○第93話~伝説の騎士~
お待たせしました!最新話投稿しました(≧▽≦)
sideトキヤ
─ どうやらルーナだけで無くシャルロッテも七不思議と出会ったらしい。
アキとソフィアは2人のことを羨ましがっていたが、俺はそこまで…。だな。
「だが、少々普通に学園に通うのも飽きてきたな。」
トキヤは部屋で1人でゴロゴロとしていた。
現実で学生だからか、なんと言うか面白味がないのでつまらなくなっていきていたのだ。
「勉強自体は身になるが、それだけだしな…。俺も七不思議をさがしてみるかな?」
─ さて、どの七不思議にするかな?
多分だがルーナやシャルロッテの出会った七不思議を考えれば俺が出会える七不思議にも何かしら制限があるかもしれない。
「う~ん…。④の訓練場の黒い影あたりがベストだろうな。」
ルーナは『奇術師』、シャルロッテは『神官』だ。その2人が出会ったのが⑤の鏡の中の道化師と①の『教会に響く嘆き声』の怪異だった。
─ それは本当に偶然か?
「予想が正しければ多分職業によって出会える七不思議がある程度決まっている。『剣士』の俺なら多分出会えるはずだ。」
トキヤは思い立ったが吉日とばかりに部屋から出て行った。
この学園にある訓練場は外に作られていて、夜になった今は少し肌寒い風が吹き不気味な雰囲気を醸し出していた。
「…。七不思議の④、『訓練場の黒い影』。夜、訓練場に行くと黒い人影に勝負を挑まれる…。だったな。」
トキヤは1人訓練場を歩く。
「さて、吉と出るか凶と出るか。」
トキヤがクククと笑っていると、前方に黒い人影のような物が現れた。
「…。腕の立つ『剣士』とお見受けする…。お相手を願いたい。」
黒い人影はそう言うとトキヤに剣を向けた。
「受けて立とう。」
「ならばいざ尋常に…。」
「「勝負!!」」
キィィィィィン…。
こうして戦いの火蓋が切って落とされた。
「『パワースラッシュ』!!」
「『ダークスラッシュ』!!」
─ 夜の訓練場に剣劇の音が響き渡る。
「なかなか強いなお前。」
「そちらこそ…。」
トキヤは楽しそうな笑みを浮かべ、黒い人影の口元も弧を描いていた。
「じゃあもっとスピードを上げるぜっ!!『疾風連斬』!!」
トキヤの鋭い連撃が黒い人影を襲う。
「…。『神速斬り』!!」
目にもとまらぬ連撃の応酬が始まった。
そして…。
「そろそろ決着としようじゃないか。」
「そうだな。楽しいがここらで終わらそう。」
2人は決着をつけるべく大技の構えをとった。
「『大切斬』!!」
「『剛破斬』!!」
2つの剣戟が交差して…。
─ そしてこの勝負の決着がついた。
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