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ダウナーさんとツンデレデレさん ~あらゆる世界線でいちゃつく二人~  作者: にゃー


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ファンタジー:ツンとデレデレに分裂したツンデレデレ魔女に挟まれるダウナー魔女


「──やほー、急に呼び出してどう、し……たん?」


 ばーんと扉を明けた先には、マリが二人いた。


「……???」


 幻覚かと思って首を傾げてみたけれど、見慣れた(週六で遊びに来てる)同期の魔女の隠れ家にはやっぱり、家主であるマリの姿が二つ。ソファにも座らず、テーブルを挟んで向かい合っている。


「……????????」


 どっちかが偽物なのかと思って見比べてみれば、一応、全く同じではないことは分かる。肩にかかるサラサラな黒髪と、日中外に出ないせいで青白い肌、最近運動不足でちょっと(ちょっとだよ)むちむちし始めた体型、いつもの黒いワンピースまでお揃いで。だけど明確に、目付きが違うのだ。


「メイ、待ってたわ。呼んだらすぐ来てくれるなんて嬉しい。好き」


 先に声をかけてきた方のマリは、いつものツリ目とは打って変わって穏やかと言うか、むしろとろんと蕩けてすらいる眼差し。言動も含めて、魔女の秘酒でバカほど泥酔した時のマリに近い。


「ふん、むしろ遅いくらいよ」


 で、苦言を呈してきたもう一人の方は、いつも以上に鋭い視線でこちらを睨みつけている。こっちは……なんだろ……昔、わたしが知らない人にナンパされた時のマリに近い気がする。いつもより毒が強め。


「素直じゃないわねぇ」


「うるさい」

 

 同じ顔のパーツをまるっきり違う表情にして言い合う二人を見ていて思うのは、どーもどっちのマリも本物臭いぞってこと。普通の状態ではないけど。でもどっちもマリな気がする。長年の付き合いからか、何となくそう感じる。

 

 まあとりあえず便宜上、でれマリとつんマリって呼ぼう。


「……で、なんで二人になってるのー?」


「……一時的に分裂する薬を作ったのよ」


「まさか、人格が等分されないとは思わなかったけど」


 聞いてみたらつんマリ、でれマリの順で話してくれて、少なくともこれが意図的な事態であることは分かった。誰かに攻撃されてるとかでないなら、まあ、大丈夫か。本人たちが焦ってないってことは、「一時的に」って部分も問題ないんだろうし。ひとまず安心したわたしは、ソファに腰掛けながらマリたちに笑いかける。


「なーるほどね。人格の構成要素がバラけちゃったんだ。だからつんマリとでれマリに分かれたわけね。でー、そもそもなんだってそんな薬を?」


 人手が欲しいなら使い魔なりゴーレムなりでこと足りるし……あれかな、自分とディベートでもしたかったのかな?……なんて思っていたら、マリたちはやっぱりソファに座ることもなく──や、確かに二つしかない内の一つをわたしが使っちゃってるんだけど──、ゆっくりとこちらに近づいてきた。


「シたい事があったのよ。二つの体でシたい事が」


「したいこと?」


「ええ。二倍のあたしで、ヤってやりたい事がね」


 とろっと優しいでれマリの声が右から。

 ちくっと尖ったつんマリの声が左から。


 まるで挟み込むようにして、ソファの両サイドに立たれる。なんだか有無を言わせぬ圧を感じて、思わず肩を縮こまらせてしまうわたし。


「あー……マリ?マリさーん?」


 窺うように左右に声を振ってみても、マリたちの静かな気配は変わらずに。だけどもなんだか、左右どちらからも熱を感じる。物理的なものではなく、こう、視線に込められた熱、みたいなものを。


「「あたしね」」


「っ」


 左右から同時に囁かれて、一瞬、くらりと意識が傾いだ。何か魔法を使われた……わけじゃない。でもわたしの脳みそは、確かに揺すられた。ゆっくり優しく、主導権を奪い取られたみたいに。そうしてぼーっとしてしまった少しの間に、マリたちはさらに近寄って、ソファの肘置きに腰を下ろした。


 ぎしりとソファの軋む音とか、二人のマリの息遣いとかでようやく、ああこれちょっとマズそうだなって気付く。横座りに腰掛けて、こちらの肩に体を預けてくる。二人とも、左右から。マリの柔らかい体が二倍になってわたしを挟み、吐息が耳のすぐそばに。視線だけでなく、吐き出す呼気も熱を帯びている。


