33. ジェストさま♡ ジェストさま♡ ジェストさま♡ ジェストさま♡ ジェストさま♡ ジェストさま♡ ジェストさま♡ ジェストさま♡ ジェストさま♡ ジェストさま♡ ジェストさま♡ ジェストさまぁ♡
時間は戻って今朝、ベキ子も廃エロフも怪電波を受信していたのだ!
それは『手段を問わずにボクの下に集え』だなんて理不尽な命令だ。
そんなもの。
ベキ子は当然のように無視をしたいがムリムリムリ之助!
「あ゛ーっ! 今良いところなのにぃ♡♡」
何がそんなにイイところなのか。
見た目だけの話をしよう!
着衣のお話だよ!
両手とも恋人繋ぎで、瞳が肉食ハートに歪んだライドオンだったお話をしよう!
一文字抜けばライオンさんだ! メスから誘う百獣の王様だ! ところで「抜けば」っていう言葉って卑猥ですねっ><
それはさておき。
重要なことは、着衣のエロスというのは、見えていないから良い。というひと言に尽きる。
だってイラストにしても、モザイク不要の健全なプレイだ! 涎ダラダラでも超健全!
「ちぇー♡ あのイケメンエルフ連れてぇ、お嬢さまのところ行かなきゃねっ♡」
作戦はこうだ。
ベキ子もロッちんも、貴族の令嬢、いや令息だとか、アンタッチャブルなハイエルフの貴公子だとかいう肩書だけで、ある程度は正面から王城深くまで入れるだろう。
そこから先は成り行きだ。
一発ブチかませばイケるくらい気持ちいいんじゃないかって、ゾクゾクするよね!
*** ***
話も時間も戻って謁見の間だよ!
世界最高戦力と、世界最強個軍。
そう! 美の暴力だ。
「もう、驚きました。あまりに急に、王城に神代が顕現したものでしょう?」
「それは此方も意想外。パティが無茶をするから。」
「ええっ!? ボクが悪いの!」
王様なんて放り出して、女3人姦しい。
「そうよ。ついさっきまで、ウィリアムさまと泉で涼んでいたのよ?」
「誰? って言うか、ボクだって理不尽に捕まえられて、ワケわかんないこと言うクセに、ボクが悪いみたいなヤな感じでさぁ。」
「私の、唯ひとりの男。ウィリアムさま。」
「えっ、なにそれ羨ましい!」
パティちゃんは引かない。
それがヴィヴィにも面白かった。
「シルフ伯母さま。」
「なぁに?」
「この子、魔女の始祖なのね。」
「わかるの?」
「ええ!」
「え? なにそれ。」
魔女。
それは、自らの欲望さえ叶えられればそれで良いという、欲望の極限。
吸着の化身たるヴィヴィも、妙齢の魔女たるシルフも例外ではなく、自身の根源的な欲求を至上とする魔女だ。
その、始祖。
教えを受けることなく魔女に至る欲望の塊。
「欲望に忠実な、女のこと。」
「それは確かに。」
「とても、面白いわ。」
そう区切ってヴィヴィは固まる王に振り返った。
プラチナシルバーのブロンドヘアーが、優雅に舞った。
「さて、陛下。」
王は、微かに頷いた気がした。
「どうしてパティちゃんが、捕らえられたのかしら?」
「その娘には、王の騎士を殺害したと、」
答えたのは宰相だ。
だから、パティはイラついた。
「だからそれはシルフお姉さまがやったんだって、言ってるでしょ! バカじゃないの!?」
「パティちゃん。これはメンツの問題なの。」
そっと告げるヴィヴィ。
そうしてパティを落ち着けて、ヴィヴィは言葉を重ねた。
「魔女に、手を出したのではなくて?」
それは魔女が欲望の塊であるが故の反論。魔女は、いつだって討伐されうる業を抱えている。
その代わり、魔女の所業は天災のそれと同じだという。最も身近な、理不尽の象徴であった。
「パティちゃんも目立っていたのではないかしら?」
確かにパティは豚に馬車を牽かせて耽美に耽るとかいうパーリーピーポーだ。
目立ちに目立っていた。
「陛下。確かに魔女は減ったわ。けれど、今一度、魔女のことを伝えなくてはならないのでしょう。私どもは、善良ではないのだから。」
とかなんとか、風向きが良くなってきて、パティちゃんも大喜びだ。
しかしね?
アクシデントにアクシデントは重なるものだ。
「イッツァ! パーリーターイム!」
彩るは極光から奪った色と色々。
パラパラ小さな花火が破裂する。
而してそれは、交差する影法師。
「皆々さま。ご機嫌麗しゅう! レィディーズ、そしてジェントゥメン。」
フォーマルを着崩してカジュアルに、カラフルな色使いでコミカルに飾り立てた道化師。
焔の射手とも呼ばれる戯けた影法師。
気障ったらしいイケメン。
魔族の末裔、ジェストであった。
「ジェストさまぁ♡♡」
おっとパティちゃんはマフィアの下にデリバリーされちゃったのは忘れちゃってるのカナ? いくらイケメンに弱いといっても、さすがに笑顔を向けられてチャラに出来るとか、チョロすぎない?? え? それが魔女だって??
え? 魔女……チョロすぎない??
~to be continued~
今回、まさかのタイトル落ちでしたっ><





