付与と別れを告げた
年末は投稿しません。
年末はアリアやノゲノラを読みますから投稿しません。
それとゲームもしたいから
「待ってくれタカシ!僕達を見捨てるってことかい?」
「そう思われても仕方ないか。そうだって今すぐじゃない。俺達は大人数になりすぎたがタント達とここに泊まって明日でバイバイと言うわけにはいかない」
「お願いだ。見捨てないでくれよ。何か気にくわないことがあれば言ってもいい。僕はこんな身体だから一人で歩けないけどなんでもするから見捨てないでくれ」
タントが鬼気迫る顔でそんなことを言ってきた。完全に見捨てる積もりはない。多少の支援する。
財布の中身がとんでもないことになっているから二人には王都で数ヶ月分は働かなくでも暮らせる金額を渡すつもりだ。
見捨てるにはさすがに可哀想だから能力をあげるつもりだし、ギルドにお願いして二人を雇ってもらうことだって可能だろう。さすがにギルドは俺のお願いを無下にはしないだろうから。
黙っているキサラギも俺をじっと見つめている。あたかも俺も見捨てないでくれと言っているようだ。
「お前らな、話は最後まで聞いてくれよ。数ヶ月ほど暮らせる金を渡すし、働き口を探すから。そして俺の力の一部もくれてやる」
キサラギとタントには俺の能力をあげる。
前に追手の目を撹乱させる為に身知らずの浮浪児にポンとあげてたが、あの子はどうなっているかわからない。他の浮浪児と一緒に平穏に暮らしているのか、それともヒロ達の組織に捕まったか、能力を知った大人達にいいように利用されているのか。今となってはわからない。
今回は違う。関係を持ったキサラギとタントに能力をあげるがどうなるかわからないけど回りの大人達は二人は俺の仲間と認識しているはずだ。高確率でヒロ達に捕まるか、利用されるかもしれないが、周りに悟られない程度に細々と暮らせばいい。
「タカシの能力を?」
「?」
二人は不安そうにハテナを浮かべた。
いきなりそんなこと言われても困惑するよな。
「そうだ。もしかしたら有名な冒険者になれるかもだぞ。早速、始めるとするか『パス、前みたいに頼む』」
『わかりました』
指先を噛んで血を出した。これで事前準備は完了だ。あとはタント達にあげる能力のイメージをするだけ。
「まずはタント、お前からだ。足と目をくれてやる」
「?」
タントにプレゼントする能力は念力と視界だ。
念力は一人で歩けないタントの足として使ってもらい、練習すれば空中で移動出きるようになる。まともに歩けるようになるまで時間がかかるが一生歩けないよりかはいいだろ。
タント本人はハテナを浮かべているがすぐにわかるだろう。
今回初めて2個の能力をあげるわけだが調整もろもろはすべてパスがしてくれるから俺は能力のイメージする。
物を動かすことと遠く離れた場所を見るイメージを浮かべて、指先から出た一滴の血にイメージを集中させる。
指を差し出す。
「舌を出せ」
「こお?」
タントが舌を出して、俺はその舌に血を落とす。
指をタントの口の中に突っ込まなかったのはこのあとキサラギも同じことをするからキサラギもタントと間接キスは嫌だろう。俺はしたあとは水で指を洗えばことすむがな。
これでタントは能力を使えるようになった。
ポケットから一枚のコインを取り出してわざと落とした。落ちたコインは床にバウンドせずにストンと床に貼り付いた。
念力でコインをバウンドさせなかった。
「これに集中して動かすと念じろ」
「これで終わりなの?僕はなんともないけどタカシがやれってやるならやるよ。動けー」
俺はタントにそう言った。自分が何をされたのかわかってないのか疑問に思いながらタントは念じた。
念じたコインはスーと一直線に動いた。
「えっ?今動いた?タカシがやって無いんだよね?」
「ああ、俺は何もしてない。それと遠くを見るように見てみろ面白い物が見えるかもな」
「わかった。やってっオロオロ」
「汚いのをぶちまけるな」
タントがいきなり胃の中にあった物口から吐き出した。
「何これ!遠くの物が僕によってくるよ!でもタカシが見えるよ?これどうやって戻るの?助けて!」
タントは視界で見た光景に酔って吐いたみたいだ。視界で見ている光景の情報量が多すぎてパニックを起こしている。
これが普通の反応なのか?視界を初めて使った時はこんな風にはならなかったけどタントは平衡感覚が弱いのか?それと俺の説明がなかったからこうなったのか?
