○第83話~開け○○!!~
お待たせしました!最新話投稿しました(≧▽≦)
「たいしたお持てなしは出来ないけれどどうぞ。」
イリーナはアキ達にお茶とクッキーを出した。
「ありがとうございます!頂きます。」
アキ達は口々に礼を言うとクッキーを口にした。
─ 手作りか市販かは分からないが、チョコとプレーンのクッキーは中々美味かった。
「え~っと…。アキさん達は『不思議の鍵』について聞きたいのでしたね。」
「はい!どうか知っていることを教えて下さい!」
「分かりました。では、私の知る限りの事をお教えしましょう 。」
─ 『時空の神殿』には三千世界ありとあらゆる世界へと繋がる扉がある。その扉を開くことが出来る『鍵』が『不思議の鍵』であり、その鍵には金、銀、銅の3色が存在し、それぞれに何かの違いがあると言う。
「まぁ、私が知るのはそんな所ね。後、ここに来た人にこれを渡すように言われているわ。」
イリーナはアキ達に金、銀、銅の3つのキーストッカーと金色に輝く鍵を差し出した。
「?これは何ですか??」
「見ての通りの物よ。確か『金、銀、銅のキーストッカー』と『不思議の鍵』の1つの『今風の鍵』よ。もっともこの鍵、どういう訳か使えないけどね。」
イリーナは溜息をついた。
「使えない??」
「ええ。あ、これ言い忘れていたわね。えっとね、『不思議の鍵』で開けられるのはその『鍵』に対応した扉だけなの。対応した扉には鍵の模様とよく似た模様が彫られているし、『鍵を使う意思』を持つとどれか分かるようになっているはずらしいんだけど…。この鍵は何の反応も示さないのよ。」
イリーナは苦笑していた。
「なるほど…。色々教えて頂きありがとうございます。」
「いえいえ。一応コレも仕事ですので。」
にこやかに微笑むイリーナに見送られながらアキ達は客間を後にした。
「…。あの子達が義姉さんが言っていた『異世界人』ね。あの子達が運んできた新たな風がこの世界にどんな変化をもたらすのか楽しみだわ。」
1人だけとなった客間でイリーナはクスクスと愉しげに笑っていた。
「え~っと…。『鍵を使う意思を持てば』いいのよね?」
アキはそう言いながら『学園の鍵』を手に念じ始めた。
するとパァァァァァァァー!と『学園の鍵』が光り輝き、やがて光はレーザーポインターのように一点に集まると1つの扉を指し示した。
「使おうと思えば分かるってこう言う事かぁ。」
「つまりこの先に目的の扉があるんだね。」
扉に向かい歩き出したアキに続き、ルーナ達も後に続いた。
暫くすると漸く目的の扉が現れた。
アキが鍵を差し込み回すとガチャリと鍵が開いた。ノブを回して扉を開けるとそこにはド○クエの○の扉のような青白い光を放つ1人乗れる程度の舞台のような物があった。
あえて言おう。まんまド○クエの○の扉である。
「ド○クエのパクリ?」
アキの呟きに皆が同意していた。
とりあえず中に入ろうとした所、アキ以外のメンバーがどういう訳だか見えない壁に阻まれたかのように入る事が出来なかった。
─ 色々試した所、一応鍵に念じて示させてからではないと扉が開いていても入れないと言うことが分かった。
小さなアクシデントはあったがそれぞれ自分が貰った鍵に念じ中に入り光の渦へと飛び込んでいった。
眩いばかりの光に包まれ行き着いた先は少々薄汚れた石室のような場所であった。
─ 後で知った事だがここは『次元の祠』と呼ばれる次元同士を繋ぐ場所らしい。
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