○第105話~解けゆく七不思議①~
お待たせしました!最新話投稿しました(≧▽≦)
sideシャルロッテ
「マリアンヌさん!ついに…。ついに『世界樹の苗木』に育ったよ!」
シャルロッテは誇らしげに『世界樹の苗木』をマリアンヌに見せた。
「まあ!なんて立派な『世界樹の苗木』でしょう!これて世界も救われます!」
「それはよかった。」
シャルロッテはホッとしたように笑った。
ピロン♪
『クエストクリアおめでとうございます。依頼主から報酬を受け取りましょう。』
シャルロッテの前にそう表示されたウィンドウが現れた。
「ありがとう…。これで私も天国へと逝けます。こちらが約束の報酬です。」
マリアンヌは金色に輝く手のひらサイズのコインのような物をシャルロッテに差し出した。
「?これは??」
「これは『聖女の証』です。新たなる『聖女』の誕生に神の祝福があらんことを。」
そう言うとマリアンヌは光の粒子となって消えていった。
sideルーナ
「やっと…。やっと見つけたでえぇぇー!!」
今は空き部屋となっている教室で歓喜するルーナの声が響き渡った。
どうやら見つけたと言うのは箱の事のようで、その手には弁当箱ほどの大きさの小箱が握られている。
「『記憶の封印箱』…。レミーの探し物はこれで間違いない。」
ルーナは教室から出ると近くにある姿見に向かい
「レミー。探し物見つけてきたで。」
と、声をかけると
「わぁ♪見つけてくれたんだね!」
と、何処からかレミーの声が聞こえてきてルーナは鏡の中に吸い込まれた。
「お久しぶり♪」
「待たせたねレミー。これがレミーの探し物やよね?」
ルーナはレミーに『記憶の封印箱』を差し出した。
「…。これだ!ありがとう♪」
「いいえ。」
ルーナはにっこりと笑った。
『記憶の封印箱』を受け取ったレミーは早速とばかりに箱を開けた。
すると、箱の中から色取り取りの光の球がフワフワと出て来てレミーの中へと入っていった。
「どうやったんレミー?」
ルーナが恐る恐る尋ねると、レミーは少しだけ寂しそうな顔をしながら
「うん!思い出せたよ。」
と、そう答えた。
「…。実は僕はね…。」
レミーの教えてくれた彼の過去は、割と悲惨な物であった。
レミーは元々は両親と姉の3人と裕福ではないものの幸せに暮らしていたそうだ。
しかしある日、3人組の強盗に襲われてレミー以外の家族は殺され天涯孤独の身になってしまったらしい。
そして1人残されたレミーは敵を取るために旅の一座に道化師として紛れ込み各地を転々としていたそうだ。
一応敵は取れたのだが、結局レミーも相打ちのような形で命を落とした。
「まぁ、理由はともあれ人を殺した罰としてここに閉じ込められてたんだよね…。でも、やっとこれで僕も逝けるよ。ありがとう。」
レミーはそう言って一本の短剣をルーナに渡すと光の粒子となって消えていってた。
「逝ってもうたなぁレミー…。家族に会えるとえぇなぁ。」
ピロリン♪
─ 『 ─ っ目の七不思議が解決されました。』
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