慌てふためく姿は面白かったが能力をあげた責任で戻してやろう。
「タント落ち着け、戻す方法を教えるから俺が言う通りにしろ」
「わかったから早く教えてよ」
「自分が見ている目を引っ張るような感覚で戻すんだ。わかったか?」
「そんなんじゃわからないよ。自分の見ている物を引っ張る?」
「それがダメなら見ている目を閉じてみて」
「治った!これなんなの!」
俺のアドバイスの通りにしたら治ったらしい。俺は視界を戻す時は見ている目を引っ張るような感覚で戻しているが、タントは目を閉じるような感じで視界を戻せるらしい。
ちなみにこの方法はパスが提案した。パスもこの方法で視界を戻しているらしい。俺はこの方法で視界を戻すことができない。目を閉じる感覚でしても視界を暗転するだけで戻ってこない。目を開ける感覚で開けると視界はそのまま残っている。
「俺がいつも見ている光景だけど?」
「タカシはこんなのをいつも見ているの?これって魔眼なの?たかしは魔眼持ちで、僕も魔眼持ちになちゃったの?」
視界を魔眼と言いますか。別にいいですけど視界を魔眼って呼ぶのは中二臭くてやだな。
「タントが見えた物がそうだと言っておこう」
少ししたらタントが俺にはすべて見えるとか目に邪神が宿っているって言い始めるのだろうか?タントはそういう年齢に近いからな。
なんかだんだんタントに反応するのが面倒になってきたな。
「こんどはキサラギだな。お前には魔をやろう」
俺がキサラギの方に振り向くとビクッとさせて、なぜだか、何も喋らないのに覚悟を決めた表情をしている。
タントのことで怖がらせてしまったかな?
『パスもう一回行くよ。今度は2個以上だけど大丈夫?』
『はい、問題ありませんのでおまかせください』
血を出した指先をまた噛んで血を出して、炎、水、雷、地面、風、氷のイメージを浮かべて指をキサラギの前に出す。この能力はこっちの世界に来てから気づいた能力で指で数えた程度しか使ったことがない。
記憶が無いだけで地球で使ったことがあるのかもしれないけど。
キサラギは口を開けて血が落ちるのを待っていた。そこに血を落としてやる。
「はい、これで終わり。キサラギ、手から水が出るから出してみてよ。ちなみに水のイメージを浮かべながらやるのがオススメだ。何自分の体さわってるの?変わってないから、ほら早く」
タントのように吐き気のような副作用があると思われていたみたいで自分の体に副作用が出てないか確かめていたが、水を出すように促した。
キサラギの手からジョーと蛇口を捻って出した水と同じくらいの水圧の水が出てきた。それを見たキサラギは目を大きく開けて驚いて俺を見る。
だから俺は何もしてないって。全部自分が出した物なんだから。
自身が着ていた服と床がビシャビシャになったがキサラギはそれらのことは着にせず自分が出した水を飲み始めた。
そういえば、出した水は飲めるのだろか?今まで口にしてきた水は全部ミリ達が川とか井戸とかで汲んできた物を飲んでいたから自分がイメージで出した水は口にしてきなかった。今後の旅で水がなくなって飲めなくなる状況があるかもしれないな。
俺も飲んで見るか。
水のイメージを浮かべて手に出してみる。そしてそれを飲む。
うん、ただの水だ。飲み水は簡単に確保できたな。
キサラギの方に視線を戻すと他にはないのかと目で訴えていた。
「他にないかと言いたいのか?」
そう言うとキサラギはコクリと頷いた。
「水の他にこういうのがあるぞ」
「キサラギは魔法が使えるようになったのか?僕もそっちの方が、いいや一人で歩けるようになったからそれはそれでよかった」
手に炎、雷、地面、風、氷の順番に出してやる。
キサラギも俺を真似て炎、雷、地面、風、氷を出す。
問題なく使えるな。複数の能力を他社にあげられることはわかった。
タントは一人で何かを呟いていたが気にする必要はないだろう。
「お前らはそれを使って好きに生きろ。冒険者になると思うが目立ち過ぎると変なのが来るから気を付けろよな」
能力を得て受かれている二人に忠告を入れる。
「お?こっちに来るのか」
「タカシどうかしたの?」
ミリ達がいる大部屋で三人こちらに来るみたいだ。来るのはアズサ、ジュン、ユンの三人でミリとアルムは寝てしまっているが、それをスフィアが見ている。
