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異能者は異世界に来て何をする  作者: 七刀 しろ
第五章 ザ・バッドエンド
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バッドエンド2

スプラ3が発売するのか。やりたいな。

 あれから二日が経過した。もう二日も経過したが、ハハン帝国にはまだ着かない。まだピイール王国領内だ。

 途中の街や村に寄ってハハン帝国の情報を集めたりした。さっき寄った村の人の話だともう少しで帝国領内に入るらしい。この先のピイール王国内での村は無いという。正しくは帝国との国境付近に村や集落は小競り合いの影響で捨てられたそうだ。

 先ほどの村が一番近い村だったそうだ。帝国が大きな戦争を起こしそうで村の住民は王都の方面に行ったり、ダーシャ王国に逃げてしまったそうであの村も廃村になるのはその内だろうと思いながら車を浮かべた。


「ふん。俺も学ぶことができるんだな」


 車はエンジン付けることで光を発することで何者かに見つかることを学習した俺は念力を使って車を浮かべている。車の燃料を使うこともなく、車体が大きくて目立つが、光らなくなったから誰かに見つかる可能性が低くなった。雲と同じくらいの高さで飛べば地上からは鳥だと思ってくれるだろう。

 それで車を置いて自分で一人で飛んだ方が早いのに車で移動をしているかというと、ミリ達を救出したときに6人を念力で運ぶことができない。それでこの空を飛ぶ車だ。大人数を乗せれても俺の念力で運べることができる。ようはバラバラでは持てないが、かごとかの入れ物に入れればまとめて持つことができるように車という入れ物に乗ってもらってということだ。

 2日間で気づいたこともある。それは俺が感じているエルフの子の存在だ。こんなに離れているのに体の状態やいる方角が手に取るように分かる。距離までわからない。ただ、エルフの子がこっちの方向にいるって感じる。発信機みたいな感じだ。

 ミリ達がいなくなるまでは鬱陶しいと感じていたが、今となっては助かっている。

 エルフの子がいる方角を進めば必ずミリやアズサ達に会えるのは確かだろう。エルフの子はおびえているようだが、怪我などは負っていないからミリ達も怪我をしていないだろう。ただあっちの状況が分からない以上心配だ。


 いつの間にかピイール王国とハハン帝国の国境を超えたみたいだ。

 なんでわかったかというと国境付近に二日ほど前に拷問した鎧の人達と同じ鎧の姿がちらほら見かけるようになった。視界で地上を観察していてわかったのは等間隔にテント群が見える。これは本当にピイール王国と戦争を起こしかねないぞ。

 国同士の争いごとにはできるだけ関わりたくないが、ピイール王国には友達や知り合いができたから戦争を止めたい。大優先としてミリ達の救出が先だ。戦争を止めを止めるのはその後だ。

 帝国領内に侵入したことはもうすぐミリ達がいる場所に辿り着くはずだ。

 さらにエルフの子の存在を頼りに車を飛ばす。道中に村や街があったが、反応がないからもっと奥にいるみたいだ。

 気になることが一つ、街では一つも見なかったが村人達はすぐれない表情してやせ細っていた。貧作が続いているのだろうか。それなら街の方でもその影響がわずかにでも出ているはずだが、街の方はそれなりに活気があふれていた。違和感を感じたけどミリ達を救出するのが優先事項だからそんな違和感を頭の中から捨てた。


「あそこから反応があるぞ。ミリ達はあれのどこかにいるようだ」


 着いた場所は他の街より二回り以上大きな都市で、帝国の首都というべき都市だろう。

 その中でも一番大きな建物の一部からエルフの子の反応を感じる。

 エルフの子の反応が出ているあの建物は王宮と言ったところだろう。いくら身元不明でこの世界とは別の言語を話しているアズサとジュンは不老族だから酷い扱いを受けるといわれている捕虜ではなく客人として、ミリ達はその従者として歓待を受けているのだろう。悪質な対応を受けてないだろうから少しほっとした。

 車で乗りこんだら変な警戒を生んでしまうから車を隠さなきゃな。近くの岩場とか森の中とか目立たない場所はどこだ。無かったら都市から少し離れた場所に埋めるか。


 やはり、鎧を着た人達や冒険者が都市の外に出歩いていたから都市から離れた森に車を埋めることにした。二重の構えとして埋めた場所の上に草を敷いた。目印に近くの木にナイフで切り込みをつける。

