシャイン。

「良かった~!」

トワイラがホッと胸を撫でおろす。

「…………」

イルファは無言のまま、シャイン達を見詰める。

「どうした?今なら奪い返すチャンスだぞ?」

シャインが何も仕掛けてこないイルファに挑発気味に訊く。

「止めておくわ。どうやらOGが嗅ぎつけたみたいだから。」

イルファの言う通り、OGの隊員らしき者達がイルファを取り囲むように戦闘配備していた。

「ホント、煩わしいほど鼻が利く連中ね。」

イルファは小さくため息をつくと、自身の足元に魔法陣を展開させる。

「その子の事は一旦預けるわ。でも、必ず取り返すから。」

そう言い残したイルファは魔法陣で転移し、その場から消え去った。それにより、取り囲んでいたOG隊員達も公園から去っていった。

「どーしよ、色んな事が起こり過ぎてドッと疲れたんだけど。」

トワイラが体をダランとさせる。

「俺も似たようなものだ。取り敢えず、サナの元に行くぞ。」

シャインは目的は変えず、ソノをお姫様抱っこしたまま龍空高校へと向かった。

「待って〜!私も行く〜!」

トワイラもシャインの後を追い、共に龍空高校へと向かうのであった。





──そして2人は気付かなかった。青き炎で燃やされた草木が全て、『枯れている』ことに。

本日はお読み下さり誠にありがとうございます!

少しでも先が気になった方、面白かった方はブックマーク、☆の評価などをお願いします!


青い炎ってロマンがあって私は好きです。次回はそんな青い炎の正体が分かる…かも!


それではまた明日、お会いしましょう!お楽しみに!

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