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異能者は異世界に来て何をする  作者: 七刀 しろ
第二章 遺跡
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ルルーンの人々の視点

今回は主人公視点ではありません

 アシュティア視点


「お父様!なんで私達だけ逃げなくちゃならないのですか。お父様やみんなが残るのなら私だって残ります」

「アシュティアよ。この街には魔物の群れが来るのを少なからず聞いているはずだ。頼むフォスティアと一緒に逃げてくれないか」

「嫌です。私もこの街の貴族。街を守るのは当然なことです」


 私は街に帰ってきて早々、街に魔物の群れが迫って来ていると門番に聞かされ、お父様の命令で私達だけ避難するようにと言われた。


 お父様はきっと私達が避難しても自分だけは街に残るに決まってる。幸いお母様は実家に里帰りしていて今いないから正論を叩き付けられて反論できなくなることはない。

 お母様と違ってお父様は私達を言い聞かせるのがすごく苦手だからフォスティアとルーカを引き連れて屋敷に帰ってきてお父様を捕まえて、こうして口論している。

 私とお父様のやり取りを黙って見ているフォスティアは何を考えているかわからないけどルーカは私と同じで街に残りたいはずだから私がこっそり街に残りたいと言っても一緒に居てくれる。


「頼む。お前達だけで避難してくれ」


 お父様はさっきから「頼む」とか「避難してくれて」としか言っていない。本当に私達には弱いお父様だ。


「もういい。その手は使いたくなかったがザトラス、娘達を無理矢理でも連れて行ってくれ。メイド達は支度をできるだけ早く頼む」

「「「はっ!」」」


 えっ?お父様。今なんて?私達を無理矢理でも避難させる?今まで私達が嫌がることを避けてきたお父様がこんな行動を取るなんて。


「アシュティアお嬢様、フォスティアお嬢様、メイド達が支度を終わらせるまで部屋に行きましょう」


 騎士のザトラスが部屋に行くよう催促させる。


「嫌!私はお父様と残ります」

「お嬢様。伯爵様に従ってここは一旦自室に行ったほうがよろしいでしょうか?」


 ルーカの言葉にはっ!とする。

 そうだ。私の部屋にはお父様が知らない仕掛けがある。最近は使っていなかったけどそれを使ってやろうじゃありませんか。


「わかりました。少し疲れましたし、休憩しに部屋に行きますが、お父様!勘違いしないでください。私はまだ諦めてはいません」

「わかった。私はお前達が無事で避難してくれればそれでいい」


 お父様は困り顔で頭を掻きながら護衛の騎士達と書斎の方へ行ってしまった。


 フーンだ。後でびっくりさせて上げます。


「今ので凄く疲れました。早く休みたいですので部屋に行きますわ」


 私達の後にザトラスがついてくるが今は気にしない。

 ザトラスも乙女の部屋に入らないだろう。部屋の前で待つはずだ。もうすぐ私の自室だ。ザトラスが部屋に入らなければ仕掛けを起動させられる。


「ルーカ、話があるけどちょっといいかい?」


 部屋まで目の前のところでザトラスが神妙な顔で足を止めた。


「なんですか?ザトラス」

「ザトラス、重要な話しですか?私達は先に部屋で待ってますよ」

「はい、お嬢様。先に部屋でゆっくりしてください」


 ルーカはザトラスの話に付き合い時間を稼ぐつもりだ。ザトラスはルーカのことが好意を寄せているのはみんな知っていること。それでザトラスはルーカの父親であるレイヤに物凄く嫌われている。それでか訓練の時はザトラスに厳しく当たっている。

