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第59話 繊維産業革命
「わあ・・・
この設備・・・
凄いです・・・」
ファルティアの「側室」となり、「バロメッツ領総督」に就任したシープは、ファルティア帝国の技術に驚嘆していた。
そして、あることに気付いた。
「あれ?
織物工場なのに、人がいないですね。」
「よく見るにゃ。」
ミハイルが、言う。
工事ラインの操作盤を、複数人の作業員が音声やキーの入力で、操っている。
「そう。
これまでは、惑星リシテアールから「輸入」された布を使用してきたからね。
これからは、この国で生産できる。」
ファルティアが言うとシープは、目を輝かせる。
「これで、民を重労働から救えます!
桑畑も、牧草畑も、こんな感じに!」
感動するシープだが・・・
「ん?」
ファルティアは、情報版を手に取った。
「大変です!
神々の会合で、宇宙神様から警告がきました!
詳細は、追ってお知らせしますので、大神殿まで評議員や側室の方々を連れて来られて下さい!」
それは、先日、リケ神やニケ神と共に「神々の会合」に出かけていたプロメスティア神からの通信だった。




