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第13章 切り開く未来

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16 VS最終決戦型勇者3

いつの間にか前回から4カ月も……不定期更新ですまぬすまぬ(´・ω・`)


「じゃあ、さっそく――間合いを詰めさせてもらおうかな」


 ルドミラが弓を構える。

 正面から見ると星の形に見える特殊な形状の弓――奇蹟兵装『ラファエル』である。


「弓使いのお前が、みずから距離を詰めて接近戦を挑むつもりか?」

「そうね。『今の』あたしなら――」


 どんっ!


 空中を蹴って、ルドミラが突っこんでくる。


 その左右にはフィオーレとシオンが並走していた。

 全員、空中をまるで地上を駆けるように走ってくる。


 神気を使ったなんらかの空中移動術なんだろう。


「はああああああああああっ!」


 気合いとともに三人の勇者が加速する。


 速い――!


 俺は驚いた。


 今までの彼女たちとは動きそのものが違う。

 やはり、休戦期間に相当のパワーアップをしているようだ。


 だが、剣や槍を使うフィオーレとシオンはともかく、弓使いのルドミラが距離を詰めて何をする気だろうか?


「あたしたちは『神気』を操る訓練をずっと積んできた。お前を倒すためにね」


 ルドミラが告げる。

 さらに、加速する。


「こいつ――?」

「勇者の力とは何か……それは奇蹟兵装を操る力」


 言いながら、ルドミラが中距離で矢を放つ。


「ちいっ」


 俺は魔力剣でそれを弾き返した。


 今のは牽制の一撃なのだろうが、それにしても――重い。

 魔力剣で防いでいなければ、大ダメージを負ったかもしれない。


 以前のルドミラとは見違えるようだった。


「では、奇蹟兵装を操る力とは何か――その答えが、つまり今のあたしたち」


 ルドミラはなおも説明を続けながら、俺の周囲を駆けまわる。


 速度で撹乱し、隙を見て致命的な攻撃を食らわせようというのだろう。

 しかも、彼女と連携してフィオーレやシオンも、それぞれ『炎』や『水』の奇蹟兵装で攻撃を仕掛けてくる。


 俺の方はジュダとの連携でそれを防いでいるが、相手は三人でこちらは二人。

 手数という面では、どうしても俺たちの方が不利だった。


「つまり勇者の力の根源とは――『神気』を制御する能力のこと。奇蹟兵装を操ることができるのも、その能力の延長線上の話に過ぎない」

「ご丁寧に一から解説か」

「ええ。今から放つあたしの一矢に――たっぷり絶望してもらうためにね!」


 しゅううう……んっ。


 周囲に充満する神気――『光の王』たちの余剰エネルギーをも集め、束ね、一本の矢が生み出された。


「これだけの神気を集めた一矢――いくらお前でも受けられる?」


 まさしく最強の神気の矢を弓につがえるルドミラ。


「こいつ……っ!」


 いくら俺でも神気を限りなく凝縮、増幅した一撃を受ければ、どうなるかは分からない。

 少なくとも『ただでは済まない』と思わせるだけの威圧感を、ルドミラは放っていた。


 かつて戦ったときには、圧倒的な力の差があったというのに。

 彼女は自らの力だけでなく、周囲の力すべてを利用することで、自分の力に強さを上乗せしたのだ。


「今までの戦いで、あたしたちを取るに足りない相手だと侮っていた? いつでも勝てると? だけどね、あたしたちは――人間は。成長するのよ」


 ルドミラが凛とした口調で叫んだ。


「あたしたちは最初からこの一矢だけを狙っていた。終わりよ!」


 ごうっ!


 輝く矢が螺旋回転しながら向かってくる――。

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― 新着の感想 ―
[一言] 休戦中が休載中にみえたお(゜ω゜)
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