スフィアはミリ達の面倒を見ているが弓矢をいじっている。自分の武器のメンテナンスだろう。
アズサ達はスフィアにミリ達が起きないように頼んだみたいだ。アズサ達がこっちに来た理由を盗み聞いていたがわからないことがある。
「タカシ、お願いがあるんだけどいい?」
「取り込み中に悪いね」
「何かあったのか?やることはもう終わったからいいけど言ってみて。俺ができるようなことなやるよ?」
「タカシは聞こえていたかもしれないけどユンちゃんに能力をあげてくれないかな?」
アズサとジュンは俺がタント達に能力をあげていたことに気づいた。タントがパニックを起こした原因で気づかれた。
最初にこっちに行きたがったのはユンなのだが、ユンはもともと喋れないし、喋れたとしてもアズサ達がこちらの世界の言葉がわからないから意志疎通が難しい。
だから俺がアズサ達の通訳をしているわけだが、お互いのことがわからないのにこうして何かで通じあってこっちの部屋に来た。
ミリ達が起こさないようにお互い手とか振って自分の気持ちを伝えていたのはシュールな光景だったけど。
そしてこの部屋は鍵がかけていなかったからアズサ達は簡単に入ってこれた。
「ユンに能力を?いいよ。何がいいかな?」
「あともう一ついい?」
「何?」
「僕とジュンの血を飲んで」
「何で?血を飲んで何か意味あるの?」
「それは秘密だよ。理由とかはあんまり無いけどタカシは血を飲むことで何が起きるかは既に知っているはずだから自分でそのことを思い出した方がいいよ。思い出さなくてもこれからすることで気づくと思うけど。言う通りにしてよ。まっ、僕の血は前に飲んだと思うけど」
血を飲む理由を聞いたのにはぐらかされたんだけど。
アズサ達の血を飲む理由とメリットは消された記憶の中にあるのだろうか?アズサはどこまで俺について知っているんだ?
『血を飲むと言うことは能力についてだろう。俺が今タント達に能力を与えたように俺は被験者達の血を、もしくは体液を飲むことでその被験者の能力を得られると言うことか』
『そうです。正確には被験者の血を体内に入れることで能力を得られるのです。マスターはこの事について知っているんだと思ってました。マスターは何を知って知らないのか不明ですね』
『そうだな。パスが知っていて俺が知らない俺のことは多いと思う。いつか答え合わせでもしようか』
『わかりました。マスターはそのことは自力で思い出した方がよろしいかと思いますが、マスターのお願いならいたしありませんね』
パスが意味深なことを言った。
自分のことだから自分で思い出した方がいいのか。それとも自分で思い出して意味が生まれるのか。わからない。
なんでもかんでも答えを求めてばかりでは面白くないけど気になるな。パスに答えを聞くことはよく考えて見よう。
「アズサ早く始めなさいよ。私は目を瞑っているから」
「そんなに怖がらなくてもいいのに。ちょっとチクッとするだけで凄く痛い訳じゃないのになぁ」
ナイフを持ったアズサとアズサに指先を差し出すジュンが何かをしていた。
指先を傷つけて血を出そうとしているんだろうけど、血じゃなくてもいいんじゃないのかな?例えば唾やおしっこでも体液だから、怖いならそっちの方がいいんじゃない。女の子だからそっちは恥ずかしくて無理なのか。
汗でもいいな。俺は変態ではないから別にジュンの体液わを飲みたい訳ではない。ただジュンが血を出すのかが嫌ならそっちの方がいいんじゃないのかと思っただけた。
「ほら出たよ。タカシは口を開けて、血を口の中に落とすよ」
「ちょっとアズサ!手を引っ張らないでよ」
「グオ」
アズサがジュンの手を引っ張ったお陰でジュンのバランスが崩れて座っていた俺の口にジュンの手が入った。
口の中に血の味が広がる。
「タカシどう?」
「どうって何も変わった気がしないが?」
「血の味がした?」
「したがこれでジュンの能力を使えるようになったのか?」
「そうだよ。それじゃ次は僕だね。タカシは上を向いて、そして目を瞑って口を開けて。僕がいいよって言うまでやめちゃダメだからね。それとタント君達にはこっちを向かないように言ってね」
