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aラストティア ~荒野の楽園編~  作者: 蒼骨 渉
第三章 グオーレ王国
24/60

10 婚約者選定の儀(予選)

ちょっと今回は4000字近くてボリューミーですが一気に読むならここかなってところで区切りました!

YouTubeも一気に5話分更新したので見てくださいね!

次の日を迎えた。外はチャオス王子婚約者選定の儀の準備もあってかかなり騒がしい。

 優理とカレンは約束通り残り十ペカを支払い、ニュートンを返してもらうと広場に向かった。

 ニュートンが帰ってくるとき受付係にかなり怯えているようだったが、一体昨晩なにがあったのだろうか・・・・・・。こころなしか受付係の肌艶が良くなって見えた。


 広場に着くと、華やかな衣装に身を包んだ若い女性達がわらわらと集まっていた。

 やはりみんなこの国の妃になり王室に入るために身を投じるのだろう。

 優理の情報不足であったが、午後から城で行われるのは最終選別であり、午前中に参加受付と予選的なものが行われるようだった。まぁ予選と言っても参加する順番に前に出るだけで、城の二階のバルコニーにいるチャオス王子が気に入った女性を選ぶらしいが。ここで気に入られなければ今回の作戦は意味を成さない。

 だが僕はチャオス王子の好みをちゃんとリサーチした。そして衣装もティアの力を使って想像して創りあげた。これなら絶対に行けるはずだ。後は僕自身も変身したら完璧。


「カレン、これに着替えてきてくれないか?」

「なにこれ?」

 不思議そうに渡された袋を見る。

「今回の選定の儀のために用意した特別な衣装だ。チャオス王子の好みに合わせて造っている。午後のパーティーに呼ばれるために必要なんだ」

「なんだ衣装も用意してあったのか準備が良いな優理。よし着替えてくるから待っていろ」

衣装の入った袋を持って、揚々と着衣室に入っていくカレン。 

昨日はあんなに嫌がっていたのに、やるしかないと腹をくくってくれたのか頼もしい。


 しばらくして着衣室のカーテンが開き、カレンが出てきたが恥ずかしいのか、両腕で身体を隠し辺りをきょろきょろと見回す。気のせいかもしれないが、カレンが出てきたときにヒューっと男達の歓声が上がった。

 頬を赤く染めたカレンと目が合う。

すると拳を丸めて肩を揺らすようにズカズカとこっちに向かって歩いてくる。

「ゆーーうーーりぃーーー! この格好はなんなのよ!!」

「何って、チャイナドレスだよ」

 昨日酒場で得た情報通り、胸元がセクシーに強調されるようにしっかり空いていて、太ももが丸見えなスリットが横に入っている、カレンの髪色と同じく真っ赤な紅色をしたチャイナドレスだ。胸の部分を若干盛っているのは巨乳好きのチャオスのポイント稼ぎのためだ、仕方なかった許してくれ。

「うぅ・・・、こんなに肌を晒した服なんて着たことないですわよ・・・・・・」

 恥ずかしさのあまりいつもの勢いあるカレンとは別人の乙女ちっくカレンだった。

「ちゃんと綺麗だよカレン。髪もお団子で纏めてもらったんだね」

 少しでも機嫌を損ねないように褒めなければこの作戦が終わってしまうのでちゃんと褒めておく。まぁ綺麗であることは本当だけど。

「そ、そうかな。私にはこういう格好似合わないと思いますの」

「そんなこと無いよ、ちゃんと似合ってる。これでチャオス王子に選ばれるのは確実だろうね!」

 もじもじしながら「が、がんばる」というカレンを流石の優理も直視はできなかった。


「はーい、じゃあ参加する女性は順番に前に出てきてくださーい」

 バルコニーからよく見える位置にあるステージに一人ずつ、気合いの入った女性達が登壇していく。

 周りの男どもはオスゴリラのごとくウホウホ鼻を膨らませて吠えている。

「おおっ! 次は国一番のボインちゃんが登壇するぜ!!」

「「「うぉおおおおおお!!」」」

 たゆんたゆんに揺れる、衣服がはち切れそうなほどおっきいおっぱいの持ち主が登壇しマイクに見立てた棒を渡される。

「あ、あの、あんまりじろじろみないで・・・・・・。きゃっ」

 緊張のせいか持っていた棒を落としてしまうが、あろうことかそのバインバインに沈み込みポヨンッと跳ねて落ちていったではないか!?

 あまりの衝撃映像に超スローモーションに見えてしまったのは僕だけでは無いだろう。一瞬その場が止まったように静寂に包まれた。


ぽとっ


 マイクの棒が落ちた音で停止状態が解除される。

「あの子、ご、ご、ごごお、合格!!」

 鼻の下を伸ばしたチャオス王子は隣にいるグオーレン現国王の裾を引っ張る。

「ふむ、どうやったらあそこまで成長するのだろうか。一つ質問してこようかな」

 カレンさんも少しは気にしているんですね。でも個人的にカレンはあそこまででかくなくて良いと思う。うん。


「つ、続いての方どうぞ~」

 ん?あれは・・・・・・

 司会に呼ばれ意気揚々とステージに仁王立ちして居たのは、小学生くらい女の子だった。ミニスカートのワンピースを着ていて、ライオンの鬣のように毛先の跳ねた金髪に近い黄色のショートヘアに、赤いリボン付きのカチューシャが差し色で入っている。横に大きく開いた口からはこれもまた凶暴な猫科の動物に似た八重歯をちらつかせていた。


