4 獣帝ふたたび
前回から時間が空いてしまってすみません……!(汗
「あなたこそ……時空を飛び越えてなお、戻ってくるとは」
ゼガートは俺をまっすぐに見据えた。
おびえる様子もひるむ様子もない。
まさに覇王の風格――。
「色々と見てきたよ。過去の魔界を」
俺はゼガートに言った。
「そして俺たちの敵の姿も、直接」
「敵……もしや、神ですかな?」
ゼガートが鼻を鳴らす。
「ああ、お前は直接会ったことがあるのか、神に?」
「あなたへの対策を練るときに、直接会いました。そして魔王剣を使った戦闘法を伝授されたわけですが――」
ゼガートは面白くなさそうに小さく息をついた。
「まあ、遺恨はいったん置いておかないか。今は話がしたい」
「……いいでしょう」
俺は一息をつき、ゼガートに話し始めた。
過去で起きた出来事を。
そして、これから先に起きるであろう出来事と、俺たちがとるべき方策を――。
「神の侵攻は迫っている、と思う」
「ほう?」
「俺は過去に神と相対した。それによって――この時代の神にも『過去に魔王フリードと出会った』という記憶が芽生えているかもしれない。そうなれば、奴は決着を急ぐだろう」
「決着を――急ぐ? それはなぜです?」
「俺が弱点を克服するからだ」
「――ほう」
ゼガートがまたうなった。
鋭い眼光が俺を見据える。
「では、儂がやったような戦法は通用しなくなる、と?」
「上手くいけばな」
答える俺。
「それで? 儂にそれを教えて、どうなさりたいのです? これで俺を倒す方法はなくなったぞ、とでも自慢したいとか?」
「いや、お前には――」
俺がゼガートをまっすぐ見つめる。
「神との最終決戦において、前衛を務めてもらいたい」
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