ほぼ空気になっていたタント達に目をやる。話が見えていないようだ。いきなり部屋にアズサ達がアズサ達が入ってきたと思ったら、ユンに能力をあげることになったのにいつの間にか俺がジュンの血を飲んでことになって訳がわからなくなったようだ。
俺も今の状況がわからないよ。
アズサはアズサで意味がわからないことを言うし、誰か説明してくれ。
「お前は何をしようとしてるんだ?」
「さっきいいから僕の言う通りにして」
「わかったよ。だんだんめんどくさくなってきたなから早く終わらせろな。キサラギ、タント、お前らは後ろを向けだって」
キサラギ達を後ろを向かせて、アズサの言う通りに目を瞑り、上を向いて口を開けて待つ。
「それとタカシは心の目も閉じて」
「心の目?あれか。今はミリ達の寝顔を見ているからアズサのことは見てないぞ」
「本当かな?ちょっと確かめてみるよ?」
「ちょっとアズサ!あんた何をして!」
ジュンが騒ぎ出した。アズサは何かをしてびっくりしたみたいだ。何か確かめたようだが、誰かが怪我を様かするなことはないだろう。もし、危ないことならパスが止めるだろうし、きっと大丈夫だろう。
「寸止めだよ。ジュンは慌てすぎだよ。避ける素振りはなかったから見てないみたいだね」
「アズサ!あんた何をしてるのよ。危ないじゃないの?何を考えているのよ。そのナイフは私が預かるから貸しなさい」
「いいよ。もう必要無いからミリちゃんの物だから返しといて」
ナイフ?アズサはそんな物で何をしたんだ?
ジュンが止めたから大丈夫なのか?
「もう終わったか?目を開けて大丈夫か?」
「待ってまだ終わって無いからそのままでいて。今するから」
「っ...」
「ちょっとアズサ!今度は何をするのよ!」
「何ってタカシに私の能力を渡すんだよ?それ以外に何かあるのさぁ?」
「何でズボンを脱ぐ必要あるのよ!」
ユンが息を呑む気配がして、その後に服を脱ぐ気配がして、ジュンが騒ぎだした。
ズボンを脱ぐって何をするんだ。
「だってクーがタカシは体液で能力を獲得するって言っていたから」
「だからってズボンを脱ぐ必要はないでしょ!」
「もういいか?目を開けるぞ?」
「待って」
目を開けるとズボンを下ろしたアズサと目が合った。そのまま視線をしたに下ろすとアズサの股が目に入った。
「アズサ。お前」
「何で開けるのさぁ?いいって言ってないのに。タカシのエッチ」
「女だったのか!」
「えっ?そこなの!?今のアズサもおかしいけどタカシもおかしいよ。どこに突っ込めばいいのかわからなくなってきたわ。もうどうなっているのよ」
ジュンがひどい言いぐさをしているが、それは置いといてアズサが女の子だったのか。初めて知ったぞ。
初めてあったときは幼い少年って呼んでいたが、アズサって女の子ぽい名前じゃないか。何で気づかないんだ。女の子に対して幼い少年って結構失礼だけど男って思っていた。
女の子の凹凸が無いっていうか。顔は中性というより美少年よりだから勘違いするのは仕方ないよな。
今思えば女の子ぽいところがあったな。たぶん。
そういえば、今思い出したけどこの世界に来る前、空気のヤロウと初めてあった時に空気のヤロウがアズサの首を切り落として俺にアズサの血を口に入れたぞ。
あの時既に俺はアズサの能力を使えるようになったのか。
アイツの行動や言動は今でも理解できないが、その奇行のお陰でアズサの能力は俺の中に存在していた。ミリ達が大怪我してもすぐに治せることができると訳か。
「あの時、空気のヤロウにアズサの血を飲まされた。今アズサの血を飲まなくても大丈夫だ」
「今ので思い出したんだ。タカシは僕のこと男だと思っていたのかしらね。こんな可愛い子が男はずがないじゃないのさぁ」
「悪いな。あの時は美少年に見えたんだ」
「僕ってそんなにボーイシュに見えるかな?」
だから男に見えたんだって。雰囲気だって男の子って感じだったし、あの時はいろいろとたて込んでいたからしょうがない。
「それじゃ今度はユンちゃんの番だね。口を開けて。タカシは血を出して」
ズボンを上げたアズサはユンに口を開ける仕草で開けるように指示する。
アズサお前はズボンのしたノーパンなのかよ。もしかしてジュンもそうなのか?そんなこと聞いたらどつかれそうだ。
さて、ユンに能力をあげるか。




