家族
──月日は流れ、サキちゃんは小学2年生になり、サクラは3歳となり元気よく育ってくれている。
「ママ、チーズは入れないでね」
「おねえちゃん、すききらいしちゃダメなんだよ」
「色々あるから好きなの食べなよ。あれ? パパは?」
「ソーお姉ちゃん達と場所取りに行ったよ」
「ええ……敷地内にあるんだから、誰も来ないだろうに」
「スミレさんが早く飲みたいんだって。お酒だけ先に持って行ちゃった」
「そっか。じゃあわたし達も向かおうか」
「「うん」」
お弁当やジュースを持ち、敷地内にある桜の木の下へサキちゃんとサクラを連れて向かう。
辿り着くと、そこにはレジャーシートの上に座ったハル、ソーちゃん、スミレさん、ソフィアさん、ユキ、チナツさんがいて賑やかに騒いでいた。
一瞬、枝のところにピンク髪のわたしも居た気がするけど、すぐに姿を消してしまった。
「綺麗な桜だ」
「あ、料理が来ました!」
「スミレさん、もう酔ってるの?」
「なに言ってるんですか? これからですよ!」
ダメだこれ。
顔真っ赤じゃん。
「あ、ユキ達も色々持ってきたんだ」
「殆どコンビニのだけどね〜」
「チナツさん、飲んで大丈夫? 明日も仕事じゃないの?」
「有給を取ったから平気よ」
「そっか、楽しんで」
「はい! 創造のソーちゃん、手品します! いきますよ〜 3、2、1……なんと! 一瞬でお酒が全部消えました!」
それ引っ越しの時にもやってた消して出すやつだよね。
ソーちゃん、戻してあげて。
サキちゃんとサクラは「「おお〜」」って拍手して喜んでるけど、目の前からお酒が無くなったスミレさんは泣いてるから。
「……いずれ、あなたとあなたは1つになります」
ソフィアさん、意味深なことだけ言って去っていかないでください。
「みんな酔ってるね。ハルは大丈夫?」
「ああ、俺はまだ飲んでないからな」
「さっき枝のとこにわたしっぽいの見たよ。ソーちゃん達に色々聞いてるからお礼言いたいんだけど、なんか姿を見せてくれないんだよね」
「ミカの不運を打ち消してるだけで、幸運だらけになりすぎないように不必要な接触は避けるようにしてるらしいぞ」
「別に幸運だらけならなってもいいんじゃ?」
「俺や子供達のこととかも影響を与えすぎないようにとか考えてるんだろ。色々心配しすぎちゃうとこはミカらしいけどな」
まあ向こうには向こうの事情があるのかな。
でもせっかく来てくれてるんなら、少しでも楽しんでいってくれたらいいな。
「ママ、おなかすいたー」
「サクラも!」
「俺も」
「じゃあお弁当食べようか」
レジャーシートの上に座り、みんなで食べて飲んでは騒ぎ笑い合う。
これからも、ずっとこんな平和な日常が続くのだろう。
笑顔に溢れた家族の姿を見ながら、わたしはそう思った。
満開の桜の木の下で。
以上で完結となります。
今までも何度か完結設定にした後に思いついて書き始めるということがありましたが、もうやるつもりはありません。
仮にこの話で書きたいものが出てきたとすれば新しくSSなどを作ってやると思います。
なので本作の更新がされることはありません。
ご愛読ありがとうございました。




