表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ケモ耳少女はファンタジーの夢を見る(仮)  作者: 空駆けるケモ耳
第1章 ケモ耳 異世界を知る
64/545

61話 仲良し3姉妹


 アリスが探さなくても来てくれた。


「アリスは何の用でギルドに来たの?」

「今日は別にようがあったわけじゃなくて、ミオお姉ちゃんの猫ちゃんがいたから追いかけたんですよ」


 なんで追いかけたの。


「そしたらちょうどここで猫ちゃんに逃げられちゃって。ここまで来たなら何か解体していこうと思ったんですよ」


 アリスがゴーレムにゃんこを追いかけてここまで来た光景を思い浮かべる。

 言うまでもなくかわいい。


 というか私のゴーレムにゃんこは何をやってるの?

 野放しにしてるけど大丈夫かな?


「アリスちゃんって解体するの〜?」

「そうですよ、レイお姉ちゃんはしないんですか?」

「しないよ〜」

「やっぱり獣人族って解体しないんですね」

「逆に解体出来るなんてすごい」

「慣れれば難しくないですよ」


 慣れるまでが長いんだろうけど。


「今、レッドビーとキラービーの解体をお願いしたから、良かったらアリスも解体する?」

「いいんですか?」

「私はいいよ」

「私もいいよ〜」

「ありがとうございます。それじゃあ行ってきますね」


 アリスが嬉しそうに手を振りながら解体受付の奥へ向かう。

 私とレイは手を振り返す。


「アリスちゃんかわいい〜」

「分かる」

「アリスちゃん、完璧だね〜。名前通りの金髪で青い目で美少女。服装は普通だけど、絵本から飛び出して来たって言われても信じちゃうね〜」

「しかも優しくて、しっかりしていて純粋。最強の美少女だよ」

「絵本のアリスのワンピース着せたいな〜。今度、服屋さん行こ〜よ」

「いいよ」


 確かにアリスのアリスのコスプレを見てみたい。

 というかこの世界なら衣装みたいでもそこまで悪目立ちはしないだろうし、アリスを着せ替えて遊ぶのも楽しそうだな。

 ついでにレイにはもう少し抑えた服を着て欲しい。

 毎回お姫様と勘違いされるのを訂正するのも少し手間だからね。

 その服装以外でもかわいい服はいっぱいあるから。

 ね? 


「ミオちゃんとアリスちゃんと一緒に住むの楽しみだな〜」

「私も楽しみだよ」


 どういう生活になるのかな。

 アリスに毎朝起こして欲しいな。

 あとは魔法の勉強をしたり、アリスを愛でたり、剣の勉強したり、レイを愛でたり、冒険に出かけたり、2人を愛でたり。

 たまに遊びに出かけて、色々観光に行ったりして、悠々自適な毎日が待ってるよ。

 学校もないし、お金もあるから仕事もないし、本当に自由人じゃん。


「依頼も特になさそうだし、何か食べよ〜」

「そうだね」


 私達は食事スペースに行き、葡萄を頼んで摘みながら時間を潰す。

 しばらくするとアリスがやってくる。


「ミオお姉ちゃんとレイお姉ちゃん、解体が終わったから来てほしいってブルーノさんが言ってました」

「分かった、今行くね」

「アリスちゃ〜ん」


 レイがアリスと腕を組む。

 私は会計を済ませて2人のもとに戻ると、レイがもう片方の手で私を手招きする。

 レイの尻尾が揺れている。

 私がレイの横に来るとレイが腕を組んでくる。


「歩きづらいよ」

「いいんだよ、さぁ〜いこ〜!」


 そういうとレイが歩き出す。

 これだとレイが末っ子みたいだね。

 私達はレイに連れられて解体室に向かう。


「なんだお前ら、仲良いんだな」

「めっちゃ仲良しだよ〜」


 レイが元気に答える。


「友人は大切にしろよ。こんな世界だ、特に獣人族2人は冒険者だし、アリスもいずれは冒険者になるんだろう。いつ誰が死ぬか分からないからな」

「縁起でもないことを言わないでよ」

「そうだよ〜。私達3人なら無敵だからね〜」

「私は戦えないですよ?」

「大丈夫、アリスは私達が守るからね〜」


 急に現実を突きつけてくるムキムキおじさん。

 こういう花のある時間にそういう話は必要ないんだよ。


「ははは、余計なお節介だったな、すまない。それじゃあ素材はあっち置いてある分だ。なかなかいい針も取れたぞ。こっちがミオで、こっちがレイの物だ。売却金も一緒に置いてある」


 ブルーノが指差ししながら説明する。

 私は自分の分をアイテムボックスにしまうと、レイも同じようにしまう。


「レイお姉ちゃんも空間魔法を使えるんですね」

「使えるよ〜。アリスは何か魔法は使えるの?」

「私は魔法は使えないです。光魔法を少しだけ使えるだけです」

「魔法は使えないのに光魔法が使えるの?」


 アリスが言ってるのは真魔法の方だね。

 レイには魔法について分かってないからちゃんと伝わってないね。


「光魔法は魔法じゃなくて魔術なんだよ」

「そうなんだ?」


 レイが首を傾げながら答える。

 分かってないね。

 やっぱりレイも一緒に魔法の授業を受けてもらおう。


「そういえば何で真魔法で統一しないの?分かりづらいよね」

「真魔法って呼び方はあまりいい呼び方ではないんですよ。魔術を魔法として見ないで馬鹿にする、そういう魔法使いの方々が区別するために使う呼び方なんですよ」


 差別用語みたいな感じなのかな?

 でも普通の差別用語と逆だよね。

 それにしても嫌な魔法使いもいるんだね。

 別に魔術って便利じゃん。

 誰でも部屋を明るく出来るんだよ?

 魔術を差別する気持ちが分からない。


「そうなんだ」

「へぇ〜、そう言うのがあるんだ〜。でも光魔法でも便利だと思うけどな〜」

「だよね。暗いところを明るく出来るだけでもすごいのに」


 ゲーム内で洞窟探索をする際は光魔法で光源をばらまく役の人がいたぐらいだよ。


「よし、この後は魔法の授業をしようか。レイも受けてね」

「分かりました」

「え〜、私も受けるの?」


 レイが面倒くさそうに言う。


「今日はむしろレイのための授業だよ」

「そんな〜」


 私とアリスが解体室を出ようとしてもレイが来ようとしないので、私はレイを引っ張っていった。



 レイが魔法について知らないと話が毎回止まるので、急遽魔法の授業になりました!

 実技ではなく座学です!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