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愛弟子に裏切られて死んだおっさん勇者、史上最強の魔王として生き返る  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第12章 運命の果て

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11 魔と天と人の死闘4

 虹色の輝きに包まれた勇者たちが、四方に散った。

 各部隊が魔族の軍に正面から斬りかかる。


 いきなり総力戦の様相だった。


 魔王軍はヴェルファーとジュダが中央を固め、四人の魔軍長がその周辺に陣取る。

 俺も、加勢しなければ。


「『ホーミングブラスト』!」


 呪文を唱える。


 無数の光弾が上空に打ち上がり、そこから一気に降り注いだ。

 自動追尾魔法『ホーミングレイ』の強化版である。


 これで勇者たちをある程度追い払えるならいいんだが──。


 ばぢぃぃぃっ!


 奴らのまとう虹色の輝きは、俺の魔法を弾き散らした。


「やはり、リアヴェルトと同じ力か……」


 神の力の一部を借り受け、あらゆる魔の攻撃を『拒絶』する──。

 しかも、数百、数千という数の勇者たちが全員その力を備えているのだ。


「厄介だな」

「敵は勇者です。ここは私にお任せを」


 リーガルが進み出た。


「魔王軍に加勢してきます」

「リーガル……」

「その間に、王は使徒を」


 リーガルが空を見上げる。

 数百メートル上空に浮かぶ、天使のようなシルエット。


 彼らから放たれた光が、勇者たちに降り注ぐ。

 そのたびに、勇者たちの体を覆う虹色の輝きが、光度を増していく。


 おそらく──あれは『補給』だ。


 勇者たちに分け与えている『神の力』は一定時間が経つと、消えるか薄れるんじゃないだろうか。

 だから、使徒たちがそのたびに『神の力』を補給しているんだろう。


 そこを断てば──勇者たちは力を失う。

 戦況は魔王軍有利へと傾くだろう。


「……分かった」


 うなずき、俺は飛行魔法を唱えた。

 まず、上空の使徒を討つ──。


「ステラ、俺は空にいる使徒たちを討つ。お前の『眼』で何かに気づいたら、教えてくれ」

「承知しました、魔王様」

「じゃあ、行ってくる」


 俺は飛行呪文を唱えようとする。

 そのとき、ステラが俺の手を軽く握った。


「……ステラ?」

「ご武運を」


 俺を見つめるステラの瞳は、かすかに濡れている。


「ああ、大丈夫だ。必ずお前の──お前たちの下に戻る」


 言って、俺は空を翔ける。


 上空には赤、青、白、黒の衣をまとう四人の少年少女がいた。

 いずれも息を呑むほど美しい容姿をしている。

 背から翼を生やし、頭上にはまばゆい光輪が浮かんでいる。


「僕らは神の御使い──使徒と呼ばれしもの」


 黒い衣の少年が言った。


「僕は黒の使徒(ノワール)、彼女は紅の使徒(ルージュ)


 隣に浮かぶ、紅の衣の少女を指し示す。

 双子なのか、そっくりの顔立ちだ。


翠の使徒(ベルデ)


 さらに隣の少年を指さす。

 遠目からは青い衣に見えたが、近くで見ると美しい翡翠色をしていた。


「そして白の使徒(ブラン)

 純白の衣をまとった少女だ。


「我ら四人の使徒、神のご意思に従い、魔王軍を殲滅する」


 殲滅、か。


「そうはさせない──」

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