○第82話~時空の神殿へ~
読者の皆様!新年明けましておめでとう御座います!ヾ(≧∇≦)
お待たせしました!新年と共に新章開始です!(´▽`)
大規模アップデートが終わって数日後、アキ達は船に揺られながらクロノア島を目指していた。
─ アップデートに伴い解禁されたことで霧が晴れクロノア島に行けるようになったからだ。
「前回入手した『不思議の鍵』がどんな冒険に連れて行ってくれるのか楽しみだね!」
「そうだね♪ワクワクが止まらないよ!」
ソフィアとシャルロッテは待ちきれないとばかりに甲板からまだまだ先にある点にしか見えない島を見ていた。
─ アトランティアの町からクロノア島までは片道約3時間。出航してからまだ30分程しか経ってないというのに一体どれだけ待ちきれないと言うのだろうか…。
「本当、楽しみだよねぇ♪」
「せやなぁ♪むっちゃ楽しみや!」
アキとルーナもそんな2人の様子を見ながらまだまだ先にあるクロノア島と新たな冒険に思いを馳せていた。
そして、そんなアキ達を
「本当に楽しみなんだろうな。」
と、トキヤは微笑ましげに見ていた。
まだかまだかと待ち続ける事約3時間。漸くクロノア島へと到着した。
─ クロノア島…。2㎞四方の島の殆どを森で覆われた、一見するととても人が住んでいるようには見えない島である。
「…。ここがクロノア島かぁ。」
「何か屋久島か何か見たいな島だねぇ。」
「自然いっぱいの島やなぁ。」
「足下気をつけろよ~。」
「忘れ物ないよね~?」
等々ワイワイしながら道らしい場所を進んで行くと、天を突くような石造りの塔が見えてきた。
「アレかな?『時空の神殿』って。」
「そうじゃない?」
ギィィィィィィィィ…。
塔の重厚な扉を開けると何処までも続く螺旋階段と幾つもの扉が広がっていた。
「あら?お客さんなんて何時ぶりかしら?」
塔の中に入ったアキ達に声を掛けてきたのは茶髪茶目の如何にも魔女っぽい服を身に纏った20歳前後の女性だった。
─ 彼女が『次元の巫女』なのだろうか?
「え~っと…。失礼します。『次元の巫女』様でしょうか?私はアキと申します。」
アキがそう言って頭を下げるとトキヤ、ソフィア、ルーナ、シャルロッテもアキに続き自己紹介をした。
「初めまして。私は『次元の巫女』のイリーナ=クロノワーカーよ。ここにはどの様な用で来たのかしら?」
イリーナは柔和な笑みを浮かべながらそう尋ねた。
「実はこの『不思議の鍵』について聞くためにここまで来ました。」
それを聞いたイリーナは目を丸くしていた。
─ 彼女は『不思議の鍵』の事など眉唾物の話だと思っていた所があったのだ。
なんせ軽く1000年以上、『不思議の鍵』の事など聞きはしていても見た事はないのだから。
もっとも、比較的最近役目を継いだイリーナが、先代からそう聞いていた為であるが…。
「…。分かりました。私が伝え聞いたことをお話しましょう。どうぞこちらへ。」
イリーナはそう言うとこの塔唯一の客間へとアキ達を案内した。
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