 息を吸う気配も。開いた唇からごく微かに鳴る、にちゅ、という粘性の音も。全く同じものが左右から感じられて。だと言うのに。


「──メイの事、たくさん可愛がってあげたいなって」


「──メイの事、たっぷり理解(わか)らせてやらないとって」


「ふぇぁ……っ」


 いざ脳の奥まで届いた言葉は全く正反対なものだから、異様な感覚に、体がぶるりと震えてしまう。


「いつも、あたしが攻められてばかりだから」


「いつか、反撃してやりたいと思ってたのよ」


 今度は交互に、同じ声の違う声音で。籠もってる熱量は同等なのに、鼓膜をくすぐる質感がまるで違って、それがまた脳を痺れさせる。でもだからって、ここでされるがままになるのは、いつもベッドでひぃひぃ言わせてる側としての矜持に反する……んだけど。


「ふ、二人がかりは卑怯じゃないかなぁ……?」


 どうにか絞り出した文句は、我ながら「負けそうです」って言ってるも同然なふにゃふにゃ声だった。当然、乗りに乗ってるマリたちが臆するはずもなく。


「ごめんね?でもほら、どっちもあたしだし」


「あたしにここまでさせた己自身を恨むのね」


 いいながら、さらにむぎゅむぎゅっと密着されて、両腕がマリのおっきなお胸に(うず)もれる。当然その分、二つの唇も耳のすぐそばにまで……というか、ほとんどくっついちゃってる。熱くて湿った軟性のそれが両耳に当たって、うなじの辺りに鳥肌が立った。


「ま、まりぃ……?あのできればお手柔らかn」


「「はぁー……っ」」


「にひぃぃっ……!?」


 息を吹きかけられて、変な声が出る。

 重さを感じるくらいに熱く濡れた吐息が、左右からわたしの脳をむぎゅっと押してきて。まるで、体と同じようにマリに挟み込まれているような錯覚。ぜったい普通じゃない、味わっちゃいけないような感覚。だってこんなの、戻れなくなっちゃいそう。


「メイってそんな声も出せるんだ。凄くかわいい」


「いい気味ね。ほらもっと情けなく喘ぎなさいよ」


 右側からは、とろっとろに蕩かしてくるような甘い声。

 左側からは、こちらをあざ笑うつんつんと尖った囁き。


 どっちのマリも本物で、だからどっちも彼女の本心なんだって、心と体の深いところが理解してしまう。やさしいマリといじわるマリ、体積を倍にしたマリが、わたしの全部を包み込んでくるみたい。


「メイ、あたしのかわいいメイ。好き」


 右側から伸びてきたでれマリの右手が、わたしの太ももを撫で始めた。ローブの上から、ゆっくりゆっくり触れるか触れないかの力加減。くすぐった気持ち良い。かと思えば、そっちに意識を取られた隙に反対側から、あごの下に左手を添えてくるつんマリ。こしょこしょと撫でるのと同時に、わたしの頭が逃げられないようにもしてるみたい。 


「いつもは、あんなに生意気なのにね」


 逆らうことも振り払うこともできず、されるがまま。だってどっちのマリもすっごく楽しそうで、でれマリは優しいけど有無を言わせない感じだし、つんマリは意地悪だけど嫌なことはしてこないんだもん。


 そうやって、せめて心のなかでだけでもって言い訳していたら。気が付いたときにはでれマリの吐息が、さらに熱く湿り気を帯びていて。


「ああ、もう無理。我慢できない。いただきます」


「──ひぁっ!ぁ、ぁぁっ……!」


 何を、と問う間もなく、ぬるりとした軟体が耳たぶの上を這い回ってきた。舐められてる。でれマリに、右のお耳を。

 動きはゆったりとしているけど、その分、舌先のざらざらと唾液のぬめりけがはっきりと感じられた。微かにぴちゃ、ぬちゅ、って卑猥な音も聞こえてきて、触覚と聴覚が同時に淫気に当てられる。


「何?ちょっと耳舐められただけで感じてるの?」


「ら、らってぇ……、ぁ、ひぅっ……!」


 びくびく勝手に震える体をつんマリがからかってくるけど、反論もままならない。マリだっていつもは、お耳攻められてよがってるくせに。されるのがこんなに気持ち良いだなんて、知らなかった。


