○第79話~悪食バニカ~
お待たせしました!最新話投稿しました(≧▽≦)
癒やしのグラス(呪われている)を入手して約2日ほどした頃、アキ達はベルナンテの町を再び訪れていた。
「こんにちわ~。バニカさんはいらっしゃいますか?」
ガンガン!!とドアノッカーでドアをノックするとアキが代表してそう声をかけた。
「「はいはいお客様~♪どの様なご用件でしょうか~?」」
ガチャリとドアが開くとアルテとポロが対応に現れた。
「実は国王、ガレリアン=セカン=マーレン陛下からのお手紙と、『コレ』をバニカさんをにお見せするようにと…。」
アキは手紙と『呪われた杯』をアルテとポロに差し出した。
─ 実は、アキ達が一応依頼の品である杯をガレリアンに見せ、状態を伝えた所、「ふむ」と考え込んだ後、「バニカの所に赴くように」と伝えられ手紙を持たされここに来たのである。
「こ…。これは…。随分とまぁ…。分かりました。バニカ様はご在宅ですので客間までご案内いたしますのでそちらで暫くお待ち下さい。」
少々顔を青ざめさせたアルテとポロはアキ達を客間へと案内した。
「待たせたわね。」
アルテとポロに出してもらった紅茶やお菓子を飲食しながら待っているとガチャリとドアが開きバニカが入ってきた。
「いいえ。こちらこそ何のアポも無しに押しかけてすみませんでした。」
アキ達はペコリと頭を下げた。
「いいのよ。国王陛下のお達しだったのでしょ?気にしなくて良いわ。え~っと…。要件はこのグラスの『解呪』でしたわね?結論から言うと…。出来そうよ。」
「よかった…。」
「ほんまかぁ…。よかったわぁ。」
シャルロッテとルーナは安心したように胸をなで下ろした。
「骨折り損にならなくてよかったぜ。」
「ええ。良かったわ。」
ユートとミザリーはお互いに顔を見合わせながら微笑んでいた。
「良かったよぉ~。」
「うんうん。良かった良かった。」
ソフィアとアキも頷きあっていた。
「お手数かけます。」
トキヤは深く頭を下げた。
「良いのよ。じゃあ早速『解呪』してくるわね。」
そうバニカが立ち上がろうとすると
「あの…。その、『解呪』を見学しても良いですか?」
「私もお願いします。私、『解呪』しようとしたのですが出来なかったんです。」
シャルロッテとミザリーが恐る恐るバニカにそう尋ねた。
「別に構わないけれど…。私の場合、正確には『解呪』と言う訳ではないのだけど、それでも良いのかしら?」
「「はい!!」」
シャルロッテとミザリーはコクリと頷いた。
「?『解呪』と言う訳ではない『解呪』??」
「気になるわね。」
と言うトキヤとアキの呟きから、訪れていたメンバー全員で見学する事になった。
「それじゃあやるわね。『悪食』!!」
バニカさんはがそう宣言すると『呪われし杯』から何やら黒い靄の様な物が漂いだしその靄はバニカの口の中へと吸い込まれ始めた。
そして数分後、『呪われし杯』は元の輝きを取り戻していた。
─ バニカのユニークスキル『悪食』はどんな物でも食べることが出来るのだ。そう、目に見えない物から呪いの類いまで…。だから厳密には『解呪』ではないと言ったのはそう言う訳である。
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