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20年の思いをあなたに  作者: のん
動き出す、恋心
21/31

まさかの依頼





「マァサァキィ君っ!!おつかれさまぁっ」




「おうっお疲れ~」



聞いてしまったその声に。




見てしまったその姿に。




触れてしまったその肌に。




迷いを感じた。




別れたくない。




別れたくない。




一緒にいたい。




でも。




別れなきゃ、いけない。




あたしは死んでしまうから。




今日かもしれないし、明日かもしれない。




そんな急に死んじゃったら、きっと彼は戸惑うでしょう。




だから、その前に。




離れなきゃ。




「ねぇマリちゃん?」




「・・・・・え?」




「話があるんだけど、いいかな?」




ミナちゃんに呼び止められた。




「いいよ。」




屋上へと向かう。




「話って?」




「あっごめんね?急に呼び出して」




何て感じの良い人!!!




「ううん」




「マリちゃんに、こんなコト言うのもアレなんだけど・・・・・・・・」




可愛い




「あたし、マサキ君の事が好きなんだぁ」




そう言う彼女は乙女の顔。




「そっそっかぁ」




「だからね?マリちゃんに協力してもらえないかなぁと思ったんだけど」




「えっでも、あたし・・・・・」




「いいのいいの。ちょっとした事でいいんだ」




「あ、あの。あたし・・・・・・」




「告白したいの!!!!!!!!」




「こ、こくはくぅ!?」




そんな事、彼女のあたしに、言いますか!?




もしかしたら、ミナちゃん・・・・。




知らないのかも。




あたしとマサキが付き合ってる事。




「だからマリちゃんに、呼び出してもらいたいの。

 

 ほら、マリちゃん・・・・・・マサキ君と、仲いいでしょ?」




「仲、良いけどそれは・・・・・・・」




「それじゃあ、頼むね?

 

 あっあたし係の仕事が残ってた。


 じゃあマリちゃんっばいばい」




「えっば、ばいばい」




あぁぁぁぁ。




とんでもない事を引き受けてしまった。




結局ミナちゃんに、言えなかった。




ど、どうしよう。

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