 それでもザトラスはレイヤに気に入られようと過酷な訓練に耐えてルーカに近づこうとしているがルーカは全然ザトラスの気持ちに気づいていない。

 そもそもルーカに好意を寄せている騎士はここでは腐る程いるけどほとんどはルーカに近づかない。

 それほどレイヤが怖いのだろう。レイヤを恐れる騎士達に比べてザトラスは根性がある。そこだけは認めるが空気を読まないところがたまにイライラするが今回は好都合だ。

 それとルーカと話しているときのデレデッレのマヌケ面を見るにただバカなだけなのかもしれない。


 ルーカがバカの足止めしている内に早く仕掛けを起動させないと。

 部屋に入ってすぐ壁の模様に偽装しているスイッチを押すとベッドで隠している床の一部がッパカと隠し部屋に繋がる入り口になる。それとルーカにも秘密にしていたことだけど隠し部屋には外に行ける通路があるの。


「フォス。あなたはお父様にこれを渡す為にここで待ってなさい」

「はーい。お姉様」


 フォス、ごめんなさい。本当は貴方も一緒に連れて行きたいけど貴方にもオヤツ禁止のお仕置きを受けさせる訳にはいかないわ。

 魔物の群れはきっとタカシ様がすべて倒してくださるはず。なので危険がないはずだけど。


 自室にあったルーカの予備の剣と隠していたランタンを一応持って隠し部屋に入った。隠し部屋と通路は相変わらず暗くてじめじめしている。暗いのはランタンでどうにかなるけどじめじめしているのは我慢するしかない。

 通路に繋がる先はたしか街にある騎士団の詰所だったはず。今は魔物の群れ騒ぎで詰所の中は誰もいないので堂々と出ていける。


 予想通り詰所には誰もいなかった。そこから外壁に隣接している小屋に入れば街の外に出られるはず。

 このルートは幼い頃にいた執事に何かあった時の避難ルートとして使うようにと教えてもらった。

 後いくつか避難ルートがあるみたいだけど私にはここしか教えてもらえなかった。それに雲隠れする為の隠れ家とかも教わっている。古びた教会とかね。

 教えてもらったルートを危険な行動をする為に使ったと知ったら教えた執事はきっと驚くだろう。


「うえっ?」


 街の外の光景を見たら私の口からマヌケな言葉が出てきた。そうじゃない。驚き過ぎて腑抜けた声が漏れたのだ。

 だって目の前には数多くの魔物の群れが迫って来ていた。

 この量の魔物を見たらよほどのバカじゃない限り逃げだすだろう。いくら不思議な力を持つタカシ様でもこの量の魔物相手は自殺行為だろう。


 この光景を見て私は家に帰ってベッドの上でこれが夢ありますようにと祈りたい。

 だけどこれでもこの街の貴族だ。ここは私の大切な街。

 だから私は逃げない。戦う為にここに立っているんだ。タカシ様や討伐隊が来るまでできるだけ魔物の数を減らさなちゃ。

 こう見れてルーカから剣術を教わったことがある。弱い獣ならなんとか相手にできる。


「ウリャァー!」


 ルーカの予備の剣を鞘から抜いて走り出す。目指すは走っている狼の魔物。


「キャイン」


 ルーカから教わったことをイメージしながら剣を立てて狼の魔物の腹にブスリと刺す。態勢崩したところで剣を抜いて何回か更に刺す。刺した部分から大量の血が流れ出る。ドレスに血がついたがこのドレスはデザインが気に入らなかったから汚れても別に気にしない。

