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【本編完結】VRMMOの最強PKプレイヤー〜人には優しくって言うだろぉっ!〜  作者: 公爵蜘蛛
本編

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真の最強は係員!?

ブックマーク増えてます!ありがとうございます!

 勝負は終わったが、マッスルさんは倒れたままだった。おっと、負けた相手も、粒子になって消えるわけじゃないのか。・・・そりゃそうか。そうしないと、現地人が本当に死んじゃうしな。なるほど、よく出来てるな。


 倒れていたマッスルさんが起き上がった。仲間になりたそうには見てないけどな。ボコボコにされて友情が芽生えるなんて俺的に考えたらただのドMだ。


 ん?勝負が終わった後は何をするかって?そりゃあ、これしかないでしょ。


 俺とマッスルさんは、互いに歩み寄り、手を重ねた。そう、握手だ。スポーツだって試合が始まる前、終わった後に握手をするだろ?


 始まる前は「共に頑張ろう」「良い戦いをしようぜ!」。終わった後は互いの健闘を讃え合い、「よかったな」「またやろうぜ!」と言ったように。握手とは素晴らしいものなり。


「ふむ、完敗であった。今度戦う事があれば、借りを返させてもらうとしよう」


「ああ、楽しみにしているよ」


 うっわ、ちょっとカッコつけすぎたかもしれない。そもそも普段こんな話し方じゃないし。本当に今度戦うのなら、もっと強くなっている事だろう。俺ももっと強くなっておかないと。


 そうして、俺はこの場から立ち去るために、マッスルさん・・・マッスルに背を向けた。その時、


「それでは観客として、残りの大会は見守らせてもらうとしよう。負けた我が言う事ではないかもしれないが、応援しておこう。頑張ってくれ」


 俺はその声を後ろに聞きながら、片腕を上げる事で、返事とした。・・・マッスルって一人称が我なのか。



 ☆☆☆☆☆


 それから暫くの間控え室で待っていると、またお呼び出しがあった。どうやらまた試合が始まるようだ。誰が勝ち残っているかは分からない。でも、ローラや冥途みたいな、知り合いが勝ち残っていると嬉しいな。


 そして俺はまた再び通路にいる。また周りを見渡してみる。顔を赤くしてこちらを見ていたあの係員は居ないようだ。ふぅ、ホッとした。見た目が嫌いとか、そういうわけじゃないんだが、なんというか…危険を感じたんだ。分かるかな?


「どうしましたか?」


 ・・・・・・・・・・ぎゃあぁぁぁァァァァァァ!!!!出たぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!


 なんでなんでなんでなんでなんでなんで??さっきまでいなかったじゃねぇかよ!神出鬼没すぎるだろ!?


「な、なんでもないですよ」


 そう言うと、彼はこちらをジト目で見てくる。


「本当ですか?」


 なんでこいつこんなに鋭いんだよ!うわっ、手を繋ごうとするんじゃねぇ!


「試合があるんで失礼します!」


 なんか敬語っぽくなってるけど、仕方ない。人間、未知の恐怖には弱いのものだ。


 そして、俺は再びこの場から逃げるのだった。・・・情けないな、俺。一回戦は勝ったのに、ただの係員から逃げるなんて。


 ☆☆☆☆☆


「第二回戦が始まろうとしています!バトルロワイヤルでは三千人以上が参加していましたが、そこから更に厳選され、三十人。そこに二人のこの世界の住人を含めた三十二人でトーナメントが進んでいましたが、二回戦では更に少ない十六人です!きっと更なる燃える戦いが観られることでしょう!何しろ一回戦を突破したメンバーのみがこの場に立つのですからね!・・・おっと!西コーナーから誰か来たようです!」


 おっと、ヤツアシさん滅茶苦茶喋ってんな。水を得た魚みたいになってるな。


 因みに、西コーナーからやって来たのは、俺だ。俺が毎回先に入場するのは、あの係員のせいだ。ちくしょう。


「彼はシルバー!一回戦では、見事な回避を魅せてくれました!この戦いでは、如何なる戦いになるのか。目が離せない事間違い無いでしょう!」


 結構魅せてくれるなんて言われると、嬉しいな。俺は今顔が緩むのを必死に抑え込んでる感じだ。がんばれ、俺の表情筋!


「そんな彼の二つ名は、銀の守護者(シルバーガーディアン)です!かっこいい!」


 うおおおお、本気で耐えるんだ、俺。かっこいいなんて言われてニヤニヤしてたら、完全に可哀想な奴になってしまう。公開処刑だぞ、耐えろおおお!は、早く話題よ変わってくれ!


 そんな願いに応えたのか、俺がいるコーナーとは反対側の東コーナーに、人影が現れた。た、助かった〜。


 そこから現れたのは、双剣を携えた剣士だった。ん?見た目というか、なんというか、俺たちのような次元人、プレイヤーでは無さそうだ。という事は、恐らく・・・


「おお!東コーナーから現れたのは、ロジャーだ!」


 ロジャーか。なんかどっかの海賊王を彷彿とさせる名前だな。前に金っぽい名前を付ければ完璧だ。


「彼は今回のトーナメントにおける二人の枠、つまりこの世界の住人として、参加してもらっている。因みにもう一人も勝ち残っているぞ!」


 想像通り現地人だった訳だが、ちょっと舐めてたな。いや、物理的な方じゃなくて。


 正直言って、人数を綺麗に分けるための数合わせ的な感じだと思ってた。それなのに、現実はこれだ。思ってたよりも強い。


 流石に勝てない相手を用意するような運営じゃ無いはずだ。なんとか勝ち目を見つけないといけないな。

読んで下さりありがとうございます!


係員は最初普通の人の予定だったんですよ。それが、気づいたらこんな事に…


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