 周りの人は、迷子かな?小学生が来ちゃったぞ。おチビちゃんだ。などと騒ぐ。

「おいおい、お嬢ちゃん勝手に上がっちゃいかんぞー。もう少し大きくなってからな」

 がたいの良い男に肩からひょいっと持ち上げられてステージから強制退場させられる黄色い髪の少女。

「ちょっと! 離しなさいよ! まだ何も言ってないじゃんか!!離せぇぇ-!」

 男の腕の中で暴れるも為す術も無くそのまま退場させられてしまった。

「あの子、元気だなぁ・・・足も綺麗だ・・・将来は良いお嫁さんになるなぁ・・・合格」

 チャオス王子のストライクゾーンはかなり広いようだった。


その後も次々と女性達が登壇していく中、優理はさっきの黄色い髪の少女を探していた。

もしあの子が昨日のラムじいの占いの子だったとしたら、敵か味方かは分からないけれどきっと何かあるはずなんだ運命を動かす要素が。

そう思って人混みをかき分けながら広場を探し回ったが結局見つからなかった。

うーん、黄色い髪だったけど違ったのかな。他にも黄色い髪の子は居そうだし。そもそも占いが間違っている可能生もあるか・・・・・・。


「あっ、優理どこに行ってたんだ?急に居なくなって」

カレンは急に居なくなった優理を心配して探していた。

「あ、ごめん、捜し物してたんだ」

「そうなのか。そろそろ出番だが優理は一緒に上がらないのか?」

「そうだった、すっかり忘れていた!ちょっと待っててくれ」


 黄色い女の子のことばかり考えていて自分が変身するのを忘れていた優理は急いで建物の影に隠れる。

 推薦の場合、推薦した者も一緒に城の中に入ることが許可される。ただ自分の顔と身なりのままで行くと、子供が推薦者ってことになり怪しまれるはず。だからイレイザの時みたいにティアの力を使って変身をする予定だったのだ。


「おまたせぇぇ・・・」

「な、なんだ・・・・・・、優理なのか?」

 目の前に居るのは長い髪で顔もよく見えないような、腰の曲がったおじいちゃん。

 まさか急に声かけてきた知らない人?とまではならなかったが、一瞬ヒヤリとするくらいに誰だか分からない。

「なぁに心配要らんよぉ・・・優理じゃ・・・」

「そ、それで行くんだな・・・・・・」

「そうじゃ・・・・・」

「わ、わかった。よろしく頼む」


 遂にカレンの番が来た。優理が先頭を切って歩き、後ろをもじもじしたカレンがそれに続く。

「さぁ次は御年86歳のロムじいさんの推薦枠だ!」

 司会の人が紹介をし、おじいちゃん姿の優理がよろよろとマイクを受け取る。

 ちなみにロムじいという名前は元の世界にいた図書館のおじいちゃんから取った。

「あぁ・・・えっと、わしもそろそろ歳じゃ、この子には幸せになってもらいたい。チャオス王子よろしく頼んだぞぉい」

 おじいちゃんの孫を思う気持ち伝われ!と思いながらチャオスにアピールをする優理。しかしそんな必要もないほど群衆は沸いていた。

「ひゅー!ひゅー! 良い足してるぜ!」

「な、舐めてもいいかな?」

「チャイナドレス、うん、エロくて良いな」

それはチャオス王子も同じようで、「あ、あの子、あの子がいい!いい!いい!ブヒッ」とバルコニーで興奮する。


「あはははは・・・・・・、よろしく頼みますわ~」

 褒められているのだろうけど、やっぱり男の視線はちょっと苦手だな・・・・・・。

「凄い人気ですね!!これは期待できそうです。さーって次の方どうぞ!」

 あれ?俺の偽装要らなかったんじゃね?と思いながら、司会に煽られステージを降りたのだった。

 全員の登壇が終わると10分の休憩の後に結果が発表がされた。

選ばれたのはこの5名だった。


カレン 僕の仲間

マミー おっぱい

チキータ チビ

レオーネ ケツでか

ホワイトキャッツデビル ツンデレツイン


最後の人だけキャラネームになってないか?しかもデビルなのに白って、名前までツンデレなのかよ・・・・・・。

「優理やったね。これでやっとお城の中に入れるな」

 両手でガッツポーズしながら喜びを表現するカレン。

「心配はしてなかったけどね。さすがだよカレン」

 いくら作戦とはいえ恥ずかしながらも頑張ってくれたカレンに礼を述べる。


とにもかくにも予選は突破した。無事に突破できて良かったと安心したいが、そうはいかない、むしろここからが本番で勝負だ。

カレンはこの衣装のまま城の中に入らなければいけないし、きっとチャオスに付きっきり相手しないといけないだろう。つまり僕が城内を探索して捕らわれているだろうティアの所持者(マスター)を探し出し救出し無ければならない。

はずだったのに・・・・・・・・・・・・。


「どうしてこうなったんだぁぁああああ!!」

 僕は暗くじめじめした床に転がり、両手を後ろで縛られた状態で牢に閉じ込められていた。

主な登場人物



・優理(主人公) 虹色のティアマスター

・カレン 赤色のティアマスター

・イリィ 赤のティアの精霊守護

・ニュートン ハリネズミ

・自然の楽園にいる美少女

・ラムじい(占い師)

・黄色い髪の少女

・宿屋の受付係

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