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【本編完結】VRMMOの最強PKプレイヤー〜人には優しくって言うだろぉっ!〜  作者: 公爵蜘蛛
本編

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トラウマを乗り越えろ!

お久しぶりです!

 どうする?というか、どうしよう。

 一応ゲームだから、溶岩が近くを流れているにも関わらず少し暑いと感じるレベルだ。流石に暑さまではリアルに再現されていなかったらしい。運営さんナイス配慮!


 え?もし再現されてたらどうなってたか気になるって?そうだな……もしそんな所まで完全に再現されていようものなら、とてもではないがこんなダンジョンを攻略することは出来ないだろうな。


 理由その一。まずそんな所に入りたくない!!ゲームの中でまで来て誰が不快な思いをしたいというのか。暑いのはリアルの夏世界だけで十分だ。


 理由その二。身体が溶けちゃいそう。溶岩を目前にすれば人間なんて夏場の氷と大して変わらない。一瞬で溶けておさらばしてしまう。


 ……まぁ二つ目に関しては暑くない今の状態でも、俺が溶岩に足を滑らして落ちてしまったらそうなりそうだけどな。流石に、溶岩に落ちてまで生きていられるとは思えない。


 恐らく一瞬で体力が削れて無くなってしまうだろう。恐ろしくてそんな事を想像したくはないが。



 ……あ!


 なかなか恐ろしい想像をしながら、溶岩ばかりでどう進むべきか悩んでいた俺の目の片隅に、小さな小道を映っているのを確認した。良く見ないと分からないほどの小さな道であり、俺みたいにダンジョンであると知っていないとまず発見出来ない気がする。


 運が良かったり、よっぽど物好きなら見つけられるかもしれないが、そんな事をするぐらいならみんな別の所を探検するだろう。見た感じ溶岩しか無さそうだしな。まぁ居ないだろうというのが俺の考えだ。


 よし、こんなところでずっと突っ立ってても仕方ないし早速入るとしよう。早いところ頼まれてる素材を渡してあげたいからな。お邪魔します!!



「兄ちゃん、ちょいと失礼するぜ」


「あ、どうぞどうぞ」


 入っていこうとしたところ、前から背の小さなひげもじゃのおっちゃんがやって来た。どうやら出ていくところを邪魔しちゃったみたいだな。素直に場所を譲ることにする。


「そうだ、こんな所ですれ違うなんて何かの縁に違いねぇ。アドバイスをくれてやろう。ここのダンジョンのボスは強い。しかしそれよりも注意することがあってだな……背後には十分に注意をしといて損はないぜ……それじゃな!ま、なんか近いうちに会うことになりそうな気もするがな……がーっはっははっはは!!」


 言いたいことだけ言って満足したのか、アドバイスまでくれた気のいいおっちゃんは出ていったふむふむ、背後に気をつけろとな。具体的に言ってはくれなかったが、十分なアドバイスだ。


 ……って、は!?!?誰?!今のおっちゃん誰だよ!!


 さっき俺が言ったみたいに、普通に冒険するような人ならまず見つけられないような場所にあったし、入口も隠れてた。


 だからこそ中に人は居ないと思っていた。ギルドに伝わっていないという事からも、知っている人が俺とティアの他にいるとも思えない。


 なのにおっちゃんは居た。何故何故?……まぁ、いっか。


 別に悪い人では無さそうだったし(というか寧ろ親しみやすかった)、なんでこの場所を知ってるのかは気になるけども、そこまで重要なことじゃない気がしてきた…


 よし、さっきまでの事は綺麗さっぱり忘れて、今度こそ気を取り直してダンジョンに挑戦するとしよう。それじゃあ〜しゅっぱーつ!!




 …なんて意気込んで入って行った俺は背後から物陰から近づいてくる黒……いや、赤?色のウサギに気が付いていなかった。気づいた時には……おしりにツノが刺さっていた!!




 ……なんて事はない!というかさせない!!


「何回も同じ手に引っかかるかってんだ!!舐めてんじゃねぇぞ!!」


 そう、俺は一度うさぎのツノに思いっきりぶっ刺された事がある。おしりにしっかりと。アレはもはやトラウマモノであり、刺されてから暫くは背後を滅茶苦茶気にしていた覚えがある。


 しかしだ!今の俺にはあの時には持っていなかったスキル、危険察知がある。おっちゃんから話も聞いていたし、あの時のようには行かんぞ!!覚悟しろ!!うさぎ野郎!!



 …まず俺は、ウサギ野郎の攻撃を回避する為にサイドステップで華麗に踏んでいく。何の趣向なのかは知らないが、ウサギってやつは何故かおしりばかりを狙ってくる。


 相手の攻撃の狙いが分かっていて、俺自身が狙われていることも分かっているのなら、躱せない道理は無い。


 そして!!


 俺への攻撃がスカってしまったことでガラ空きの胴体を見せ付けているうさぎに向かって、一撃をお見舞する。


「くらぇやぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」


 え?微妙にキャラがブレてる?まぁまぁ、気にしない気にしない。反省もしていないし後悔もしていない。ノンプロブレムのトゥギャザーだ。


 俺の気合とトラウマを吹き飛ばす一撃は、見事にウサギの身体の芯を捉え、その軽い身体を綺麗に吹き飛ばすことに成功したのだった。


 そして、その一撃により体力が無くなったことで、ウサギは天へと登って消えて行った…


 ああ、お前はいいライバルだったさ……だかな、俺の方が一歩、いや二歩、うんうん、三歩、あれ?四歩かな?……兎に角、俺の方が強かったって事だ!修行して出直して来な!!
















あ、ちなみにですが、作者はウサギが嫌いではありません。寧ろ好きです。というか飼ってます。そこの所はお間違えなき様、よろしくお願い致します。


…あと、恐らくですが、次の更新は八月一日だと思われます。すみませんね……

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