「れろ……えぅ……んれぇー…………ちゅっ」


「ぁんっ……!」


 耳たぶを吸われながらキスされて、あんまりにもひねりのない喘ぎ声が出てしまった。それを聞いてくすくす笑うマリの声が左右から反響して、体がかっと熱くなる。目が回っているみたいに視界も覚束ず、でも気持ち良くて堪らない。二人分の吐息で、まともな思考回路を一個一個全部解かれてしまったような、そんな異様な快感。


「はぁ……はぁ……っ」

 

 ひとまず唇を離してくれたお陰で、なんとか耐えられたけど。そうして快感の余韻に呆けているあいだに、両側からとても恐ろしい言葉が聞こえてきた。


「片方をちょっと舐められただけで、そんな蕩けた表情しちゃうのね」


「両耳同時に奥までされたら、どんな間抜け顔になっちゃうのかしら」


「りょ、お……ぇ、ちょ、ちょっとまってマリ……!ね、お願い、いったん落ち着こ?ね?」


 まったく攻められ慣れてないわたしの体。ましてや二人のマリに同時に、今のよりもすごいやつだなんて耐えられるはずがない。もう恥も外聞も捨てて懇願するわたしを、だけどでれマリもつんマリも全然許してはくれなくて。むしろますますその気になったみたいに、もう一度耳元で囁いてきた。


「大丈夫よ。耳の奥までぐちゅぐちゅにされるの凄く気持ち良いから。メイが教えてくれたのよ」

 

「あんただって普段、あたしがもう無理って言っても聞かないじゃない。その報いを受けなさい」


 とびきり甘くて、つんと尖った死刑宣告。

 マリが齎す因果応報に、じゅんって、下腹部の辺りが甘く疼いて。そんな体の裏切りを非難する間もなく、両側から。


「「──れ、ろぉ……っ」」


 マリたちの舌が、挿し込まれる。


「ん、ひぃっ……!……ぉ、ぁ、おぁ……っ??」


 侵食される。

 耳の穴から、熱くてぬめったそれが、意思を持って入り込んでくる。耳の内側を刮がれるような感覚は、そのまま脳みそまで舐められているようにわたしの全身を錯覚させて。それが左右から同時に、だけども微妙に違った動きをしながら、容赦無く快楽神経をいじめ抜いてくる。


「はぁっ……れぇ……ろぉっ……」


「……んぇ、ん……んろぉー……」


 でれマリ(みぎがわ)は、舌全体で穴を塞いじゃうみたいな、重たくゆっくりとした動き。耳孔の全部がぬるぬるとざらざらに擦られて、挿れられてるのに、どこか包み込まれているようにも感じてしまう。

 つんマリ(ひだりがわ)は、細く尖らせた舌の先を奥まで挿れてくる。もちろん痛いなんてことはなくて、窄まった、柔らかいけど芯の通った舌先に、脳みそをくにゅっ、くにゅって突っつかれてるみたい。


「れろ……っ……ふふ……メイ、気持ちよさそう♡」

 

「……ぐぽっ……変な声出しちゃって……きもっ♡」


 ときおり言葉での愛撫も挟みながら、でもマリたちは舌での攻めを止めてはくれなくて。頭の内側にぐちゅぐちゅ水音が響く度に、おっ、おっ、って、出しちゃいけない喘ぎ声が零れてしまう。びくんびくん跳ねて、背筋も反り返っちゃってるのに、手足からは力が抜けて動けない。下腹部がきゅんきゅん啼いてうるさい。


「ほら、メイ。あたしのメイ……れる、んもぉ……っ……今日はいっぱい、可愛がってあげるわね……♡」


「ん、んぇ……ちゅぶっ……はぁっ……言っとくけどこの薬、丸一日は保つから。覚悟しなさいよ……♡」


「ひぅっ……やぁ……まり、ゆるしてぇ……♡」


 我ながらひどく媚びた声が出てしまった。こんなんじゃもっといじめられちゃうって、そう思えばますます、頭が蕩けていくみたい。ぼやけた視線の先、かすかに見えた窓ガラスには、同じ顔の二人に耳を食べられて幸せそうにしてるメスが一匹、写り込んでいた────


 あいだが空いてしまってすみません。お詫びと言ってはなんですが、明日の昼にノク○ーン的なところでR-18回を投稿いたします。がっつりエロなやつも大丈夫という方はぜひ、そちらの方も覗いてみて頂けると嬉しいです。

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