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「封印を強化するため曽名井家第75代当主、貴方のお母様がその身を結界と同化しました」
「……」
「それによって結界は大きく強化され、しばらくの間は安定していたのですが――」
「それが一年前から徐々に結界が蝕まれ始めました」
「原因は不明です。可能性としては……」
「もしかして、その……母さんの結界が……もう保てなくなってきた、ってこと……?」
ゆっくりと首肯する姉さん
「私や結衣とで結界の維持を担っておりましたが、半年前それも限界に至りました」
「私は貴方を処理する事で結界の浸食を抑えれる。そうすればまだ私たちの力で結界の維持ができると考えました」
「……ですが結衣が、お母様と同じくその身を結界と化す事でさらなる結界の補強を行いました」