 空から都市に侵入した。ミリ達を探す前にこの都市で情報収集しよう。

 まずは職質を受ける前提としてピイール王国で作ってもらった冒険者の証が身分証明書が使えるか調べないと。都市の子供と大差ない服装をしているにしてもよそ者の動きをしたら怪しまれるからな。


 冒険者ギルドらしき建物の屋根の上に上り、視界で中を窺う。

 受付と冒険者のやり取りを観察して、冒険者の証を観察する。鉄のような金属の板を扱っていた。俺よりランクは上のようだが、板に書かれている模様みたいな文字は同じに見える。


 よし、この木の板は身分証明書として使えるな。

 ミリ達を探しに行くか。早く会いたいよ。みんな。


 俺は人影がいない裏路地に入って大きな建物に向かった。

 上空から見ても大きな建物しか印象を持てなかったが、地上から見たらお城に見える。

 あそこにはこの国の王様がいるのだろうかとかミリ達は今どうしているのだろうと考えていたら。


「そこのガキ、こんな路地に来たいけないよ。俺達みたいなやつがわんさかいるからな」

「ガキが背負っている見ろよ。凄い剣だぞ。あれは高く売れそうだぞ。こいつまさか貴族の庶子なんかじゃないのか」

「所詮庶子だろ?ガキ命が惜しければ有り金全部とその剣を置け。見逃してやる」


 いかにもチンピラ(二人)に絡まれてしまった。

 こいつらを見ているとイラっとする。なんでミリ達が待っているのに俺の邪魔をしやがるんだ。

 金で思い出したが、そういえば俺は今一文無しだった。こいつらから巻き上げよう。俺に絡んだ罰としてだ。


「どうしたんだ?ビビッて声も身動きもできないってか?ママでも呼ぶか?ハハハ傑作だよな」

「早く金を出せよ。俺達の気が変わらない内によ」

「ほんとイライラさせやがるな」

「ああぁ?なんだってこのガキはなんて言ったんだ?おい、生意気なガキを教育しようぜ。っておい、どうしたんだああああああああああああ」


 念力で二人のチンピラを壁に貼り付けにして、二人の懐から硬貨をすべて取り出した。


「テメー、俺達から金を巻き上げようなんていい度胸してやがるな」

「なんで動けねんだ?クソが!こんなガキなんかすぐにでもボロキレにできるのによ」

「お前らシケてんな。金貨の一枚くらい持っていろよ。これじゃ一日分の食費にしかならないな」

「はぁぁ!うるせー、返しやがれっ。あああああああああ」

「足があああ、腕があああああ!」


 チンピラ共がうるさかったから思わず両足両腕の骨を折ってしまった。俺に絡んだだけなのにな。このまま放置するのも可愛そうだから直してあげよう。治療費は事前にいただいたから誰かが来る前に消えよう。

 骨折しただけなのに泣き叫んでいるけど、このチンピラ共がこれを気に子供に絡まないことを願おう。


 少し離れて場所で念力を解除する。骨折が治って痛みが無いのに悶えているチンピラの姿を確認してお城に向かう。

 ミリに言われて肌に離さずに身に着けていた剣だが、この剣は高価な風に見えるのかな。俺の目でも高そうに見えるけど結局のところ拾い物なんだよな。あんまり使う機会なんて今までに数える程度しかないけど、この剣を念力で浮かべて魔物と戦っていたら空の魔剣師って、中二病みたいな二つ名までつけらてしまったけどな。

 ミリにはかっこいいですって言われたから気に入っているけど。


 お城に辿り着くと門に警備兵みたいな人が沢山いて何か慌ただしい雰囲気だ。俺には関係ない話だ。

 衛兵達がいる正面は入ることはできなさそうだ。もともと行儀よく正面から入るつもりはない。向こうが先にミリ達を攫ったんだ。俺も不法侵入の程度じゃ収まらないから慰謝料として宝石の二個三個ぐらい盗んじゃおうかな。

