15 降臨せし者
コミカライズ第3話(前半)、明日更新予定です。下の方にあるリンクから漫画のページに飛べますので、ぜひどうぞ~!
【10.9追記】
コミカライズ3話は10月23日公開予定に延期されたようです……申し訳ありませんm(_ _)m
「使徒たちには、まだ我が手駒として働いてもらわねばならん。お前たちに殺させるには惜しい」
神が言った。
「我が直接出向けば、他の神に付け入る隙を与えることになろう。だが、それも致し方なし──お前のようなイレギュラーの排除を優先するとしよう」
神が俺を見据える。
「イレギュラーだと?」
「因果律の外に在る者。因果律を超える力を振るう者。すなわち──運命を超越し、運命を改変する可能性を持つ者。それがお前だ、『運命を超越せし者』」
「フェイト……ブレイカー?」
「それ以上のことを知る必要はない」
神が傲然と言い放つ。
「魔王をはじめとする魔族軍を壊滅させ、魔界へ侵攻するとしよう。天界、人間界、魔界──すべての世界を我が支配下に置く」
「侵略者が……!」
地上からヴェルファーがうめいた。
「無礼者め。【神罰にて肉も魂も打ち据える】」
神が呪言のようなものを唱える。
直後、辺り一面が閃光に包まれた。
神が放った数千数万条の稲妻──。
「ぐっ、がぁぁぁ……っ」
それらの稲妻に全身を打ち据えられ、苦鳴を上げるヴェルファー。
いくら『始まりの魔王』でもこれだけの数の雷撃を一度に食らっては──。
「ヴェルファー!」
ジュダが横合いから最上級雷撃魔法を放ち、かろうじて神の雷を跳ね返した。
「ほう、なかなかの魔力だ」
神がわずかに笑ったようだ。
「だが、神の敵にはなり得ぬ」
今度は数万単位の火球が降り注ぐ。
「くっ……!」
ヴェルファーとジュダはそれぞれ防御魔法を発動するものの、火球のすさまじい物量の前に押し切られ、吹き飛ばされた。
強い──。
「そら、とどめだ」
「やめろ! お前の相手は俺だ!」
俺は神に向かって叫んだ。
「『メテオブレード』!」
炎の剣を百本近く生み出し、矢のように放つ。
「無駄だ。【神を傷つけることは、何者にも能わぬ】」
静かに呪言を告げる神。
その周囲に、虹色に輝く魔法陣のようなものが数百単位で出現した。
俺が放った炎の剣は、それらに当たったとたん、
バシュッ……。
あっさりと霧散してしまう。
「これは──」
単なる防御じゃない。
そう、リアヴェルトがまとっていた『拒絶』の神気と同じ技だ。
いや、むしろ──。
「これが我が力。何者であろうと、我が『拒絶結界』を貫くことはできん」
神が静かに告げた。
これこそが『拒絶』のオリジナル。
そして、真の形ということか。
さすがに、これまでの相手とは違う──。
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