○第48話~色欲の魔王パピー~
お待たせしました!最新話投稿しました(≧▽≦)
今回、このダンジョンのチャレンジにおいて予めダンジョンマスターから『挑戦を受けられる』との連絡を貰っていたので、トキヤ達はそのまま扉を開いた。
扉の先に広がるのはいかにも禍々しい…。ではなくとてもファンシーな空間であった。
愛らしい子供部屋に玉座の間を掛け合わせればこんな感じになるだろうか。
その部屋の玉座には1匹のチワワと、その両隣にも2匹の犬が控えていた。
玉座に座るのは茶色の毛をした可愛らしく着飾ったチワワで、その両足は靴下をはいているように白くなっている。
両隣に控える1匹はクリーム色のチワワで、もう1匹が、真っ白い毛のマルチーズである。恐らくはパーティーメンバーなのだろう。
「ようこそ挑戦者達。私がダンジョンマスターの『色欲の魔王』パピーよ。そして両手に控えるのは僕のジュリーとマリンよ。」
「マリンだよ~♪よろしくね。」
「ボ…。僕、ジュリーだよ。よろしく。」
パピーの言葉に合わせて2匹はペコリと頭を下げた。
─ チワワの方がジュリー…。男の子で、マルチーズの方がマリン…。女の子かな?
「では、早速仕掛けさせて貰うわよ?『チャーム』♡」
パチリ♪とパピーがウィンクをすると…。
「ふわぁ~か…。カワイイ~♡」
と、トキヤは目を♡にしてパピーに見とれていた。『魅了』状態だ。
「あぁっもう!!何やってんのよトキヤッ!!」
バッシィィィーン!!
と、アキはハリセンでトキヤの頭を叩いた。
「ハッ!!俺はいったい…。」
「何やってんのトキヤ。『魅了』されてたで。」
「しっかりしてよね。」
と、ルーナとシャルロッテが溜息をついていた。
「うぅ…。すまない。」
トキヤは申し訳なさそうに頭を掻いていた。
「私達も居るのを忘れちゃダメよ?」
「そ、そうだよ?」
いつの間にか距離を詰めていたマリンとジュリーにアキとソフィアは噛みつかれていた。
─ 小型犬けど噛まれると結構痛い。
「護衛がいないからがら空きだぜ!」
1匹になったその隙にトキヤはパピーに斬りかかった。
「痛いのはいやーよ?」
パピーは大きな瞳をウルウルさせてトキヤを見つめた。
「ふわぁ~♡」
「だーっ!!また『魅了』されてるんじゃないわよっ!!」
スッパァァァァァァァァーン!!
アキはハリセンでトキヤを素早く殴った。
「ハッ!!『スラッシュ』!!」
『魅了』が解けたトキヤはそのままパピーに斬りかかった。
「甘いわよ。」
パピーはトキヤの斬撃をヒラリと躱した。
「じゃあ、こっちからも行かせてもらうわね。」
そう言うと何処からか虹色に輝く水晶を取り出した。
「『召喚』!『黒妖犬』!」
光り輝く魔方陣から漆黒の大型犬が現れた。
「え!この子『召喚士』なの?」
驚くアキにパピーはニコリと笑いこう答えた。
「正確には『モンスターマスター』よ。」
と。
『モンスターマスター』…。それは『召喚士』と『テイマー』を極めた先にある中級職である。
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