 動かなくなるまで私は狼の魔物を刺し続けた結果調子に乗った。


「弱い?魔物って倒し方でこんなに弱かったんだ」


 次の目標は醜いと有名なゴブリンが一匹でいる。

 後ろから静かに忍び寄ってブスリ。


「ッギャァー」


 痛みで叫ぶゴブリンに更にブスリ。


「ップギャァー」


 流石は魔物と言ったところだ。二回刺してもまだ動きが鈍らない。ゴブリンは反撃に石を投げつけてくる。剣を盾に頭を守り耐えながらゴブリンの隙を伺う。

 石を投げて暴れてたゴブリンの後ろに大きな影が。


「オーガ!」

 オーガは手に持ったこん棒でゴブリンを凪ぎ払う。ゴブリンはオーガに気づかないでオーガの腕力でぺちゃんこになった。


「戦えない」


 私はオーガを前に逃げだすしかできなかった。無我夢中に走った。ドレスが破けようが、肌に擦り傷ができようが命には変えられない。

 気がつけば辺りは暗くなって森まで来てしまった。

 そこへドスーンと大きな足音が近づく音が聞こえた。そこへ数頭の狼の魔物が森の奥から現れて私は死を覚悟した。



 冒険者A視点


 仲間達とこの街から避難する準備をしていたらギルドから呼び出しがあった。


「なんだよ。こんなときに呼び出しやがって。俺達は逃げろのによ。少し空気読めよ」

「まったくだぜ。人の命をなんだと思ってるんだ」

「本当、この街のギルド長はバカなのか?」


 仲間の一人が呼び出しにたいして毒づいて連鎖的に他の仲間達が毒づき始めた。

 仲間達の気持ちはよくわかる。もうすぐこの街に魔物の群れが迫って来て避難しなきゃいけないのにいきなり冒険者ギルドから呼び出しがあって急いでギルドに来いと言いやがった。

 仲間が毒づいてもしょうがない。


「行ったら魔物の群れの討伐隊に組み込まれるぞ」

「あぁ、自殺行為だよな。でもさ。呼び出しを蹴ったら罰則がつくかもしれねぇだろ?」

「それは、」

「行くしかねぇな」


 俺達は仕方なくギルドに向かった。


「げっ、領主様まで嫌がる」


 ルルーンの街のギルドの前には騎士と冒険者、合わせて40名程の数。これは討伐隊に組み込まれるのが確定したかと思われた。


「皆に集まって貰ったのは私の娘が魔物の群れを討伐しに行ってしまった。それでだ。私の娘を連れ帰ってほしい。無論、連れ帰った者には相応の報酬を出そう」


 領主様の娘が魔物を倒しに行ってしまったらしい。討伐隊に組み込まれずに安心したが結局は魔物の群れの中で娘っ子一人探すのはあまり変わらないと思った。

 報酬には引かれるが命には変えられない。それは誰だって同じなはずだが、ここに集まった奴のほとんどは皆領主様に恩がある奴ばかりだ。

 回りの奴等が領主様に向かって「期待してください」とか「俺たちが必ず連れて帰ります」と叫んでいやがる。

 そんな奴等が領主様の頼みを断れる訳がない。


「なぁ、今子供が空を飛んでいなかったか?」

「おい、ジョス寝ぼけたこと言ってないで俺達も行くぞ」

「そうだな。これで騎士達と揉めたことを揉み消して貰った恩を返せるぜ」


 バカのジョスの寝言をいつも通りスルーして仲間達と一緒に領主様の娘を探しに向かう。俺達は領主様に恩返しができるのなら皆喜んで魔物の群れの中だろうが戦争の中だろうが飛び込むだろう。

