○第109話~本の行方は~
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「え?ミス研調査集の○○年と××年ですか?少々お待ちください。」
司書の女性は1冊のファイルを机から取り出すとパラパラと素早くめくり始めた。
「…。おかしいですね。貸し出されてはいないので棚に有るはずなのですが…。有りませんでしたか?」
「はい。」
アキ達がそう答えると司書の女性は首を傾げ不思議そうに
「貸し出しはされていないので図書室にあるはずなのですが…。誰かが別の棚に入れてしまったのでしょうか…?困りましたね。お急ぎでなければ探しておきますので2~3日お待ち頂けますか?」
司書の女性は申し訳なさそうにそう言った。
─ 急ぎでは無いけれどこちらの都合で探させるのもどうなのか…。
そもそも図書室とは言っても図書館並みの広さなのだ。そこから数冊の本を探すとなると当然、多大な労力と時間がかかるだろう。
アキ達は無言で顔を見合わせ頷き合うと
「でしたら私達も探してみます。」
と、司書の女性にそう伝えた。
「そうですか?でしたら今から一緒に探しましょう。」
こうして図書室での大捜索が始まった。
因みに
「別の場所に仕舞うにしても元々の棚に近い場所かあるいは机の近くの棚だと思うんですよねぇ~。」
と、言う司書の女性の助言から二手に分かれて捜索する事になった。
side棚側
「う~ん…。これも違うわねぇ…。」
「ここも有らへんなぁ…。」
棚の近辺を探しているソフィアとルーナはため息をついていた。
もうそろそろ近辺の棚で見ていないのはもう2~3個程となったが未だに見つからない。
「後もう少しだからが…。んば…。ってって何あれ!!」
2人を励まそうとしていたアキがとある場所に視線を向けたまま固まっていた。
「どないしたん?」
「どーしたの~?」
ルーナとソフィアが不思議そうにアキの視線の先を見てみると、そこには白い羽根が生えた本がフワフワと宙に浮いていた。
「何なんアレ?」
「さぁ?まるでカード○ャプー○さ○らに出て来た『移』ってカードが起こした現象に似ているとは思うけど。私も何が何だか…。」
ルーナの問いにアキがそう答えた。
「ん?『移』やって?確かそれって…。」
「そう。本に羽が生えてランダムにどっかに転移しちゃうって話。」
「それやったら…。」
と、ルーナが思い至った途端、本が何処に消えてしまった。
「ちょっ!ちょい待てぇぇぇー!!」
「嘘!本当に消えた!!」
こうして本との鬼ごっこが始まった。
一方その頃棚近辺捜索組の方はと言うと、どうやら全く同じような状況になっているようだった。
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