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愛弟子に裏切られて死んだおっさん勇者、史上最強の魔王として生き返る  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第12章 運命の果て

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10 魔と天と人の死闘3

間が開いてしまいましたが、続きですm(_ _)m

 戦いは、すぐには始まらなかった。

 使徒と勇者の軍も、魔王軍も、ともににらみ合いつつ、じりじりと陣形を変えていく。


「今回は慎重だな、ヴェルファーも」


 つぶやく俺。


「相手にどんな奥の手があるかも分かりませんし、一気に攻める気はなさそうですね」


 隣で俺に寄り添うステラが、そう答えた。


「そして──攻めに出るときは、一気に戦況が動く」

「ええ」


 時折、遠距離攻撃の撃ち合いが生じるが、それも散発的なもの。

 後は、にらみ合いや小刻みな陣形の移動が続いていた。


 血気盛んなヴェルファーが焦れなければいいが……。


「──俺たちも方針を決めておこう。遠からず戦局が激しく動く。そのときに備えて」


 俺はステラ、リーガル、オリヴィエに言った。


「俺たちは連携して奴らの対処に当たる。ステラ、お前の『眼』で見て、最適な陣形を教えてくれ」

「はい、魔王様」


 俺の言葉にうなずくステラ。


「敵の中心戦力は使徒です。勇者たちも『神の力』でかなり強化されているようですが、やはり使徒に比べれば数段落ちる戦力です」

「数は厄介だが、な」


 リーガルがつぶやいた。


「確かに、並の魔族では相手をするのに荷が重い。リーガルには勇者たちの相手を頼みたい」


 俺は髑髏の剣士に言った。


「その間に俺が使徒を叩く」

「人間どもへの憎しみはありますが、どうせなら、歯ごたえのありそうな使徒と戦いたいものですな」


 と、リーガル。


「わー、リーガルさん、武人キャラですねー」

「キャラも何も、俺は武人だ」


 はしゃぐオリヴィエに、リーガルは淡々とした口調で告げた。


「いや、使徒とは俺がやる。リーガルの実力は疑っていないが、空戦ではお前の実力は十分に発揮できないだろう」

「……むう」


 俺は魔法で飛行できるが、リーガルに空を飛ぶ手段はないからな。

 空中にいる使徒を攻撃するのは難しいはずだ。


 それに──。


 いくらリーガルでも、使徒が相手ではどうなるか分からない。

 しかも相手は複数だ。


 リーガルにはまず勇者たちの相手をしてもらった方がいいだろう。


「やむを得ませんな。魔王様のご命令通り、勇者どもを斬り捨ててくるとしましょう」

「絶対に無茶はするなよ。戦況をよく見て、退くべきときは退いてくれ」


 勇者たちだって油断できる相手じゃない。

 リアヴェルト級が大量にいるとしたら、さすがに厳しいだろう。


「私が、人間どもを相手に簡単に後れを取るとお思いか」


 今の言葉はリーガルの矜持に触れたらしい。


「相手の戦力は不明だ。十分に気を付けてくれ、と言っている。攻撃の要であるお前を万が一にも失うわけにはいかない。失えば……戦力のバランスは一気に崩れるかもしれないからな」

「……承知いたしました」


 リーガルは恭しく頭を下げた。


「では、空戦は魔王様、陸戦はリーガル魔軍長に任せ、私は戦場全体を見ながら、その都度最適な戦型をお伝えします。オリヴィエは負傷者に備えて待機。いつでも治癒能力を使えるようにしておいてくれ」

「りょーかいです、お姉さま」


 オリヴィエがにっこりとうなずく。

 そのとき、


「──魔王様、使徒と勇者たちが動きます」


 ステラが第三の瞳を輝かせて報告した。


「いくぞ」


 俺は短く宣言した。


 決戦、だ。


 おそらく、この時代で最大にして最後の──。


 この時代の、そして未来の魔族の命運を決める決戦だ。

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[一言] 更新待ってましたぁー! これから更新頑張ってください!
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