 こんなにいい領主様は他にいない。他の貴族様は我先に避難したのに領主様は街に残って市民の避難の指示をしていた。

 市民達からにも支持率が高く温厚な領主様は感動していた。


「お主らすまぬ。娘を頼むぞ」



 フォスティア視点


 お姉様に言われるまま手紙をお父様に渡した。

 手紙の中身をチラッと見たが、中身はこう書かれていた[お父様のバカ。今から私は魔物の群れを倒しに行きます]と。

 魔物がどれほど危険か数日前に魔物に襲われて理解したはずに学習しない姉である。


 手紙を読んだ時のお父様の慌てっぷりはとても面白かったけどそれだけだ。

 しかし、この体になってからいろいろと不便で仕方ない。それにこちらの言葉を覚えるのも一苦労で大変だ。

 漫画やラノベでは異世界物はとても素晴らしく輝かしい物であったのにリアルはどうしてこうなのか失望した。


 私は一度死んで転生した日本人の女の子。

 何の才能を持たない生きているだけの人形と裏でそう男子達が言っていたのは面白い例え方だったので覚えている。

 それなりに友達はいたし、いじめられてはいなかった。両親も優しく何不自由なく育てられた。

 そして私は突如死んでしまったらしい。というのは自分の死因がわからないけど日本での最後の記憶は登校中の痛みしか思い出せない。テンプレではこういうとき目の前に神様が表れて私の死について説明してくれるはずなのに私の場合は気がつけばこの体で生まれていた。

 自分が死んだことには驚きはしない。生きている物すべて平等に死があるから考えたところで無意味で仕方ないことだ。

 自分の価値観で言うなら自分の死はどうでもいい。いつか必ず来るものを対処することができないならそのまま受け入れる他ない。


 転生先であるこの体はどうにも不便だ。

 今の私は簡単で基礎の魔法を使うだけで息切れしてしまう。しかもたったの一回だけ。それに体力的に難しく魔力の使い過ぎて倒れたことが何度かあった。

 どう頑張ったところで何も変わらない。前と同じで私はただのか弱い女の子でしかない。知識チートしようにも中学生の授業以外は何も勉強をしてこなかった私は無知であった。

 それでも今の家族は優しく接してれてもらっている。それが何もかも持たない私は絶望していた。

 彼と会うまでは。


 そんな私の前に男の子が表れた。

 彼はタブレット端末を持っていて黒髪黒目の少し生意気そうな日本人風の名前の男の子。とっても可愛らしい男の子がなんと不思議な力で魔物から私を助けてくれた。

 とっても素晴らしい。まるで漫画のような展開だと思った。彼に押されるまでは。


 私の目には彼が輝いて勇者に見えていた。そんな彼の腕が何の前触れもなく飛んだ。彼の血で私が紅く汚れ何もかもがわからなくなった。

 気がつけば彼の姿はなく、私は彼の腕を強く抱き締めていた。どうやら彼は何かと戦っていたらしいく、敵からの攻撃から私を庇って腕を犠牲にしてしまったことを私は理解した。

 泣きたい気持ちになったけど泣かなかった。私が泣いたところで役にたたないのは変わらない。むしろお姉様やルーカにとって迷惑だ。


 だから泣かなかった。


 馬車を魔物に壊されて私達三人は徒歩でルルーンの街に向かっていたその二日後、また彼に会えた。生きていたことにすごく安心してうるっときたけどなんとか耐えた。なんと驚くことに彼には先日切り落とされた腕が付いていた。

 そのときはすごく疲れていて腕は幻覚だと思って彼を見ていた。


 彼は普通になくなったはずの腕を使って私の頭を撫でてくれた。優しくて暖かく柔らかな手だった。

 願いが叶うなら時が止まればいいのにと祈った程至福の時だった。


 彼が使っていたタブレット端末を覗くと地図が正確に写っていた。この異世界では人口衛生がないからGPSが使えないはずなのに彼が使っているタブレット端末はどうして正確な地図がわかるのだろう。

 まだ私が生きていた頃の地球はスマートフォンからカードフォンに変わり始めていたけどマップアプリは人口衛生から送られるデータが必要だったはず。それなのに彼が使っているタブレット端末はまともに充電ができない世界で正確な地図が表示されるの。しかもまったくバッテリーが減らないのも気に入らない。

 あのタブレット端末はまさしくチートアイテムだ。


 お姉様は彼のことを絵本とかに出てくる不老族と呼ぶけれど私の目にはチート持ちの日本人にしか見えない。

 彼のことをまとめると黒髪黒目ののっぺりした顔、人口衛生がない世界でも使える地図アプリが入ったタブレット端末(無限バッテリー)、物を触れずに動かせる不思議な力を持っている。