 そんなことはミリ達と再会してからにしてと。

 城内も庭園も警備の人があちこち走り回っているな。なにかあったのだろうか?不気味な感じがするし、このまま侵入したら普通に見つかりそうだ。


『パス、俺が警備兵に見つかりそうになったら教えてくれ。それとなんで騒ぎになっているのかも調べてくれ。俺達にとって無視できないことで騒いでいるような気がする』

『了解しました。優先はマスターの回りを監視しますが、騒ぎについては二の次になりますが、よろしいですか?』

『いや、俺のことはついででいい。見つかっても無力化すればいい。俺の視界はミリ達を探す為に使うから優先で騒ぎについて調べて欲しいんだ』

『はい、わかりました。では調べてきます』


 警備の人が騒いでいる原因をパスに調べてもらっている間、俺は空から城内に侵入する。エルフの子の存在を頼りにエルフの子がいる場所に向かう。

 そして一つの部屋に行きついた。

 その部屋は扉の前に二人ほどの見張り(?)が入口に張り付いているが、こんなもんだろうと思って視界を飛ばして部屋の中を見るとそこにはエルフの子と煌びやかなドレスを身に着けた少女とお付きと思われるメイドの三人しかいなかった。


「エルフの子だけだと?!ミリ達はどこだ?」


 俺は困惑した。

 ミリ達の居場所を聞くためにそのまま部屋の中に侵入した。


「誰っ」


 メイドが叫びそうだったので念力で口を塞いだ。扉の前にいた二人は都市の外に飛ばした。それどころじゃなかったけど立派な鎧と屈強な肉体だったから死んでないはずだ。たぶん。

 メイドは口元を念力で掴んでいるから逃げることも助けを呼ぶこともできない。ドレスを着た少女は俺という賊が自室に入ったことで腰を抜かして顔を青くしている。

 取って食おうとしないのに心外だな。


「迎えに来たよ。ミリ達はどこかなって君に聞いても無駄か」


 エルフの子を安心させるために声をかけて優しく頭を撫でてやる。

 声をかけたおかげで心拍数が安定したような気がする。エルフの子は喋れないからドレスを着た少女かメイドにミリ達の居場所を聞かなくてはな。


「ところで、ごっ」

「きゃー--!」


 振り返ったタイミングで、メイドが服の中に隠し持っていた小さなナイフが腹と喉に刺さった。それを見たドレスを着た少女が悲鳴を上げた。

 メイドだから舐めていた。主人を守る為に武器とかスカートの中に隠しているって漫画で読んだことがある。まさか本当に隠し持っているとは思わなった。

 ここはいかにもお姫様の自室って感じがするけど、護衛は都市の外に飛ばした二人だけだと思った。メイドは主人の身の回りの世話だけをしているとばかりで、漫画みたいなメイド兼護衛をしている人は今までにいなかった。いや、今までの貴族の相手は正式な客人として招かれていたから気づいていなかっただけでアシュティアやほかの貴族の家にもいたかもしれない。

 この程度で死ぬわけじゃないけど。


 腹と喉に刺さったナイフを抜き、傷を治す。十秒で傷は傷跡も残さずに完治した。

 俺の傷が治っていくのを見たメイドは驚愕していたが、それほど驚くことか。この国にアズサが誘拐されているから知っているとばかり思っていたのだが、情報が制限されているのか?

 近くに誰もいないのを確認してメイドの口を自由にして天井に貼り付けたのでとりあえず聞いてみよう。


「この子の友達はどこだ?」

「さあ、そのエルフはギルアース様が姫様の遊び相手につれてきましたのであなたが言うお友達は私や姫様は存じ上げません」


 この人が言っていることは本当なのか?エルフの子とドレスを着た少女は年が近いと思うが、エルフの子より面倒見のいいスフィアやミリの方が遊び相手にいいじゃないのか?ミリ達はアズサ達の従者として別の場所に隔離されているのか?

 メイドが嘘をついている可能性もある。ゆさぶりをかけてみようか。

 ドレスを着た少女に駆け寄る。


「貴様!姫様に何をするきだ!」

「何をするんだろね。メイドさん、本当なことを言っているのか?」


 先まで口調が敬語だったのにため口になっているな。動揺しているからもともとの口調が戻ったのかな?

