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ケモ耳少女はファンタジーの夢を見る(仮)  作者: 空駆けるケモ耳
第2章 王都観光
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91話 4人の美少女達


 一応、作者の熱が平熱に戻りました。

 このまま症状が何もないといいですね。


 私達は南門を抜け問題なくユスティアに入る。

 また小さいのが増えてるみたいな目で見られた気はしたけど。


「個人カード持ってるんですね」

「あっはい、持ってますよ。と言いますか、記録台などの魔道具は魔導士の1人が作った物ですから」

「へ〜、魔導士って発明家さんなんだね〜」


 記録台を発明って、普通にすごいよね。

 冒険者の魔法使いと魔導士のレベルの違いを感じる。

 魔導士ってエリート集団なのかな。


 ひとまず広場に向かうけど、今日は一段と見られるね。


「な、なんか、すごい見られますね」

「こんなパーティだからね」

「も、もし目立つのが嫌だったら、認識魔法をかけますけど…」

「かけるとどうなるの?」

「えっと、私達が見えなくなります」


 うん、今見てる人達から変な噂が立つね。


「いや、かけなくていいよ」

「わ、わかりました」


 そのまま私達は広場に出る。


「何か食べたい物とかある?」

「私は大丈夫です」

「私も〜」

「わ、私も大丈夫なんですけど、あの、レイさん」

「どうしたの〜?」


 うん、マリンの言いたいことは分かるよ。


「ど、どうして小さい子に手を振ってるんですか」

「手を振られたからだよ〜」


 やっぱりそうだよね。


「い、いや、まあ、良いことだとは思うんですけど、その変に勘違いされたりとか… というか、え、もしかして本物なんですか…?」


 ほら、混乱してるじゃん。


「本物だよ〜」

「違うよ、ただの冒険者だよ」

「え、ど、どっちなんですか?」

「ただの冒険者だよ〜」


 良かった、ちゃんとレイは引き際を分かってるね。


「お、王女様では、ないんですよね?」

「ではないよ〜」


 マリンはホッとしたように息をつく。

 この下り、あと何回やるのかな。


「そ、それにしても、沢山の人がいますね」

「ここが街の中心だからね。アリス、そうだよね?」

「そうですね、広場の近くにお店がいっぱいあるので、その分も人もいっぱいいますね」


 ユスティアに来て別に長いわけではないから、アリスに一応の確認を取る。


「ミオちゃん物知り〜」


 何、そんなニヤニヤ見て。


「あの、アリスさんはここの生まれなんですか?」

「はい、私はユスティア生まれです。マリンお姉さんはどこ生まれなんですか?」

「わ、私は、北極の近くのアンクインの生まれです。知ってますか?」

「聞いたことないですね」


 北極?

 文字通り北極のこと?


「マリン、ここまでどのくらい時間をかけて来たの?」

「えっと、そうですね、どこかに滞在したりもしましたけど、だいたい半年ぐらいですかね」

「え、半年?」


 半年、箒に乗ってユスティアまで来たの?


「マリンって今は何歳なの?」

「えっと、13歳です」


 13歳で半年間も1人で旅をしてたの?

 私だったら一緒に誰かといないと、半年間も旅なんて出来ない。


「マリンちゃん、アンクインからオーロラって見れる〜?」

「オ、オーロラですか?う、うーん、たまに見れますよ。北極に行けば簡単に見れると思います」

「ほんと〜!?ね〜ミオちゃん、アンクイン行こ〜よ〜」

「半年も飛び続けるのは無理だよ」


 何度も言うように、最初の冒険にしてはハードルが高すぎる。


「あの、半年と言っても、実際に移動してる時間は4ヶ月くらいですよ」


 4ヶ月くらいって、4ヶ月だよ?


「私とレイとアリスは飛行魔法を覚えて初日なんだけど、出来る?」

「あっ、初日なんですね。うーん、初日だとちょっと難しいですかね…」


 それはそう。


「初日だと無理だって」

「どのくらい練習すればアンクインまで行けるの〜?」

「えっと、だいたい1年とか…」

「1年…」


 レイ、残念だったね。

 まあ、ステルス発信器を中継していけば良いんだけどね。


「とりあえず、近場の冒険からしよう」

「う、う〜ん」


 レイが項垂れながら言う。

 前を向いてお姫様、世界はオーロラだけじゃないよ。


 こうして雑談しているうちに私達の家につく。


「ここが私達の家だよ」

「お、大きいですね」

「私達の家にようこそ〜」

「ようこそです」

「は、はい、ありがとうございます」


 私は玄関の取手の鍵の魔法陣に触れ、鍵を開けて扉を開ける。


「そういえば、居住登録しないと」

「た、確かにそうですね」

「まあそれは後でいっか、とりあえず家を案内していくね。あと、玄関で靴を脱いでね」

「く、靴ですか?分かりました」


 そう言ってマリンはしっかり靴を揃えて家に上がる。


「ここがリビングで―――」


 私は扉を開けてリビング、応接室もとい空き部屋2つ、お風呂とトイレの場所を教える。


「それで2階が個人部屋だよ」

「えっと、1人1部屋なんですか?」

「うん、そうだよ」


 私達は2階に上がる。

 アリスとレイは別に付いてこなくても良いんだよ。


「ここがアリス、あっちが私、それであっちがレイの部屋だよ」

「は、はい」


 階段の横の部屋がアリス、その横が私、そして私の前の部屋がレイの部屋だ。


「それでマリンはレイの部屋の隣でいい?」

「あ、はい、大丈夫です」

「それじゃあ荷物を置くからね」


 部屋には最低限の家具がある。


「え、広くないですか?もっと小さくていいですよ」

「広いけど、一律この大きさだから」

「そ、そうなんですね」


 マリンは驚いた表情をする。

 あ、そういえばマリン用のベッド買わないと不公平だよね。


「ごめん、このベッド良いのじゃないから、どうしようかな、私の部屋で寝てくれる?」

「そ、そんなとんでもないです。全然、良いベッドですよ」


 そう言ってマリンはベッドを撫でる。


「そっか、とりあえず発注はしておくから、他に必要な家具があったら言ってね」

「い、いえ、そんな、お気になさらず」

「遠慮しないでね。それで荷物はどうする?本は、出来れば積んで欲しくないかな。また何か失くしそうだし」

「わ、分かりました。ちゃんと本棚にしまいます」

「それじゃあ出していくよ〜」


 私とレイは本棚に本を出していく。

 うーん、これ足りるかな?


「食器とか大釜はどうする?」

「あ、えっと、食器は共用にしてください。それで、大釜は、火を使って良い場所ってありますか?」

「火?火ならキッチンだけど、大釜の大きさだと無理だね」

「地下室はどうですか?」


 地下室はありだけど、密室で火を使って大丈夫なのかな?


「地下室だと通気性が悪いかな?」

「あ、通気口さえあれば、風魔法で換気し続けるので、気にしないでください」

「なら通気口があるか確認して、あったらそこが錬金部屋になるかな?」

「マリンのアトリエだね〜」

「は、はい、そうですね」


 話しているうちに本棚が埋まる。

 うん、足りないよね。


「本棚は後で買うから、とりあえずテーブルの上に置いておくね」

「あ、はい、ありがとうございます、すみません」

「気にしないで」


 私とレイはテーブルの上に本を積み、それを終えて私達は1階に降りた。


 街では噂になっていた。

 例の美少女グループにもう1人美少女が入ったよ。

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