19 天軍の猛威2
いよいよコミカライズ1巻が本日1月25日発売です!
「天軍兵器……か。とんでもない神気量だね、三体とも」
ジュダが苦笑した。
天軍最強兵器──『光の王』。
魔族最強の魔導師であり、ヴェルファーに次ぐ魔力量を誇る彼といえど、正面からの戦いでは分が悪いだろう。
「まずは『闇の王』に任せるしかないか」
るおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおんっ!
その期待に応えるように『闇の王』が『光の王』に向かっていった。
巨大な騎士と黒い巨竜がぶつかり合う。
魔力の光弾や光線が飛び交った。
無数の爆光が弾け、衝撃波が吹き荒れる。
その余波が大地を揺るがし、空を裂く。
すさまじい戦いだ。
生半可な魔族では、側にいるだけで巻きこまれて消滅してしまうだろう。
「全軍、あの二体に近づかないように陣形を再展開!」
ジュダが指示を出す。
本来、こういった軍の指揮は苦手である。
どちらかといえば、一対一での戦いが得意だった。
だが、今はそんなことも言っていられない。
魔軍の指揮官である魔王ヴェルファーは、先ほどの神の一撃を受けて傷を負っている。
ジュダも傷は負ったが、ヴェルファーほどではない。
ダメージの少ない自分が、魔軍を指揮するしかない。
「『焔皇竜』ジード・ガ・ゼルフィードはブレス主体の攻撃で遠距離から薙ぎ払って。『不死王』ヘイゼルはアンデッド軍団とともに前衛を。『無形戦魔』ナバームはその補佐だ。スライムの体を活かして味方の盾に。『雷覇騎士』アルフィナ、君はその雷速を持って敵陣を切り開くんだ」
四体の魔軍長に指示を出し、自身も矢継ぎ早に呪文を放って勇者たちを打ち倒す。
あるいは味方の防御や補助をしつつ、戦場全体を見回した。
と、
「『メガサンダー』! 『ギルティバースト』! 『ラグナエンド』!」
ヴェルファーが次々と最上級の呪文を放ち、勇者軍を消し飛ばしていくのが見えた。
「さすがはヴェルファーだね。傷を負っているとは思えない奮闘ぶりだ。では、私も──」
ジュダの全身から魔力のオーラが立ち昇る。
出し惜しみは一切なしだ。
掛け値なしの全力で、この戦局を切り開く──。
どんっ……!
すさまじい神気の塊が降り注ぎ、大爆発が起きた。
衝撃波で魔軍の兵士たちが吹き飛んでいく。
「これは──」
ジュダは上空を振り仰いだ、
四人の使徒が悠然と降りてくる。
さすがに彼らの力は、勇者たちとは一線を画していた。
神気の矢を放ち、雷を降らせ、魔軍を掃討していく。
「おのれ!」
「これ以上はやらせん!」
魔軍長たちが使徒に向かっていった。
「よせ、持ち場を離れるな!」
ジュダが制止するが、彼らは止まらない。
「があっ……!」
そして使徒たちの反撃を受けて、あっさりと撃墜された。
地面に倒れ伏す彼ら。
死んではいないようだが、大きなダメージを受けて立ち上がれない様子だ。
「……くっ」
魔軍長たちはいずれも己の力に絶対の自信を持っている。
部下を守るために、真っ先に使徒を倒そうとしたのだろう。
ジュダの命令も無視して。
その自信が──完全に裏目に出た。
おそらくは神によって強化されている使徒は、魔軍長クラスでさえ歯が立たないのだ。
「──ならば、彼らは私が討つ」
ジュダは空中を翔け、四人の使徒へ向かっていく。
【大事なお知らせ】
新作『チート付与魔術師』が日間及び週間総合ランキングで表紙入りしました。
下のリンクから小説のページに飛べますので、ぜひ応援よろしくお願いします~!
【大事なお知らせ】
漫画版の1巻がいよいよ本日1月25日に発売されました。下のリンクから公式ページに飛べますので、よろしくお願いします~!
また、小説版の1~3巻がサーガフォレスト様から発売中です! 4巻以降が出せるかどうかは3巻までの売り上げにかかっているため、ぜひよろしくお願いします~!
【読んでくださった方へのお願い】
ページ下部にある『ポイントを入れて作者を応援しましょう!』のところにある
☆☆☆☆☆
をポチっと押すことで
★★★★★
になり評価されます。
「面白かった!」「続きが読みたい!」「作者がんばれ!」
と思っていただけましたら、ぜひポチポチっとしていただけましたら励みになります!
「面白くなかった!」
ときは(ごめんなさい……)★1でも結構ですので、ポチっとしていただけると嬉しいです!