 これはもはや漫画やラノベの主人公設定である。日本人であることは確定したようなもの。

 次、会えたらお菓子を食べながら日本について話してみたい。



 冒険者B視点


「ウソー!」

「聞いていた話と違うぞ」


 誰かが喚いたり、怒鳴る声が聞こえる。

 本当にギルド長と領主様達から聞いた話と全然違う。確かに魔物の群れがあった。けれど俺達の目の前には山のような魔物の死骸がいくつもあり、生きている魔物が数える程しかいなかった。


「こんなのありえねぇーよ!」

「全部あのチビが殺ったって言うのかよ」


 そうだ。俺たちが見た光景は空を飛んでいる子供が簡単に魔物を切り裂いていた。

 そして目の前ある死骸の山を作ったのもあのチビだ。


 あのチビに比べ俺達は数十人いるのに倒したのはストレートボア一頭。大の大人が雁首揃えて情けない。

 これが夢で、夢だったら覚めてほしいと自分の頬をおもいっきり殴るが痛みがある。これは現実であのチビは自由

自在に空を舞、飛ぶ魔剣を操って魔物共を蹂躙していく。

 目の前の起きていることに他の奴等も開いた口が塞がらない程驚愕している。中には俺と同じように頬を殴ったり、つねったりしている奴がいる。

 チビは倒した魔物から魔石だけを抜き取って残りは捨てているようなので恥を知らないバカが捨てられた死骸から売れる物を剥ぎ取っている。


 確かに捨てられている素材を拾うのはギルドの罰則には引っ掛からない。あのチビも俺達がいるのを気づいている。チビはあえて俺達の前で魔物の死骸から魔石だけを抜き取って残りは捨てている。

 つまりこれは討伐者から了承を得ていることになる。だから金に困った奴がここぞとばかりしゃしゃり出て剥ぎ取っている。


 これが依頼じゃない限り問題にはならない。

 俺達の目的は依頼人である領主様の娘を探しだして連れ帰ることだ。なのにコイツらときたら依頼を忘れて我先に死骸にナイフをたててやがる。

 恩を忘れたくず共のことは後でギルド長と領主様に報告してやる。どうせ死骸から剥ぎ取った素材で報酬と同額の儲けはあるだろうが信用ががた落ちだ。

 あのチビのお陰で魔物の群れから街は救われた。比較的に領主様の娘を探しやすくなった。


「オイラ達だけでも領主様の娘さんを探すぞ」

「「おう!」」



 ロート視点


「モグ。俺にもう少し付き合ってくれ」


 俺は相棒のグリフォンのモグに跨がり、今回起きた魔物の群れの原因を探っていた。

 報告するために一旦は街に戻って領主様に状況を話したが、なぜ魔物の群れが街に迫ってきている原因が掴めていない。

 街で治癒魔法をかけてもらい改めて探っていた。


「もっと森の奥まで見てみよう」

「ぐりゅうぅ!」


 モグは昔、喉を怪我をしていらい独特な鳴きかたになってからはいろんな奴等から珍しがられる。

 今までの調べでは魔物の群れは西の森から来ていることがわかった。今は森の中を探索している。これと言って特に問題は見つからなかった。なのでもっと奥まで行ってみる。


「なんだこれは」


 俺達が見たのは激しい斬撃の後を見つけた。ここで凄まじい決闘があったと推測できる。

 しかし、これだけで魔物の群れが迫り来るとは思えない。


「モグ、さらに奥深くまで行こう」

「ぐりゅ!」


 モグは力強くうなずいてくれた。

 本当に頼もしい相棒だ。


「森が!!」


 奥深くまで進もうとしたが出来なかった。何故なら俺達が進もうとした先がなくなっていた。空高く飛び、目の前には森の半分が無くなっていた。その光景がまるで星降りでも起こったような物だった。

 小振りの山が潰れ、地面が割れ地下から水が溢れていた。

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