○第111話~人骨と以津真天~
お待たせしました!最新話投稿しました(≧▽≦)
「この学園に地下なんて本当に有るんやろうか?」
ルーナはポツリと呟いた。
─ 無いこともないだろうなぁ…。
アキは古代賢者の試練を思い出しなんとなくそう感じていた。
「探してみない事には本当かどうかは不明だからな。しかし、有るとしたら何処に有るんだろうな?」
秋人は腕組みをしながら唸っていた。
「もう1冊の方には何か書いて無いのかしら?」
「その霊の目撃される場所が丁寧に記された地図の書かれたページがあったよ。」
千秋の問いにアキはそのページを開き全員に見えるように机の上にのせた。
「ん?アキ…。これって…。」
「そう。目撃場所、結構偏りがあるのよ!」
アキはトントンと本のページを指で叩いた。
─ 目撃場所の大半は3年の校舎の1階部分に集中しているようだった。
「3年の校舎の1階か…。確かに怪しいな。」
秋人は頷いた。
「でもこれだけじゃ何処かまでは確定出来へんから1階を虱潰しに探さんといかんねぇ。」
「また探索かぁ。」
ルーナとソフィアは遠い目をしていた。
「ん?大丈夫。そんなに時間は要らねーよ。多分ここだと思うぜ?」
トキヤは地図の1点を指差した。
─ そこは用具室と書かれていた。
「何でそこなん?」
「ん?ここだけ×印無いだろ?他の場所には付いてるのに怪しくないか?」
確かに3年校舎1階の他の場所では目撃されているのにそこだけ目撃されてないと言うのは少々不自然だろう。
「じゃあとりあえず行ってみようか。」
目星をつけたアキ達は用具室へと向かうため図書室を後にした。
「…。まさか本当にここやったとはなぁ。」
床に開いた地下への入り口にルーナは口をポカンと開けていた。
「場所さえ目星が付いたら割と簡単に見つかったな。」
あっさりと見つかった入り口に拍子抜けしながらアキ達地下へと続く階段を降りていった。
「うわぁ…。何これ…。」
広い地下室一面に散乱するおびただしい数の人骨にアキ達は絶句した。
「まさか学園の地下にこれ程の数の人骨が隠されていたとは…。」
「これはひどいわね…。」
秋人と千秋が顔をしかめていると人骨から無数の光の球がフワリと浮き出始めた。
「イツマデ?イツマデ?」
そんな言葉が聞こえたかと思うと光の球はものすごい勢いで地下室から飛び出ていった。
「千秋さんと秋人さんはこの事を学園長に知らせてください!」
アキ達はそう言うと光の球を追って地下室から駆け出していった。
光の球は訓練場まで飛んでいくと1つにまとまり赤子の頭に鳥の身体、蛇の尻尾を持つ怪鳥へと姿を変えた。
その姿は日本妖怪の以津真天と呼ばれる妖怪に非常に酷似していた。
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