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異能者は異世界に来て何をする  作者: 七刀 しろ
第五章 ザ・バッドエンド
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異形なヤツら

今作のカービィおもろすぎる!!

最近、KHもやり始めようかなって考え中

 念力で運んだパスタを車庫で寝泊まりしている冒険者に渡した。


「食事を持ってきたよ。冷めないうちに食べて」


 車庫に置いてあった簡易的な折り畳み式のテーブル見つけて、組み立てパスタをその上に置いた。

 車庫の中に残っている人は少数で殆どは外で見張りや夕食用の獲物を探しているようだ。中に残っている人は眠る用具を準備しているみたいだった。寝袋みたいな物だけど獣の革を縫いつけて寝袋に似た形にしているが出入りのための物なのか、顔と胸の部分がぱっくり空いている。欠陥品に見えるこんな品でも野営には必要不可欠なのだろう。

 今日は宿泊施設を運良く見つけられたが、いつでもこんな場所を見つけるはずがないので、夜に野営をすることを考えて似たような物を買わないといけないな。


 見張りはわかるけど何で車庫の出口から離れた場所で焚き火しているのだろうか?出口部分が坂になっていて焚き火を作りにくいのかな?


「おう、悪いな。お嬢を泊めてもらっているのに俺達の分の飯だなんて。他の奴らは外で作業をしているんだ。そいつらが戻ってきたら食べるよ」

「わかった。俺は中へ戻るよ。それとここの周りには魔物がいないみたいだけど気をつけてね」


 施設の中から人に似たキモいクリーチャーが出口に向かって来ているから。視界でずっとそいつらを見ていたけど会話ポイものは聞こえない。口から零れる鳴き声や呻き声みたいな声は聞こえるけど言葉の意味を持っていないから会話をする知能がないようだ。いや、リンみたい感じでテレパシーのようなもので会話をするかもしれない。

 とりあえずそいつらが進んでいる途中の廊下に行こう。


 俺はパスタを置いて車庫を後にした。

 俺が去った後、車庫に残っていた冒険者は毒とかを気にしてパスタの匂いとか嗅いでいたけど、別にいいか。本当に毒とか入ってないし、まったく知らない他人から出された食べ物簡単に信用できない用心深い人かもしれないからね。

 それよりもあの人モドキが何者なのかはっきりしないとダメだ。施設の中にいる以上、異形な存在を看過できない。

 そいつらがミリ達を襲う危険な存在かもしれない。それらのことを確かめるにも接触しないと。


 ここの施設はメチャクチャ広すぎるからクリーチャー達が進むルートではミリ達のいるキッチンにいくことがない。ただクリーチャー達は車庫の出口のロックを解除できないから施設内を徘徊する可能性がある。徘徊する途中にキッチンに行くかもしれない。一度あってどういう奴らか見極める必要がある。問題があればここの最下層に連れていくしかない。俺達に害が無くて外に出るたいなら何とかして出すしかないか。


 クリーチャー達を目視で確認。クリーチャー達は一つの群れとしてゆっくりとしたペースで進んできている。

 俺はクリーチャー達の前へ姿を出してすぐに俺はクリーチャー達に問いかけてみた。


「人の形をしているお前達は何者なんだ?」


 問いかけてみたが返答はない。いくら返答を待っても、クリーチャー達は俺の横を通りすぎて行ってしまう。

 声をかけても反応がないし、俺に興味はないようだ。

 それどころか、異形なクリーチャー達は俺の足を踏んだり、体をぶつけたりしてきた。


「おい、聞いているのか?」


 俺を廊下に置いてある人形でも思ったのか?素通りした蜘蛛みたいなクリーチャーの右腕を掴んだ。

 蜘蛛みたいなクリーチャーは俺が右腕をつかんだことによって上手く歩けなくなってペタンと転んだ。

 仲間達はその光景を見ても何も反応がない。転んだクリーチャーは起き上がろうと踠いていたのではな放してやる。起き上がって歩き進んだところで念力を出して転ばせる。そして念力で両足を持ち上げて観察する。

 ジタバタと暴れるが念力で持ち上げているので暴れたところで得に意味はない。存在しない手のようなもので持ち上げているのだから念力で掴んでいる以上、俺の意思で放さない限り自由になれない。

 念力でクリーチャーの腕足(腕は肘のところまでは人の腕だが、そのさきは蜘蛛の足みたいに棒状になっているから正確には腕とは言えない)を広げてみたが、胴体は肌や質感を含めて普通の人間のものと同じ見た目をしている。胸に乳首もあるし、腹にもへそのようなくぼみがある。薄っすら毛が生えている。

 へそがあるからこいつらは哺乳類で間違いないな。

 頭部というか人の股間部分についた頭には人の顔がついている。無表情というか焦点があってなくてボーとしているような感じだ。髪の毛は無くてつるっとしたハゲだ。他の個体も同じだった。

