○第91話~嘆きの亡霊~
お待たせしました!最新話投稿しました(≧▽≦)
sideシャルロッテ
「ルーナはもう七不思議に遭っちゃったなんて…。私も負けてられないわね!」
シャルロッテはフンスと気合いを入れながら寮からこっそりと抜け出して夜の学園を探索し始めた。
「…。フフフ。何か少し悪いことをしているみたいでドキドキするわね。」
シャルロッテは鼻歌交じりで学園内を練り歩く。
「…。②の帰らずの森は夜だから流石に行きたくなかったし、まずは③の図書室の黒いローブの人物から調べてみようかしら?」
ギィィィィィ…。
「お邪魔しまーす。」
この学園にある図書室は、どちらかと言うと『図書館』と言う方がしっくりくるようなとても広く、そしてとても古い感じがあり夜である現在はとっても不気味な雰囲気を醸し出していた。
「うへぇ~。探索するだけでも何時間もかかりそう。」
シャルロッテは恐る恐る足を踏み入れた。
暫くして…。
「何も起きないわね。これだけ探したのに何も無いなんてデマだったのかしら?」
首を傾げながらシャルロッテは図書室から出て来た。
「ん~…。そろそろログアウトしないと明日の学校に支障が出ちゃうし④の訓練場の黒い影か、⑥の工作室の物音を調べたらかえろうかな。」
─ え~っと…。確かここから近いのはっと。
シャルロッテはマップを確認して、一番近い工作室へと向かうことにした。
「ここが工作室ね。」
ギィィィィィ…。
「お邪魔します。」
─ 工作室は文字通り錬金術師や鍛冶師と言った人達が、魔法薬や魔法武具等を作るための教室で、薬品や金属類の匂いが漂っている。
「さて、ちゃっちゃと調べちゃいましょうか。」
シャルロッテはゴクリとつばを飲みながら中へと入っていった。
暫くして…。
「何も無かった…。何故でしょうか?」
シャルロッテはガッカリした様子で肩を落としトボトボ歩きながら帰路についていた。
「仕方ないしまた明日も探しましょうかね…。」
と、気を取り直そうとしていると
「アアァ…。どうして…。」
と、何処からか悲しげな女性の声が聞こえてきた。
「え…?」
シャルロッテがギョッとして声のした方向を見るとそこには少し古びた教会があった。
「…。昼間の授業中には何も無かったのに…。これが①の教会に響く嘆き声?」
シャルロッテは思わす駆け出し教会の扉をバンと開けた。
すると中には真っ白なローブを身に纏った金髪青目の如何にも聖女様的な雰囲気をした14歳から15歳ほどの少女が祭壇の前で涙を流しながら一心不乱に何かを祈り続けていた。
─ 何だ、誰か居ただけかとシャルロッテが内心ガッカリしかけた所、ある事に気が付いた。
そう、その少女は…。
まるで霊であるかのようにうっすらと透けていたのだった。
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