 俺はさらにゆさぶりをかけるためにナイフを取り出してドレスの少女の頬にあてる。あてた箇所から血が流れ出る。


「ひー!痛い、痛いよ」

「この賊め!姫様を傷物に。本当にあなたの友達については知らないんだ。これ以上姫様を傷つけるな!」


 ゆさぶりをかけても思っていた返答が返ってこなかった。本当に知らないのか。

 知らないならもう用はない。泣き叫ぶドレスの少女のナイフであててできた傷を治した。指でなぞるように血をふき取って傷跡がないことを確認。元々傷がなかったみたいに少女特有のすべすべ肌があるだけだ。

 指に付いたドレス少女の血をペロリと舐めた。これでこの少女の身体の状態もわかる。どこにいるかさえも分かるがここで騒ぎ過ぎた。

 ここに重装備の鎧の人が何人か来る。誰かに見張りを飛ばしたところを見られたか。

 ドレスの少女を人質として連れて行こう。姫と呼ばれているからこの国の姫だろう。

 コイツを盾にすれば、ここにやってくる鎧の人達はすんなり道を開けてくれるだろう。エルフの子をお姫様抱っこをし、ドレスの少女は念力で浮かせている。

 今思えば、エルフの子の身体の状態、主に心拍数が不安定だった。何かストレスを与えられているみたいだなと思ったが、こうなっているとは思わなかった。なぜ気が付かなかったのか。不思議でたまらない。

 エルフの子の身体には怪我がないのが救いだったが、エルフの子に怪我がないイコール、一緒にミリ達も無事と思い込んでいた。別々にされているとは思わなかった。


「貴様!姫様をどこに連れ行く気だ!」

「ただのデートだよ。こんな可愛い子達とデートだなんて両手に花で、嬉しいな。ミリ達を探しに行くか」


 メイドの声を無視して廊下に出るとガシャガシャと音を立てながら鎧の人達に囲まれていた。それは視界で見ていたから知っていた。けどそいつらの手には俺に見慣れた物を手に持って構えていた。

 それは銃器だ。鎧と銃は不釣り合いな物だが、奴らはそれを構えていた。


 こちらには人質がいるからいきなり撃ってくることは無いだろうけど、銃を持っているとはな。俺にとっては豆鉄砲ようなもので無意味な代物だ。弾丸を止められるし、当たった傷も治せるが、この世界のファンタジーな世界感とは不釣り合いな代物だ。この世界に来てから銃器は一個ぐらい見たことがあるが、衛兵が普通に装備をしているのは初めてだ。

 ファンタジーではありえない光景だ。銃は国が買い取っていると聞いていたが、これほどまでに数をそれえていたとは。


「お前は囲まれている。逃げ場なんてない。殿下をこちらに渡しt」

「なんなんだ。これは魔法か。あいつ呪文を唱えていなかったぞ」

「無暗に撃つな。殿下に当るぞ」


 銃を構えている鎧の人の一人が何やら喚き始めたので火の球をお見舞いしてやった。追加で氷の球や土の球を生成して威嚇射撃でいくつも撃っていたら、鎧の人の中に引き金が軽い奴がいてお返しを食らった。エルフの子には当たらなかったが、銃弾は俺の二の腕を掠った。傷は数秒で消えたが、危ないな。ドレスの少女を盾にしているが撃つとは。エルフの子に当ったりしたらどうするんだ。

 傷は治せるけど。


 エルフの子を普通に抱いて、ドレスの少女を鞄を抱えるように持つ。

 すでに見張りに見つかったのでこの騒ぎを調べていたパスに新たに指示を出す。


『パス、ミリ達を探してくれ』

『はい、すでにアルムを見つけています。ですが』

『見つけたのかどこにいるんだ。含みのある言い方だけど何かあったのか?いいや、まずは案内を頼む』


 仕事が早い。すでに見つけてくれたようだが歯切れが悪い。パスはこの騒ぎの原因を見つけたのか?

 パスにアルムの状況を怖くて聞けなかった。歓待を受けていると信じていたいが、もしやこの騒ぎの原因はアルムなのか?

 アルムの身に何が起きているんだ。

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