 本来頭があるところには穴が開いていた。その穴を覗き混むとボフッとガスを顔にかけられた。


「なんだこれは?!オェ、クッサ」


 いろいろと弄くりまくった仕返しかなのか。ガスは腐った卵みたいな匂いがするぞ。カメムシみたいに身の危険を感じたら刺激臭がするガスをお尻から外敵に噴出タイプの生き物なのか?喉元をよく見ると穴が二つあることに気付いた。

 まさか、頭が股間についているってことは首の穴はもしかして。いや、そのまま普通に考えて普通の人間と逆になっているのか。

 首の穴について考えることを止めた。


 無駄に踠くコイツを見ていると俺がなんかコイツをいじめているみたいだ。

 俺がいろいろ観察したせいでコイツだけ仲間に置いていかれたし、十分観察しただろう。


 俺が観察していた一体だけが遅れてコイツ以外のクリーチャーはいつの間にか先に行っていた。自由にさせたコイツの後を付いてみることにした。

 そのあとすぐに観察したクリーチャーは仲間達と無事に合流した。


 得に鳴き声を発しないクリーチャー達の目的地はやはり施設の出入口だった。ぞろぞろと出入口付近でなにやら集まって今かと開くのを待っているように見えた。恐らくは外に出たがっているのだろう。


 ロックを解除しないと開かないのにコイツらはそれを理解していないのかわからないが全員扉を凝視している。


 俺が解除してもいいのだが、外には冒険者連中がいる。外で見張りしているヤツ以外は車庫の中で俺が持っていったパスタを旨そうに食べていた。

 ただの冷凍食品を温めただけなのに旨そうに食べているところを見ると不思議なことにちょっと嬉しいと思う自分がいた。盛り付けまでやったから俺が作ったと言っても過言ではないだろう。

 こんな奴らを出したら大騒ぎだ。何を目的で外に出たいのかは定かではないが、状況が状況だ。冒険者にとっても無害だとしてもこんな恐ろしい異形なクリーチャーが施設からぞろぞろ出てきたらパニックになる。


 クリーチャーを外に出して様子をみたいが、外には冒険者がいるから用意に出せない。


 考えながら、おんぶしているようなクリーチャーを視界で観察してみる。シルエットからして蜘蛛のクリーチャーよりも異形な見た目をしている。ある意味お腹と背中がくっついている接合生物だ。

 ドッキング部分は縫いつけた跡が無く、元々くっついている一つの生き物だ。腕も足も4本あるが頭部がないクリーチャーは前屈みで本当におんぶしているような格好だ。地面についた足とおんぶしている方の脇のの下に折り畳まれた足が気になる。なんで脇の下にあるのだろうか?邪魔になるだろうあれは。

 顔もおかしい。おんぶされている方の胸に顔があるのだが、乳首がある箇所に目があり、その間に鼻がある。鳩尾の場所に口だ。


 見れば見るほど奇妙だ。蜘蛛のクリーチャーも十分奇妙だったが、蜘蛛のクリーチャーは一人の人間の胴体をベースに手足が棒状だったり、股間に頭がついていた。おんぶのクリーチャーはさらに奇妙だ。無駄の脇の下の足や胸の虚ろな顔。そしておんぶしている方の股間にはティンティンがついている。

 おんぶのクリーチャーが男で、蜘蛛のクリーチャーが女なのか?

 ゲームや漫画に出てきそうなお化けみたいな見た目なのに一切襲ってこないのも気持ち悪い。

 コイツらは一体なんなんだよ。こんな奴らを車庫にいる冒険者の前に出したらマズイだろ。


 そうだ。出口がダメならいっそのこと新しく出口を作ればいいのではないか。

 コイツらを何とかしなくちゃな。その間、一室に閉じ込めておくか。


 数が多いクリーチャーを箒で虫を払うみたいに念力で来た廊下を押し戻して一つの私室に無理矢理閉じ込めた。数が数だ。閉じ込めた部屋はクリーチャー達で隙間がない。


 少しの間、ここに閉じ込めても大丈夫だろう。ストレスがたまったり、息苦しいと思うが、なんとなく耐えられるだろう。


 閉じ込めた部屋を他の部屋から持ってきた家具で扉を厳重に塞ぐ。これでクリーチャー達は廊下には出れなくなった。

 部屋の中は蠢くクリーチャー達でカオスなことになっていた。


 俺はクリーチャーが蠢いている部屋の隣の部屋に足を運んで、視界を飛ばす。

 このまま食堂に戻ってミリ達と映画を見てもよかったが、クリーチャー達が抜け出す可能性があったから様子を見るために隣の部屋に移動したのだ。

 出入口から少し離れた場所からクリーチャー達がいる部屋に向けて斜め方向に堀始める。この距離なら冒険者に見つかりしないだろう。周りに魔物もいないし、


 こういう時に視界は便利だ。実体がないから地面に通り抜けて進む方向を確認できる。真っ直ぐ作っても岩とか埋まって無さそうだ。

 水を生成させて土湿らせて柔らかくした地面を念力で削りながら進むこと30分。ようやく部屋の壁に到着した。

 後は壁に穴を開ければ終了だ。

 軽い地震が起きれば簡単に崩落しそうな小さい横穴だが、コイツらを外に出したらすぐに埋めるから問題はないだろう。クリーチャー達がいる部屋は土とかで汚れると思うが誰も使っていない施設だ。誰も気にとめないだろう。


 部屋の壁に穴を開けた。穴の置くから夕暮れの微かなオレンジの光が部屋に入り込む。夕陽に気付いた蜘蛛のクリーチャー達が次々と穴の中に入っていく。

 部屋にはおんぶのクリーチャーが残っていた。

 どうやら穴の中に入りたくても手足が邪魔で入れないようだ。


 四つん這いになって入れると思うが、スマートな蜘蛛のクリーチャーと違って脇の下の足が邪魔なのだろう。

 しょうがない。手伝ってやろうじゃないか。

 一体づつ念力で身動きを取れないようにして、穴の中に入れる。穴の中で土や小石が体に当たって痛いのか多少暴れるが、ここから出れるんだ。我慢してほしい。

 コイツらだってここにはいい思い出が無いはずだ。だから外に憧れて、出入口で集まっていた。コイツらは俺ら被験者と同じだ。研究施設と言う地獄から抜け出すために外に憧れていたんだ。

 いや、被験者とコイツらは違うと思う。コイツらは何のために生み出せたのかは俺にはわからない。被験者も何のためにいるか、存在理由がわからないのは同じだが、俺達被験者は人類の発展を目指して研究と言う名の拷問をゴミみたいな理由で受けてきた。その結果大勢の仲間達を殺してきたゴミ人間の俺が言ってはおかしいが、俺らと同じく自由を求めた。

 コイツらはどうなんだ。異形な姿のコイツらをここで何の研究をしていたのかわからない。コイツらと被験者との明確な違いはこんなゴミみたいな施設に押し込められて最終的に捨てられたことだ。

 最近、人がいた痕跡がなかったし、施設の中は何ヵ所か落盤が起きていた。何らかの原因で施設を放棄した可能性があるが結果的にコイツらを捨てたことは変わらない。

 文字通りゴミみたいに捨てられてもなお、自由を求めていた。そういうところは俺達に似ているな。


 同情かもしれないが、被験者である俺は自分や仲間の被験者と重ねて異形達をこの世に放とうとしている。もしかしたら、コイツらを放したことでコイツらが人や魔物に殺されるかもしれない。それでもここで死ぬよりはマシだと思う。


 無理矢理だったがおんぶのクリーチャー三体全部外に出した。

 外は太陽が沈み、夜になったばかりだった。


 クリーチャー達は念願の外に出れて喜んでいるように見えた。そしてクリーチャー達は一つの群れとして外の世界へと旅立って行った。


 クリーチャー達を視界で見送った俺は後片づけをした。片付けと言っても穴を埋めてるだけだ。

 クリーチャー達を閉じ込めていた部屋はクリーチャー達が蠢いてたり、埋めた土でぐちゃぐちゃになっていた。

 この部屋はこのまま封印しておいた方がいいだろう。もし、誰かが来て入ってもこの部屋を見たら、落盤でも起きたのだろうと判断するに違いない。他の部屋や廊下でも起きているからね。

 片付け終わったのでミリ達がいる食堂まで戻った。


 食堂に戻ったら、流していた映画がラストパートにさしかかり、主人公がピンチになっていた。悪役ポイ人物が高笑いしながらケーキを頬張っていた。最初のところしか見ていない俺は、中盤がどうなってどういう状況なのか説明してほしい。

 視界越しに見ようとしたが、結局は映画は観ることができなかった。穴とか掘っていたし、見れる状況ではなかった。

 今夜みんなが寝静まった時にでも見ることにしよう。


 そうこうしているうちにいつの間にかエンドロールが流れていた。


「別段面白いって訳じゃなかったわ。全部英語だったから何を言っているのかわからなかったけどありきたりなシーンばかりで大方予想できたわ」

「そうだよね。暇潰しに丁度よかったねよ?他の子達は面白く思えたみたいよ?」


 アズサとジュンは楽しめていなかったようだ。ミリ達は最後までモニターを凝視していた。面白かったのだろう。


 アズサが言ったことに疑問に思ったことがあった。全部英語だった?俺には普通に理解できる言語(?)を喋っていたように聞こえていたけど…。そういうことなのだろう。ミリ達と会話ができないアズサ達と違い、俺は問題なく会話のコミュニケーションが取れる。能力の作用で普通に聞き取れていた。これは俺にとって翻訳機能ようなものだ。


 さてと、映画を見終わったことだし、みんなを寝かせるか。

ひだんのアリア新刊早く出ないのかな。


続きが気になるよー

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